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初期化しました

作者: 寿々喜 節句

到底受け入れがたく拒絶するほどの出来事も、

時間という一年間に三百六十五日を要する遅効薬のおかげで、

知らない間に思いもしないままに、

風化なのか忘却なのか許容なのか、

気がついたときには自然と違和感なく日常に溶け込んでいる。

寂しさと嬉しさと悲しさと明るさが、

フードプロセッサーの中で粗みじんになりながら、

ぐるぐると鮮やかな色どりで、

良いも悪いも混ざり合う。

その攪拌は日夜問わず行われ、

最終的には無味無臭でモノクロームに、

もしくは完全密閉でセピア色に、

記憶の改竄とともによって完成され、

そこで初めて心から「ありがとう」と言える。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 人間という生き物の魂のどこかに向かう、エネルギーが日常のさばききれない現実を、爽やかに描けていると、思う。
[一言] 思い出ってセピア色ですよね… 他の人が描く詩より、味があって堅いけれども考えさせられて……面白い作品です。
[一言] 寿々喜節句様 考えさせられる文章、拝読しました<(_ _)>(*^-^*) 改竄・・・ですか・・・ なにか 重い感じがします・・・? なにか心配事があったのでしょうか・・・? 少々気に…
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