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97.投資

4往復してエルフの移住が終わる。

エルフ達は新たな居住地に歓喜していた、豊富な魔力と資源そして何より精霊の存在を目の当たりにした事で。

ルクレリアや子供達の前に跪き祈りを捧げていた。



「ルク姉!なんか怖いよ!」


エリサがエルフ達の狂信的な姿を見て言う。



「もっとフランクに接してくれると嬉しいわね」


ルクレリアも困り顔だ。



「……フクちゃんお豆美味しい?」


ーホウ!ー


ナコは相変わらず平常運転。



「崇めよー!」


「わーっはははは!」


ロッシュとクロイルは調子に乗って踏ん反り返っている。



「その内収まるよ」


アキラは苦笑いしている。

少しして今後どうするかを話し始めた。



「とりあえず今後の役割を決めようか」


「どうするのアキラ?」


「俺は人材を探しに行くよ」


「人材?当てはあるの?」


「知り合いをあたってみるよ」


「私もお供します」


フェルシエがルクレリアとアキラの会話に入る。



「いいのか?」


「えぇ、エルフが味方となれば信憑性も増すでしょうし」


「確かにそうだな、見捨てられた地が蘇りましたなんて言っても信じられないだろうし」


「じゃあアキラをよろしくね、フェルシエちゃん」


「はい!ルクレリア様!」


「ヴィクセンにはここに残った人達を纏めてもらうよ」


「了解しました」


「あと、この地に何ができたのか詳しく調べてくれ」


「エルフの精鋭達を向かわせます」


「よろしく」


「アキラ兄!俺たちは?」


「ルクレリアと子供達は戦えないエルフ達を守ってあげてくれ」


「わかったわ」


「頑張るぞ!」


子供達は元気いっぱいでやる気満々だ。



「ふふふ、そして俺には秘策がある」


「……秘策とは?」


皆疑問を浮かべている。



「見せてやろう!ライムちゃーん!」


魔法陣からライムが出現した。



「なーに?あるじー?」


アキラに抱えられプルプルと嬉しさを表現する。



「スキル【増殖】をしてくれ!」


「わかったー!」


ミニライム達が出現する。


ーーあるじ!ーー


それらは全員喋る事ができた。



「ミニライム達を各自持っていてくれ」


「……なるほど」


「ヴィクセンの察しの通り、これは通信手段だ」


ミニライム達は感覚を共有できる為、遠く離れた場所でもミニライムを通して話す事ができるのだ。

最上位の魔物になり、話す事ができる様になったからこそなせる所業だった。


「よし、皆ミニライムを持ったな、何か危険な事や報告したい事があれば連絡してくれ」


皆一様に頷いた。



「それじゃあ各自行動に移ってくれ!」


皆解散する。



「フェルシエ、俺達も行くぞ」


「わかりました!」


「ヴェルサス、都市アルベルムの近くまで行って、人気の無い所で降ろしてくれ」


「うむ、承知した」


ヴェルサスはアキラとフェルシエを背に乗せアルベルムへと飛び立った。



「アキラさんアルベルムに行ってどうするのですか?」


「先ず森を開拓しなきゃいけないだろ?」


「そうですね、住むとなると流石にあのままでは大変です」


「先ずは人が居なきゃ始まらないし、それにはお金も必要だ」


「確かにそうですね」


「それに、開拓した地を管理しなければならない、俺はそんな知識全くないんだよ、だからわかる人を仲間に引き入れて任せるんだ」


「なるほど」


「アルベルムに商会の幹部と、冒険者の知り合いに元貴族が居るから会いに行く」


そうこうしている内に、アルベルム周辺の森に着く。

ヴェルサスを異空の楽園へと戻し、そこからバイクでアルベルムへと向かった、流石に竜を見たら街の人はパニックを起こすだろう。


森から1時間程バイクを飛ばし、アルベルムに到着する。



「懐かしいなぁ」


「そうですね!」


「そういえば変化のペンダント付けないの?」


「大丈夫です、むしろこれは宣伝行為ですから」


「宣伝?」


「お父様曰く、エルフはアキラ様に仕えたと示すためです、我々エルフはこれでも強いんですから!」


「なるほどね」


ーえ!?エルフ!?


ーマジかよ、隣にいるのアキラって人じゃないか?


