表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/252

3.説明不足でキレた件

スライムとの暫しの睨み合いのあとアキラは駆け出す。

掌程の石を拾いスライムに投げつける。


スライムも酸を射出し対抗するが、アキラはジグザグに走り回るので当たらずにいた。


(ダメージがあるのかわからないが走るのをやめたら酸の餌食だ)


スライムは酸を飛ばした後に酸を生成するインターバルがあるので、そこを狙いアキラは石を投げ続ける。

しばらく投石を続けていると、スライムは萎んで液体になった。


アナウンスが頭の中に流れる。


[スライムを従者にしますか?]


どうやら倒したみたいだ。


忘れかけていたジョブスキルの事を思い出し、試しにYESと答える。

スライムの残骸が粒子となり一体化し始めた。

すると先程のスライムが現れた。


[個体名を名付けられます、名付けますか?]


どうやら名前をつけられるようだ。

安直だがこのスライムに"ライム"と名付けた。


名付けの後ライムの下地面から魔法陣が現れライムは消えていった。

この流れだと恐らく異空の城に飛ばされたのだろうと想像がついた。


一休みした後にスキルを試す事にした。

転生当初は冷静さを欠いてそんな発想はなかったが、スライムを倒せた事からか心に余裕ができ、自分は何ができるのかを確かめる。


「しかし、どうやってスキルを使用するんだ?」


アキラは手を翳したりポーズを決めたりしてみるが特に何も起こらない。


(ジョブは大帝だしそれっぽい事を言えばいいのかな?)


「……顕現せよ」


アキラが昔プレイしていたRPGに出てくる魔王が配下を呼ぶ為に使っていた言葉を口にした。


すると空中に魔法陣が現れスライムが現れた。

おお!っとアキラのテンションは上がる。


恐る恐るライムに触れてみる。

柔らかくて冷たかった、心なしかライムも嬉しそうにしているのを見ると心が和む。


次はステータスをチェックする。

ステータスと言うと、案の定空中にステータス画面が現れる。

変わった所といえば、ステータスに従者の項目が加わっていた。


従者の項目を調べる、どうやら従者のステータスを見れるようだ。



【ライム】


種族 スライム




筋力.8

知力.10

魔力.15

技力.18

防御.7

俊敏.11




【スキル】


・酸生成


・抽出




スキルの詳細を見ると酸生成は戦闘中に見た酸を体内で生成しそれを射出できたりするようだ。


抽出は水分などの液体を体内に吸収できる様だ、木や動物の死骸なども有効で木の落ち枝を乾燥させたり、狩った動物の血抜きなどなかなか有用そうだった。


次にアイテムボックスを確認する。


アイテムボックスと言うと脳内に所持品一覧が現れる。

とても不思議な気分に陥った。

所持品の中にロングソードと傷薬が入っていた。


ロングソードと言うと掌に小さな魔法陣が浮き上がり右手にロングソードを握る形で現れた。


「……説明不足すぎるだろ!!」


アキラは男の子の説明の雑さに思わずキレかける。

それもそうだろ、こんなジャングルみたいな場所で武器が有るか無いかは命の危険に直結するからだ。


急な大声にライムがビックリしたのかプルプルと震えた。

ごめん、とライムに謝るとライムの震えは止まった。


全てを確認し終えると、アキラはその場に座りタバコに火を付ける。

生き抜く為にこの先どうするのか、思案にふけるのであった。













評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