第一話:入学式が始まる日の朝
本日投稿分です。よかったら見ていってください!
今日から私の高校生活が始まる。
この高校は中学入学の時から憧れて、必死に勉強して合格することができた。
県内有数の私立の進学校で国公立大学合格率は70%を超えている。
憧れていた制服に腕を通して鏡を見る。
うん、やっぱりかわいい! 中学生の時着ていた制服はあんまりだったけど、ここの高校の制服はすごくかわいい。
鏡を見てニヤニヤしていたらいつの間にか姉ちゃんが後ろにいた。
「今日入学式だもんね。おめでとう」
「ありがとう」
お姉ちゃんはいつになく明るい顔をしている。
そういえばお姉ちゃんは私が高校入試に合格した時、一番お祝いしてくれた。『モテるような服装考えてあげるからね!』って言ってくれていた。
「三春そろそろ行くわよー」
「はーい、今行くー」
私はリビングにバッグを取りに行く。
「行ってきまーす」
「行ってきますー!」
ドアを開けて外に出る。
目の前には見慣れたいつもの光景が広がっている。
道路沿いにある小さな一軒家の玄関から、おじさんが飛び出してきた。
しばらく呼吸を落ち着かせたあと笑顔で話しかけてくる。
「三春ちゃんおはよう!今日から高校だね!」
「おはよう晴おじさん!制服似合ってるかな?」
「とってもかわいいよ!いやぁ、制服着た三春ちゃんを見るのは2回目だけどやっぱり何回みてもかわいいなぁ」
「えへへー、ありがと。じゃあ行ってきます!」
私は玄関先にある車に乗り込んで高校に向かう。
久しぶりに晴おじさんに制服姿を見てもらって嬉しいな。
「三春、あんた結構モテそうよね」
「急にどうしたのお母さん。でも私かわいくなったでしょ?」
「そうね、すっごくかわいいわ。ついこの前までぎゃーぎゃー泣いてた赤ん坊とは思えないわ」
「ねーもう!私15歳なんだよ?!いつまでも赤ちゃんじゃないんだから」
お母さんは目を細めて笑う。
こうやってお母さんに褒められるのも久しぶりだな。なんだか照れくさい……
「それよりさ、お母さん私が高校はいったら仕事探すって言ってたけどあれどうなったの?」
私はわざとらしく話題を逸らして気になっていたことをぶつける。
「あーー!そうだったね!まだあんたの入学資料書いたり忙しいから一通り落ち着いてからかな」
そうだった。まだ私のことで忙しいのに、機嫌を損ねる用なことをしてしまった気がした。
「そうだ!三春の入学祝いに今日は外食しようか」
お母さんが気分が沈んでいた私に不意打ちしてきた。
「やったぁ!」
我が家で外食行くのはすごく珍しい。しかもお母さんの口から『外食に行こう』なんて聞いたのいつぶりだろうか… 何を食べに行くのかな?美味しい焼肉屋さんに行きたいな。
「なに食べたい?なんでも言ってね」
「んー、焼肉がいい!」
「あんたさ、少しは遠慮しなさいよ……」
お母さんは呆れ顔でこっちを見てくる。
「仕方ないな。特別なんだからね」
やった!お母さん優しい!
「やったー!」
「ほら着いたわよ」
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