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48.ひゃっほぉ

「えーと、その2つのレバーを同時に下ろす見たいです」


アキラはヴォルマーレポートを見ながら、ゴードンと一緒にグラビティコアの取り外し作業をしていた。


「これじゃな、ではいくぞ」


アキラとゴードンは装置の左右にあるレバーを同時に下ろした。

プシューと言う音と共にコアが埋め込まれているガラスケースの扉が開く。

同時に何でも無かった壁からガチャっと言う音がした。


「ん?」


「どうしたアキラ?」


「いや、なんかこの壁から音がして……」


アキラはペタペタと壁を触りながら音の原因を確かめる。

すると窪みを見つけ押すと、壁がギギギと開き出した。



「隠し扉じゃ!!」


「ゴードンさんとりあえず先にこっちを調べてみましょう!!」


暗い廊下を進む、倉庫の様な部屋に着いた。

部屋の中は真っ暗で何も見えない。



「ちと待て、今ランプを取り出す」


ゴードンはリュックからランプを取り出し灯りをつける。

部屋は淡い光に照らされ視界が戻る、倉庫部屋の真ん中にはバイクの様な物があった。



「何だこれ?バイク?」


「こ!これは!?」


「ゴードンさんこれ何か知ってるんですか?」


「これは魔導モーターじゃ」


「魔導モーター?」


「魔石を動力源として走る乗り物じゃな」


(いや、それやっぱバイクじゃん)


「これはアーティファクトじゃ」


「アーティファクト?」


「アーティファクトも知らんのかアキラは……、アーティファクトとは古代文明の時期に作られたアイテムじゃ、再現できない技術、ロストテクノロジーと言う奴じゃな」


ゴードンは魔導モーター、長いからバイクでいいや、バイクを調べ始める。



「この魔導モーターまだ生きておるぞ!!」


「おお!まだ使えるんですか!?」


「あぁ、持って帰りたい所じゃがこんなデカブツを持ち運ぶ手段が無いわい」


「あ、俺持って帰れそうですけど?」


「へ?」


アイテムボックスに入るのでは?と思いアキラはバイクを触る、するとバイクは消えアイテムボックスのアイテム一覧に新しく"魔導モーター"の項目が加わっていた。



「ばかもん!!アイテムボックスもアーティファクトじゃ!!なぜ持ってて知らぬのじゃ!!」


ゴードンはこの陳腐なヒューマンは何者なんだと考える、強力なスキルを持っていて実力はありそうなのに所々知識が欠けている事に、だが面白いとも思っていた。



「もういいわい、それより戻るぞ」


どっと疲れた顔をしてゴードンは部屋を出る、アキラは苦笑いしながら後に続いた。

グラビティコアの元へ戻りそっとガラスケースから取り出す。



「とうとう手に入れた!!」


「よかったですねゴードンさん」


「あぁ、アキラには感謝しとる」



ーーゴゴゴゴゴゴゴーー



感動も束の間、施設全体が揺れ出した。



「な、なんじゃ!?」


「天井が軋んでます!!……もしかして崩れてる?」


グラビティコアを取り外した事により、劣化していた研究施設の最後の支えであった動力が失われ、施設全体が土の重みに耐えきれず崩壊し始めていた。



「いかん!!このままじゃワシらは生き埋めじゃ!!」


だが施設の奥深くまで来ていた為、全力で走っても地上に出る階段へ着くまでに間に合いそうもなかった。



「ここまで来て……すまんアキラ」


「まだ諦めるのは早いですよ!!」


アキラはアイテムボックスからバイクを出す。

そしてバイクの動力スイッチを押す。



ーー動力復帰を確認、所有者の有無を確認、現在所有者無し、新規所有者の認証を設定してくださいーー



バイクから指紋認証の装置が出てくる、アキラはその装置に掌を重ねる。



ーー新規所有者の登録を確認、以後所有者以外の起動はできなくなりますーー



アキラはバイクに跨りアクセルをふかす、ブォンと良い音が鳴る。



「ゴードンさん早く後ろに乗ってください!!」


「わ、わかった!!」


ゴードンはグラビティコアを急いでリュックにしまいアキラの後ろに乗る。



「行きますよ!!」


勢いよくバイクは走り出す。

そして部屋の天井は崩れる、判断が遅かったら2人とも御陀仏だっただろう。

障害物を華麗に回避しながら、長い廊下を突き抜ける、アキラ達を逃がさないと言わんばかりに施設はどんどん崩れて行った。

本が並ぶ部屋も抜け、もうすぐ地上へ上がる階段に着く。



「どひぁぁぁぁ!!」


「ひゃほぉぉぉぉ!!」


アキラは風を楽しみ、ゴードンは余りのスピードの速さに悲鳴を上げていた。

そして階段へ着く、アキラはそのまま加速しバイク事階段を昇る。

ボロ小屋の扉をぶち壊し、地上へ躍り出た。


施設へ繋がる階段は瓦礫で塞がりもう誰も施設へとは行けないだろう。



「いやぁ、間に合いましたね」


「死ぬかと思ったわい」


「でも生きてますよ」


「全く……阿呆め」


ゴードンはニカッと笑うアキラを見て、呆れながらも笑みを返した。





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