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95.再会

「アキラ、起きて」


「アキラ兄、いつまで寝てるんだよ」


「寝坊すけ、バカクロイルじゃないんだから」


「アキラ兄!朝だよ!」


「……ギュウするよ?」


アキラは目を開ける、そこは見慣れた場所、ネマナ村の孤児院だった。



「あぁ、おはよう皆」


ベッドから起き上がり欠伸をする。

アキラの起床を確認した後、子供達は朝食を食べに部屋から出ていった。



「いい夢見れた?」


「どうかな、深く眠ってたからわからない」


ルクレリアの微笑みに、アキラも笑みを返す。



「アキラ聞いて、石を大地に還せばまた幸せな日々に戻れるわ」


真面目な表情をしてそう告げるルクレリアにアキラは戸惑う。



「幸せって、皆と暮らせてるんだ充分幸せだよ」


「アキラ、愛してるわ」


ルクレリアはアキラに口づけをした。

何か今日のルクレリアはおかしいなと思いながらも、口づけしながら抱きしめる。


そして部屋のあちこちから煙が上がり始め火に包まれる。



「火事だ!ルクレリア、子供達を連れて避難するぞ!」


辺りを見回し、ルクレリアの手を握ろうとした……だがルクレリアは消えていた。



「え?」


子供達の部屋を順番に見て行くが子供達も居ない。

1人残されたアキラは佇む、そして気がついた。

誰1人救えなかった事に……



◇ ◇ ◇ ◇



「は!……ここは」


飛び起きた汗だくのアキラは辺りを見回す、そして起床したのを見計らったかの様に、脳内にレベルアップのファンファーレが鳴り響いた。


死闘を果てレベルは100になった。



[中山暁は【ヒューマン】から【ハイヒューマン】へと進化しました]


「それに伴い職業【大帝】が【天帝】へと進化しました]


「ジョブスキル【支配する者(ドミネーター)】が【光導者(アマテラス)】へと進化、続けて【異空の(ディメンシオン)(キャッスル)】が【異空の(ディメンシオン)楽園(エデン)】へと進化しました]


「ジョブスキル【帝の鼓舞(ゼーロス)】を獲得しました]


[称号【真竜殺し】を獲得しました]


[【アズールの宝剣】が【ラグナロク】へと進化しました]



[従者ライムは【ヒールスライム】から【ホーリースライム】へと進化しました]


[【回復魔法/エクスヒール】は【回復魔法/パーフェクトヒール】へと進化しました]


[スキル【魔力超回復】を獲得しました]



[従者ルージュは【ゴブリンアサシンエリート】から【ジャック・ザ・リッパー】へと進化しました]


「スキル【ステルス】は【インビジブル】へと進化、続けてスキル【必殺必中】は【一撃必殺】へと進化しました]



[従者デストは【デストロイコング】から【デストロイ・キングコング】へと進化しました]


[スキル【雷魔の右腕】を獲得、続けてスキル【風魔の左腕】を獲得しました]



[従者シルヴィアは【レアメタルナー】から【ヴァルキリー・オートマタ】へと進化しました]


[スキル【フルスティール】は【フルミスリル】へと進化、続けてスキル【形状記憶】は【メタモルフォーゼ】へと進化しました]



[従者ムゲンは【骨武者】から【骸修羅】へと進化しました]


[従者ムゲンの【弐刀無幻流】は【弐天無幻流】へと昇華しました]


[従者ムゲンは【弐天無幻流/天衣無縫】を閃いた]



[従者ロイズは【リビングアーマー】から【ダークナイト】へと進化しました]


[従者ロイズは【暗黒剣/カオス】を獲得しました]


[【アンヴァル】を獲得しました]


[シェリーは【落城の独奏曲(ソナタ)】【忘却の幻想曲(ファンタジア)】を獲得しました]



ステータスが気になる所だが、その前に皆の安全を確かめる為部屋を出る。

すると部屋の前に見張りのエルフがいた為起きた事を伝えた、見張りのエルフは慌ててヴィクセンを呼びに行く。



「アキラさん!お目覚めですか!?」


「今目が覚めました、どれくらい寝ていましたか?」


「まる2日は寝ていました」


「そうですか、それよりも何かありました?」


ヴィクセンの顔色は邪竜を倒せたというのに暗かった。



「実は……リュームの大森林に魔力は戻りませんでした、森も荒れ果てて住める状況ではなく途方に暮れています」


「……そうなんですか」


「これからどうするか対策会議を開いたのですが、一向に決まらずじまいで……すみません、愚痴をこぼしてしまって、お腹も空いているでしょうアキラさんは会議が終わるまで、何か食べていてください」