確かにいい宣伝になっている様だ。

話している内にマタタビ商会へと着く。

受付嬢にオルームに会いたい旨を伝えると、慌てて知らせに向かった。


少ししてオルームと、隣に黒のドレスを着た猫耳に尻尾、黒のショートヘアー、肌は褐色でスタイルが良すぎる美女が現れる。



「アキラはん、久しぶりやな!」


「久しぶりです」


「え!?エルフ!?」


フェルシエの姿が目に入り、オルームはびっくりしている。

隣の美女は妖艶な笑みを浮かべた。



「隣に居るのはフェルシエです」


「フェルシエと申します、アキラ様の従者です」


「!?」


流石の美女もオルームと一緒に驚愕していた。



「まぁ、話は客室で聞こかぁ」


「ちょっと待ちなさいオルーム、私の紹介がまだよ」


「イルーム姉さんは場を引っ掻き回すから面倒やねん」


「え?」


「初めまして、オルームの姉のイルームと申します」


イルームは頭を下げる、その際スイカくらいのサイズの胸がたぷんと揺れた。

アキラはそれを凝視して生唾を飲み飲む。

フェルシエはそんなアキラを呆れた目をして見ていた。



「初めましてアキラと申します、本当にお姉さんなんですか?」


「父は猫人(ケット・シー)で母はヒューマンなので、私は母の血が強く受け継がれた様ですね」


「そうなんですか」


「元々猫人(ケット・シー)は獣人のなかでも始祖に近い種族なんです、本来は人寄りの獣人の方が多いんですよ」


「イルーム姉さん、長話になるから早よ客室行こうや」


「あら私ったら、それではご案内しますわ」


客室に着くとふかふかのソファーに座る、横にはフェルシエ、前にはオルームとイルームが座る。



「さて、どう言った御用件かしら?」


「イルーム姉さんが進行するんかいな」


「あら、この商会の最高幹部は私よ?」


「それはそうやけど……」


「オルームばかりこんな面白そうな人と関わりを持ってズルいわ、これは紹介しなかった罰よ」


「はぁ……イルーム姉さんには敵わへんなぁ」


「……えーと、話しても大丈夫ですか?」


「あら、ごめんなさいね、それで御用件は?」


「見捨てられた地をご存じですか?」


「ええ、知ってます、その名の通り誰も近寄らない危険地帯とか」


「そこにユグドラシルって言う神樹が生えて、その土地は豊かな地になりました、ユグドラシルの大精霊は俺の恋人なので、そこは俺の土地になりました」


「?」


オルームとイルームはポカンとしていた。



「アキラ様の言う事は本当です、現にエルフはアキラ様に助けられました」


フェルシエはリュームの大森林に起きた出来事を話し始めた。

次第にオルームとイルームの表情も真面目なものになっていく。



「どうやら、本当の事なんやろうな」


「私もそう思うわ」


「それで、ご相談したい事があります」


イルームの顔付きが商人の顔になる。



「ご相談とは?」


「将来を見据えて俺のお抱え商人になって貰えませんか?」


「具体的には?」


「まだ俺の領地は未開拓で何も手をつけていません、開拓するには人も金も必要です、なのでマタタビ商会に投資して貰いたいです」


「…………」


「先ず、この地には大量の資源があります、そして魔力を豊富に含んだ土は多くの実りを齎すでしょう、山や湖もあります、まだ調査中ですが、おそらく鉱山なども見つかるでしょう」


「……アキラはんは何が言いたいんや?」


「開拓が進みそれらを卸す先は、果たして何処の商会にしようかなと言う話です」


「私からも言いですか?」


フェルシエは会話に入る。



「ユグドラシル様は豊穣の神の眷属です、齎す恵みは計り知れない事は確実です」


「流通販路の確立に、それと……」


「わかりました」


「?」


「全面的にマタタビ商会がバックアップします」


「イルーム姉さん!?」


「オルーム、時間は有限よ、この話しを保留にするなど考えられないわ」


「でもおとんに言わなくてええんかい?」


「お父様には事後報告で構わない、全責任は私が取るわ」


「イルーム姉さんがそこまで言うとは……」


「アキラさん、一度その地を見てみたいのですが連れて行ってもらえませんか?」


「別にいいですけど、寄る所があります」


「構いません、オルーム貴方も来なさい」


「ワイも興味が出てきたわ、もちろん行くで」


アキラとイルームは固い握手を交わした。

そして次は鉄の翼竜(アイアン・ワイバーン)の所へ向かう。





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