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王権を失った世界1位は、レベル1で贖罪する  作者: マコPON


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13/13

13話 狩る側

今回は対人戦の回です。


街の外へ出た理由。

グレイブウルフ討伐。

そして現れる三人。


全ては偶然ではありません。


誰が誘い、誰が乗ったのか。

その答えが、戦いの中で見えてきます。


第13話、お楽しみください。

リュミエールの朝は変わらない。石畳、喧騒、日常。その中で七人だけが静かだった。


「……行くのね」

アリシアの言葉に黒斗は頷く。「外に出る」理由は言わない。だが、全員理解している。――狙われている。


レイが笑う。「来るなら来させるってことか」黒斗は答えず掲示板へ向かう。


「グレイブウルフ討伐……」ダリオ。「前やったな」マルク「装備更新後の確認としても適切です」ケイン「数も出る」エリナ「……あそこですね」レイが紙を剥がす「決まりだな」


アリシアが黒斗を見る「……理由、聞いてもいいですか」

黒斗「来る」

「……誰が」

「手練れだ」

レイ「この前の連中か」

ダリオが腕を組む。「……来るか? 普通」

ケイン「都合よく現れるとは限らない」

マルク「確率としては低いはずです」

エリナ「……来なかったら……?」

黒斗は短く言う。「来る。来る理由がある」


アリシアは頷く「……迎えます」

レイ「外したらどうすんだよ」

黒斗「その時は普通に終わるだけだ」

ダリオ「割り切ってんな」

マルク「ですが、来る前提で準備するのは合理的です」

ケイン「やることは変わらない」

エリナ「……はい」


門を抜ける。街の音が遠ざかり、森が近づく。


黒斗が言う「……スキルポイントは残ってるはずだ。グレイブウルフを倒している」

ケイン「……あるな」ダリオ。「こっちもある」マルク「取得可能です」エリナ。「……あります」レイ「当然あるな」


黒斗「今のままじゃ足りない。使え」


「ケイン《絶対球盾フォートレス・ドーム》――360度防御。外からは見えない。内側からは見える」

ケイン。「……いい」


「アリシア《聖域脈動ホーリー・パルス》――範囲内毎秒回復+速度強化。発動中は移動不可」

アリシア「……はい」


「ダリオ《岩壁隆起グランド・バルク》――地形変化、分断、遮断」

ダリオ「便利だな」


「マルク《重層付与スタック・エンチャント》――対象へ重複強化」

マルク。「問題ありません」


「エリナ《守護継唱ガーディアン・コーラス》――防御強化維持」

エリナ。「……守ります」


「レイ《閃駆連斬ブレイク・ラッシュ》――高速連撃、突破用」

レイ「……いい」


全員がスキルを取得し、効果を確認する。空気が一段引き締まる。


黒斗「使うな、まだだ」

レイ「……今使わねぇのか」

黒斗「決める時に使え」

アリシア「……分かりました」



「来ます」


グレイブウルフの群れ。その奥に一体、異質な個体。

マルク。「……同種ですが、別格です」


低い唸り。空気が震える。ケインが受ける――重い、押される。レイが斬る――浅い。ダリオが叩く――止まらない。エリナとアリシアで支えるが削れない。


ダリオ「……前より硬くねぇか?」

マルク「個体差では説明できません」

レイ「普通にキツいな」


黒斗「ライン維持。下げるな」


踏みとどまる。だが押される。

レイが吐き捨てる。「……来ねぇじゃねぇか」

ダリオ「外したか?」

エリナ「……このまま倒すんですか……?」


黒斗は視線を動かさない。(……まだだ)


その時。「上」


影が落ちる。三人。


黒斗「レイ、離せ。ケイン、受けるな」

ダリオが地面を叩き、進路をずらす。グレイブウルフの標的が三人へ移る。


衝突。三人の刃が通る――深い。

レイが呟く。「……通った」

黒斗「触るな」


誰も手を出さない。削れる。確実に。


黒斗が静かに言う。「……来たな」


三人が削り切る。最後の一撃。グレイブウルフが崩れ落ちる。


静寂。


三人が振り向く。視線がアリシアへ向く。


リーダーが笑う。「……あぁ、やっぱりな」一歩踏み出す。「その顔、崩れたらどうなるんだろうな」口元が歪む。「いい声で鳴くか?」


アリシアは目を逸らさない。一歩も引かない。「……そんな脅しには動じません」


空気が止まる。


黒斗が口を開く「ケイン」


ケイン「了解」


《絶対球盾》展開


視界が遮断される


外からの声だけが響く


「隠れたつもりか」

「いい判断だ 弱い奴のな」

「その中で震えてろ」


内側


黒斗「今だ」

アリシア「全員 発動」


マルクの強化が重なる

エリナが維持する

アリシアの回復と速度が流れる


ダリオ「通すぞ」


地面が一直線に整えられる


黒斗「決めろ」


盾が解ける


視界が戻る


遅い


レイが踏み込む


一直線


リーダーが迎え撃つ


「来いよ」


剣が振り下ろされる


――直撃


だが


止まらない


レイは踏み込み続ける


「は?」


そのまま距離を潰す


レイ「……誰も触るな」


さらに踏み込む


「こいつらは 俺がやる」


一対三


関係ない


アリシア「レイ戻ってください」


レイの視界にアリシア


言葉が蘇る


(いい声で鳴くか)


レイの目が変わる


「……もう関わるな」


低く


確実に届く声


「次はゲームで終わらせない」


「逃げても無駄だ」


「どこにいても見つける」


脅しではない


断定


リーダーの表情が歪む


レイは止まらない


「《閃駆連斬》」


一気に加速


視界から消える速度


一撃


二撃


三撃


完全に上回る


横の一人が吹き飛ぶ


もう一人が反応できず沈む


リーダーが叫ぶ


「チッ……!」


構え直す


だが遅い


レイが踏み込む


間合いを奪う


最後の一撃


深く


確実に


崩れる


三人が消える


静寂


エリナ「……終わった」

ケイン「無茶しすぎだ」

ダリオ「マジで止まらねぇな」

マルク「出力が明らかに異常です」


アリシアが歩み寄る


「……レイ」


レイは少しだけ視線を逸らす


アリシア「どうして一人で行ったんですか」


レイは少し黙る


「……ムカついた」


視線を戻す


「……それだけ」


少しだけ照れたように息を吐く


アリシアは優しく頷く


「……ありがとうございます」


レイは何も言わない


黒斗が言う


「判断は悪くない」


「速さも十分だ」


「……よくやった」


レイがわずかに笑う



リスポーン地点


三人が現れる


沈黙


一人が口を開く


「……なんだあいつ」


リーダーが舌打ちする


何も言い返さない


別の一人


「もうやめとくか」


少しの沈黙


リーダー


「……ああ」


短く


「関わるな」


全員が頷く

ここまで読んでいただきありがとうございます。


今回は「戦い方」と「向き合い方」の回でした。


前に出る者、支える者、見極める者。

それぞれの役割が重なった結果が、あの結末です。


そしてレイ。

普段は見せない一面が、少しだけ出ました。


黒斗も含めて、まだ変化の途中です。

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