「わかりました」


ヴィクセンは会議に戻った。

アキラは外の状況を確かめに向かう。

外は焼け野原が目立つ、所々が禿げていた。


ーホウ!ー


フクがアキラの元へ飛んでくる、肩に留まると顔をアキラの頬に擦り付ける。



「心配かけたな……ん?フクなんか光ってない?」


ーホウ?ー


フクが薄らと発光していた、そしてフクの体から小さな結晶の集まった様な石が出てくる。


ーホウ!ー


フクは驚き自分の体を確認していた。

石はアキラの目の前で浮いている、それを掌で受け止めた。



「これは?」


アキラは石を【鑑定】する。



【生命の雫】


・豊穣の神が齎す奇跡の石



「生命の雫?」


アキラはふと夢でのルクレリアの言葉が頭によぎった。



「もしかしたら……」


何とかなるかもしれないと思い、会議室へ向かう。

会議室は罵詈雑言が飛び交っていた、ヴィクセンとフェルシエは困った顔をしている。



「あのー」


「アキラさん、どうかしましたか?」


「もしかしたら新たな居住地の候補先になる場所があります」


「な、何だって!?」


「会議室はざわめく」


「とりあえず行ってみませんか?」


「わかりました」


ヴィクセンはフェルシエと数人の若いエルフを連れアキラと共に外へ出た。



「ヴェルサス!」


魔法陣から紅い巨大な竜が現れる。



「何用か主よ?」


「ヴェルサス喋れんの!?」


「喋れるとも私は真竜だ最上位の魔物ともなれば言葉くらい話せる、ちなみに他の従者達も喋れるぞ」


「え?」


「他の従者達も最上位のクラスに進化を遂げたからな」


「いろいろ詳しく聞きたいけどまた後で、今は行く所があるからそこまで乗っけて連れてってくれない?」


「うむ、わかった」


アキラはヴェルサスの背中に乗る。

フクも行きたいのかアキラの懐に潜り込んだ。



「皆さんも乗ってください」


声を掛けるがヴィクセン達は、口をあんぐり開けてフリーズしていた。

暫くして我に帰り、皆背中に乗り始める。



「では、行くぞ」


翼を広げヴェルサスは飛び立った。

3時間足らずで見捨てられた地へと着く。



「……ここですか?」


瘴気に塗れ草木一本も生えず、薄暗い土地を見ながらヴィクセンは困惑する。



「アキラさん流石にここは……」


フェルシエも何かの冗談だと思いアキラに目を向けた。



「とりあえずやってみるよ」


アキラは生命の雫を取り出すと、地面へと落とした。

ヴェルサスの背中の上で皆見守る、暫くすると光の柱が天へと昇った。



「アキラ兄!」


懐かしい声が聞こえた、それはロッシュの声だった。

光の柱からロッシュがやって来る。



「ロッシュなのか!?」


「そうだよ!やっとまた会えたね!」


「ど、どうして……」


「豊穣の神様から精霊に選ばれたんだ!」


「精霊……?」


「話は後で!それじゃあ始めるよ!」


ここから、エルフに未来永劫語り継がれる出来事が起こる……。



土の精霊になったロッシュは手を翳す。

枯れ果てた土が光に包まれ豊かな土壌になり、彼方には山々が出来上がる。



「アキラ兄!遅いよ!」


「エリサ!」


「こんな陰鬱な空気じゃ感動の再会も台無しだわ!」


風の精霊となったエリサも手を翳す。



風が吹き上がり瘴気を全て浄化し洗い流した。



「……アキラ兄、会いたかった」


「ナコ!」


ーホウ!ー


「……フクちゃんも元気だった?今はお仕事だからちょっと待っててね、乾いた大地に潤いを与える……で良かったのかな?」


水の精霊となったナコも手を翳す。



大地が潤う、湖や川が新たに生まれた。



「ナコの奴、カッコいい登場を皆でしようって言ったじゃん」


「クロイル!」


「アキラ兄元気だったか?全くいつまでもくよくよしやがって心配になったぞ、まぁいいや、俺も務めを果たすぜ!」


光の精霊となったクロイルは天に手を翳す。



分厚い雲は割れ、天から光が差し込む。



「お膳立てはできたな!それじゃあフィナーレと行こうか!」


光の柱が収まり、地面から1つの芽が出た。

それは急激に光り輝きながら、天へと昇る様に成長する。

そして巨大な樹となり、樹の光は拡散した。

拡散した光は地面に降り注ぐ、そしてそこから芽が出て新たな木が生まれ成長し、それらは森になって行く。


モノクロだった大地に色彩が戻る、まさに天地創造だった。



「……ユグドラシル」


ヴィクセンは無意識に呟く、"ユグドラシル"それはエルフに伝わる御伽噺だ。

創世記、エルフの始祖ハイエルフが、生命の神樹ユグドラシルを守護していた。

ユグドラシルは多くの恵を齎しハイエルフ達は繁栄する、だが神々の戦いに巻き込まれユグドラシルは折れてしまう。

折れても尚、枯れるまでハイエルフ達に恵を齎し続けたユグドラシルをハイエルフ達は信仰し続けたと言う話だ。


枯れ果てた大地に恵を齎す、お伽噺と類似した現象が今目の前で起きていた。


そしてユグドラシルの大精霊となったルクレリアがこちらへ向かって来る。



「アキラ!」


「ルクレリア!!」


2人は抱き合う、暫しの無言が続く。



「会いたかった、ルクレリア……」


アキラの目から涙がこぼれた。



「私もよアキラ……」


「でもどうやって……」


「豊穣の神様がアキラをずっと見ていたの、アキラの不幸を悲しむ神様が私達の願いを叶えてくれた、生まれ変わってもまたアキラに会いたいと」


ルクレリアも涙を流す。



「……ありがとうございます」


天に向かって感謝の言葉を告げる。



「アキラさん、いえ、アキラ様!」


ヴィクセン達は皆片膝をつく、そして頭を下げた。



「我々は貴方様に付き従います!」


精霊達に愛され繁栄を齎す、それだけで付き従う理由はエルフ達には充分だった。

皆涙を流している、この神話の様な状況を体感できた事に。



「あぁ、俺は皆を守る、絶対にだ」


アキラの顔付きは王の顔へと変わる……



そして神樹国アクティースが今ここに誕生した。






〜作者から〜


ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

序章が終わり、やっと次から建国編に移ります。

拙い文章ですが、これからも頑張って書いていきます。


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