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自由人のやりたい放題人生  作者: 遊びに行くよ
2/15

プロローグ2

まだまだ主人公はわりかし普通ですね



時は2018年1月11日。



チリリん!チリリん!チリッカンッ



おはよう。


知ってる天井だ。


はぁ、まぁそうだよな。

いつも通りの天井に深いため息を掛けながら

目を覚ます。


昨日は始業式。

だが、今日は休日。


俺にとって学校があろうがなかろうが

あまり関係ない。

違う事は学校に行くか、行かないか。

それだけである。

学校に行っても退屈。

家にいても退屈。

外に出かけても退屈。

ふっ、世の中腐ってやがるぜ。


今の時代、スマホ1つで大体の事はできる。

後はアウトドア派かインドア派かの差だろう


俺は勿論、異世界行きたい派である。

ワールドアウトドア派だな。

何言ってんだか。


いつも通りにスマホを手に取り時間を見る。

7時33分。


先ずはモンスト、ケリ姫、ニャンコ大戦争のログインボーナスを受け取る。

何故かこれが俺の日課なのだ。

とりあえずニャンコ大戦争の逆顔を行い

にゃんチケをこやしに変え、

朝風呂へと向かう。


冬の朝風呂は上がってから直ぐにまた

ベットへと帰還する。

そして夜までなろう小説を読む。

これが俺の休日である。


だが、今日はいつもの休日とは少し違う。


初めてなろう小説を読んだ小学6年生の夏から今まで、異世界に転移する為にできる事は

なんでもしてきたつもりだ。


今日は最後の手段を取ろうと思う。


そうです。自殺です。


恐らく俺の考えをだれかに話した所で、

頭おかしいとかどうせ自殺なんてできない。

なんて言われるのか関の山だろうが。


実際、俺もよくよく考えた結果この結論に

辿り着いたのだ。

生きてるだけで儲け物なんて言葉があるが、

俺にとってチートのない、異世界のない人生なんぞ糞以下。


地球が悪い訳ではない。日本が悪い訳ではない。ただ俺の理想とは違うだけ。

思い通りにならないのが気に入らないだけ。


このままここに居ても俺の理想にこれ以上

近づくことは出来ない。

理想を現実に出来ないなら生きてる意味はない。というか死人も同然だろう。

死体との違いは心臓が動いているかどうかだけ。


むしろ死んで異世界転生的な事になれば、

それこそ俺の望んでいた状態である。

強くてニューゲーム。最高じゃないか!

楽しくなって来た!


人は死ぬ瞬間が一番気持ちいいらしいしな。


自殺方法も決めてます。

よくあるパターンは過労とかだが、

俺の場合はただの高校生である。

過労死の気配なんて微塵も見えない。


俺の自殺方法は簡単。

その名も、飛び降り自殺!ババンッ!


まぁ紐無しバンジージャンプですね。

ヒョイッと飛んでビヨーンじゃなくて

ヒョイッと飛んでベチャッてなるだけ!

簡単異世界渡界方法!




という事で!

やって参りましたマンションの屋上!

人生の中で今一番テンションが高いな。


遺書なんかも残してません。

まぁ最終的には返ってくる予定なんでね!


格好はなんとなく制服を着ている。

ドラマの飛び降りシーンで靴を脱ぐのは

なんでなんだろうか??

良く分からないので、靴は履いたまま屋上の柵を越えて際に座る。

このマンションは8階建てだから落ちたら

打ち所とか関係なく異世界だろう。


異世界でスマホが使えるかは分からないが

取り敢えずスマホだけは持って行く事にする

気分はすっかり異世界に行ける前提だが、

今からやる事は自殺である。


準備は万端!

屋上の際に立ち、空を仰ぐ。


「good-by earth」


訪れる浮遊感。

背中がざわつく。

やたらと長く感じる。

今この1秒はこの世界の中で俺が最も堪能

しているに違いない。

頭の中に流れる映像なんて物は無かった。

走馬灯に出てくる様な思い出なんてない。

改めて実感する。未練の無さを。


その実感を最後に俺の意識は途切れた。

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