帰り道
6月の終わり頃、10時30分。
友達と2人きりで帰って来てた時の事。
塾の帰り道にアパートがあり、そしてそのアパートの目の前のゴミ捨て場には、いつもは見ない赤い車があった。
何かは分からないけど赤い車の前に人型っぽい黒いモヤがあり、(こんな時間にどうしたんだろう)と思った僕は、友達に「アレなんだろう、ちょっとライトで照らしてみて」と頼んだ。
友達は何も見えてないらしく、「? あぁ。分かった。照らすね」と言い、ライトで照らした所、そこには何もなかった。
(あれ? おっかしいなぁ)と思った僕は、友達に「ありがとう、消して良いよ」と頼み、友達はライトを消した。
すると消しても何も無く、黒いモヤは消えていた。
そこで友達は「なんだよ、驚かしやがって」と言うが、さっき僕にはしっかり見えていた。
不思議に思った僕は、母にその事を言うと母はこう答えた。
「仕方ないよね。だってそこのアパートの裏、墓地なんだもん」
追伸なんですけど、その日の夜僕一睡も出来ませんでした。