94.邪竜
個体名 ヴェルサス
種族 ???
【闇魔法】
【ステータス】
筋力.7231
魔力.7085
知力.6324
技力.6011
防御.7133
俊敏.6715
【スキル】
・インフェルノ
走りながらアナザースキル【鑑定】を使い、邪竜を調べる。
「……邪竜って聞いて覚悟を決めてきたがこんなものか」
今のアキラ達なら少し苦戦するくらいで勝てなくはなかった。
フクは避難する為上空に飛び立ち戦いを見守る。
邪竜は先程のエルフに放った闇魔法を放つ、アキラ達はそれをそれぞれが回避したり打ち消した。
初手、棺から出てきたシェリーが遅延の行進曲を歌う。
ーグォォォォォ!ー
ヴェルサスの動きが途端に遅くなる。
「次はあいつを叩き落とすぞ」
デストの腕に乗ったシルヴィアは打ち上げられ、空中で一回転した後ヴェルサスの眉間に踵落としをくらわす、ヴェルサスは落下し地面へと叩きつく。
「もう二度と飛べなくしてやる」
ムゲンとロイズが走り出す、ムゲンが左翼、ロイズが右翼を斬り落とす。
「目を狙え」
ライムの強酸が右目を溶かし、ルージュの暗器が左眼を潰した。
ーギャアォォォォ!!ー
ヴェルサスは激痛に悶えながら苦しみの声を発する。
そしてアキラが止めを刺す、アズールの宝剣を出しヴェルサスの喉を掻き切った。
ヴェルサスは静かに息を止めた、筈だった……
「なんだ?」
ヴェルサスの体が黒い何かに包まれる、それは繭の様に見えた。
皆その異様さに構える。
そして繭は割れ中から醜悪な姿をした竜が現れた。
個体名 ヴェルサス(完全体)
種族 ???
【獄闇魔法】
【ステータス】
筋力.13052
魔力.11529
知力.9866
技力.10094
防御.12410
俊敏.10887
【スキル】
・インフェルノ
アキラは生唾を飲み込んだ。
「まじかよ……」
桁違いの強さに眩暈がする、果たして勝てるのだろうかと不安が募っていた。
邪竜は立ち上がり羽を広げる、その衝撃でアキラと従者達は飛ばされてしまった。
ーギャアォォォォ!!ー
咆哮と共に【獄闇魔法】が放たれる。
アキラ達は避難する為離れる、魔法は辺り一面を焼き尽くした、焼けた場所から濃い瘴気が溢れ出す。
凶悪な魔法にアキラはたじろぐ、一撃でもくらったら死ぬ。
そしてヴェルサスの体から大量の触手が出てくる、それらはアキラと従者達を捕まえ様と襲いかかって来た。
「……これはヤバいぞ」
なすすべなく皆逃げ出す、だが触手の方がスピードが断然速い、最初にデストが捕まりそれから順番にアキラと他の従者達も捕まってしまった。
「ぐぁぁぁ!!」
触手が力を込める、ミシミシと骨が軋む音が聞こえる。
「巨岩針!」
巨大な土の槍がヴェルサスの体に突き刺さる、続いて数多の魔法がヒットする。
「我々も戦うぞ!」
助けに来たのはヴィクセンとエルフの精鋭達だった。
ヴェルサスは何事もなくエルフ達を睨みつけた。
そして【獄闇魔法】を放つ、数人のエルフが魔法の餌食になり黒焦げになりながら絶命した。
「……や、やめろぉぉぉ!!」
アキラの心にトラウマが蘇る、ルクレリアと子供達の焼けた死体。
もがくが触手はびくともしなかった、そしてまたヴェルサスの魔法を受けてしまったエルフ達が死んで行く。
アキラ 迷わないで
ルクレリアの声が聞こえた今度ははっきりと。
アキラは決意する、もうこれ以上誰も死なせないと。
そしてアナザースキル【悪鬼羅刹】を発動する。
アキラの体から黒いオーラが立ち上る、それは他の従者達にも現れた。
力が湧いて来る、それぞれが触手から脱出した。
脱出した触手は再度捕まえ様と襲いかかるが、ムゲンとロイズの剣技により瞬く間に切断された。
他の触手がムゲンとロイズに迫るが、それを回避した後2人は触手を伝い走り羽の上に躍り出る。
そしてムゲンの抜刀山断ち、ロイズの暗黒剣が羽を切り落とした。
それはとんでもない威力だった、ムゲンの刀は空間をも断絶し瘴気すら断ち切り、ロイズの暗黒剣はヴェルサスの体力と魔力をごっそり削っていた。
デストとシルヴィアが走り出す、シルヴィアのスキル【フルスティール】はパワーアップしそれは正に神鋼オリハルコンへと化す、自らを弾丸とし地へと落ちたヴェルサスに突っ込む。
デストのスキル【金剛力】もパワーアップし左右の手が金色に発光していた、神鋼ヒヒイロカイネと化した拳を叩きつける。
だかヴェルサスも負けてはいない、尻尾を大きく振りまとめて弾き返そうとする。
そこにシェリーが現れた、シェリーの脱力の前奏曲でヴェルサスの筋力が大幅に下がる。
力負けしたヴェルサスにデストとシルヴィアの攻撃がヒット、尻尾はちぎれ吹き飛んだ、そしてそのままダウンする。
ーギャアォォォォ!!ー
ヴェルサスは苦しむ、そこにライムとルージュが現れる。
ライムのパワーアップしたスキル【抽出】がヴェルサスから溢れ出る瘴気を驚異的なスピードで吸い尽くし鱗が露わになる。
ルージュのスキル【アクセルタイム】はとんでもないスピードと化していた、まさに閃光とでも言うのだろうか。
そしてスキル【暗器】と【必殺必中】を併用してヴェルサスの鱗を削っていった。
そしてアキラが走り出す。
「これで終わりだぁぁぁ!!」
ーガァァァァァ!!ー
ヴェルサスはアキラに向けてスキル【インフェルノ】を放つ、全てを無に返す獄炎がアキラを襲う。
だがアキラはそのまま突っ込み、アズールの宝剣で獄炎を斬り活路をつくる、そしてヴェルサスの眉間へ躍り出ると氷剣を突き刺さした。
「破滅する銀氷の世界!」
氷剣を伝い絶対零度のブリザードがヴェルサスの体内を侵食する。
ーギャアォォォォ!ー
血、臓器、骨までもが凍りヴェルサスは断末魔を上げた。
そして完全に凍りついたヴェルサスはひび割れ砕けた。
[ヴェルサスを仲間にしますか?]
どうやら終わった様だ。
アキラはYESと答える、そして【悪鬼羅刹】の反動か強烈な眩暈に襲われ気絶した。




