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59.裏コロシアム

「お前さんにはに選択肢が2つある、手っ取り早く金を稼ぐ方法と地道に稼ぐ方法だ」


「ちなみに地道に稼ぐ方法はなんですか?」


「鉱山で働いてもらう」


「えぇ……、じゃあ、手っ取り早い方法で」


「ほう?死ぬかもしれんぞ?」


「え?」


「裏コロシアムで選手として闘ってもらう」


「あぁ、ならそれでいいです」


「随分と自信がある様だな、ボルツ来な」


筋骨隆々の大男がアキラの前に立つ。

そして周りのおっさん達が、椅子に縛られていたアキラの縄を解く。



「ボルツと闘って勝ったら裏コロシアムに出てもらう、嘘をついている可能性もあるからな」


ボルツは指ポキをしながらニヤッと笑う。

アキラは立ち上がるとケツ痛ぇと言いながら腰を叩いていた、ボルツなど見向きもしていない。



「良い度胸じゃねぇか!」


怒りのボルツは拳を張り上げアキラの顔面目掛けて殴りかかる、アキラは首を傾け回避するとカウンターでボルツの腹に拳を当てた。


「ぐぉぉ……」


ボルツはそのままダウンし気絶する。

周りの強面のおっさん達は驚愕していた。



「やるね、気に入ったよ、名前は?」


「……アキラ」


「私はミランダ、期待してるよアキラ」


ニヤッとミランダは笑う。

ミランダはアキラを連れ事務所に移動する、ソファーに座ると裏コロシアムの詳細を説明する。



「裏コロシアムはオズマンファミリーが主催している」


娯楽都市ゴールデンサーラーの裏社会を牛耳るオズマンファミリーは、違法奴隷、ドラッグ、違法売春などに手を出し更には闇ギルドと濃密な関係があると噂されていた。

ゴールデンサーラーには幾つものファミリーが存在する、ミランダファミリーはその内の1つだ。



「裏コロシアムはなんでもありの闘技場だ、ヤバい奴らがゴロゴロいる」


裏コロシアムに出場する選手は表に出られない選手が多い、殺人鬼や死刑囚人、違法奴隷、狂人な傭兵などが多い。

それらが闘い合い勝敗を観客が多額の金を賭け合う、それは一つの領地分の税収以上の金が動くと言われていた。



「そこにアキラはウチの専属として出てもらう」


各ファミリーは専属選手を有している、先程アキラにワンパンで沈められたボルツがミランダファミリーの専属選手だった。



「それに出ればいいって事ですね」


「話が早いじゃないか、大会は3日後だ出場選手変更の手続きを済ましとくからそれまで好きにしろ、ただし……逃げるなよ?」


「逃げませんよ、指名手配は嫌だし」


アキラは苦笑いする。



「ならば良い、それよりも腹が減ったな何か食べに行くぞ」


ミランダの子分達はへいっ!!と言いながら速やかに移動する。



「何をしている?アキラも来い」


ボケっと立っているアキラにミランダは声を掛けた、アキラは俺も?と言う顔をしながらミランダについて行った。


テーブルには高級料理が並ぶ、アキラは無我夢中でそれに食らいつく。



「遠慮するなとは言ったが、本当に遠慮しないなアキラは」


「めっちゃ美味いですねコレ、普段食べないから食い溜めしときます」


「全く、お前と言う奴は……」


リスみたいに食べ物で頬を膨らませるアキラを見て、ミランダは呆れていた。

ボルツはアキラの背後に立ち皿を片付けたり空のコップに水を注いだりしている。



「あ、悪いね」


「畏れ多いです、兄貴」


どうやらボルツに懐かれた様だ。



「あ、そうだ、なんか鉄パイプとかでもいいんで用意できますか?」


「何に使うつもりだ?」


「え?裏コロシアムで使う武器」


「お前と言う奴は……そんな物で勝てるのか?」


アキラはジョブスキルもアズールの宝剣も使わないつもりだった、裏社会の住人が集まる所で目をつけられたら、面倒な事この上ないからだ。



「頑張ります!」


満面の笑みのアキラにミランダは頭を抱えたくなる。

なんかすごい不安になってきたとボソッと呟いた。



「わかった、それっぽい物を用意しといてやる」


「あざっす」


確認が取れたアキラはまた飯を食い始めた。

 



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