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第三話 わかった事


 鬼目堂 狂偽に転生して、1年が経ちました。

 現在私は、肉体年齢2歳。意識がなかった1年も入れて、精神年齢21歳。

 え? なに? カットされすぎだって、いやいやマジでイベントとか0だからこの1年間。多少の情報が集まったから、それをまとめると。


 まず、私の転生先は鬼目堂 狂偽。悲しすぎるけど、これは確定。鏡で見ても、まんま狂偽だったもん。あ、でも2歳だから髪の色で判断したけどね。滅茶苦茶可愛いよ、これは高校生になったらあの美少女になるわ。うん。しかも、私の侍女であろう古井戸さんが「狂偽お嬢様!」って連呼してくるからね。


 そうそう。その古井戸さんが振りまくように情報をくれるんだよ。多分、この人がいなければ私はまとめる情報も無く、ベビーカーの上に着いてるカラカラなるおもちゃとかを振り回しながらおしゃぶりをチュパチュパしていたであろう。そんな未来いやだぁ! 本当神様仏様古井戸様だわ。ま、本当の神様は私の知る限り最低だけどね。(トレイド参照)


 話を戻して、古井戸さんがくれた情報その1。この家は相当な名家らしい。この国、いやこの世界では異能力者は重宝される。理由は、異能力者が奴隷や魔女と呼ばれ迫害を受けていた何百年も前の時代に異能力者の一人の少女と数人の戦士たちが異能力の無い人、通称ノーマルと呼ばれている者達に無差別を説いたという。あぁ、因みにこのおとぎ話みたいなお話はかなーりオブラートに包んでいるがノンフィクションである。本当はもっと残酷。で、何が言いたいかというとこのお話の異能力者達の異能を受け継いだのが攻略対象と主人公ちゃん。まぁ、ありがちだよね。


 てなわけで、話戻るけどうちの家は金持ちなのよ。私っていうか狂偽も異能力を持ってる。やった、重宝されんじゃん! 否。侍女一人だし、去年の転生した日も今日も誕生日なのに何にも無い。ここの世界は誕生日を祝わない文化なんだって思ったけど、違った。この家での私の存在の名称は【無駄飯食らい】【居候】【厄介者】。素晴らしいね、三連続徒名で貶してくるとはやるじゃないか。ここでまたしても、私がボロクソ言われる理由を古井戸さんが赤ちゃんだから意味分かってないだろうな、みたいな感じで話してくれた。


 つまりは、私の母のこと。

 いや、さすがにちょっと疑問に思ってたよ、だってこんな幼児なのに今まで1回も自分の母親見たことと無いんだよ。

 古井戸さんが私の母について言っていたこと。それで、全てが分かった。

 まず母の居場所、私の母は精神科にいる、らしい。

 経緯を簡単にまとめると、私の母、鬼目堂 那偽は良家の長女。兄弟に男はおらず、私の祖父に当たる当主は那偽の夫を次期当主にする事にした。てなわけで、那偽は愛のない結婚を強いられた。因みに、ここは異世界独特の優れた人の基準は異能力者か否かで決まる。ところがどっこい、那偽はあろうことか異能力の無いノーマルの男と勝手に結婚をしたのだ。その男との子を身ごもった頃、那偽は男に実家のことを話すと男はビビり妊娠をした那偽を置いて逃げた。精神の病んだ那偽は、赤子を産み、実家に帰った。当主は帰ってきた娘の様子がおかしいことに気付き、精神科に入院させて現在治療中。


 わお! つーことは、私のマザーは病んでて、ファザーはクズ野郎ってことだね! は? いやいや、何この劣悪すぎる家庭環境!? 


 あー、なんか、狂偽がテロ組織入ったりしたのが頷ける。こりゃ、非行に走るわ。しかも、これから私を殺すかもしれない人間が来るからね。


 ドタバタと、騒がしい。

 何故かっていうと、今日私の従兄弟が産まれたからだ。私の母の妹のお子さんらしい。で、ここまで聞くとおめでたいことだけどね、そのお子さんなんと未来の攻略対象様ですよ。


 

 

 

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