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ワールズダスト ~現世に現れし黒き森~  作者: Hekuto
第一章 救出と救済

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第六十六話 ユウヒを取り巻く怪しい影

 どうもHekutoです。


 修正等完了しましたので投稿させていただきます。お暇なお時間のお供にでも楽しんで頂ければ幸いです。



『ユウヒを取り巻く怪しい影』


 異世界から別の異世界へと、巨大なゴーレム達を転移させると言う非常識をやってのけたユウヒ。深く考えず彼が起こした行動は、神様から人まであちこちでちょっとした騒ぎを引き起こしている。


「・・・さて、先ずはこの間の調査結果をママに話して軍資金をゲットするとしますか」

 そんなことになっているなど知らないユウヒは、予想外の事態に僅かな疲労を感じつつ日本に帰ってきていた。いつも通り周囲に人影が居ない事を確認したユウヒは、先ず軍資金を得る為にトレビ庵を目指すつもりの様である。


「それは少し、待ってもらえるかしら・・・天野夕陽君」


「は!? えっと・・・ですね? 私悪いことしてるわけじゃないので、お気になさらず?」

 しかし、いつも通りの足取りで路地裏からふらりと外に出たユウヒは、先ほどまでは居なかったはずの人影に呼び止められ、慌てて声のした方へと振り返りそこに立っている人物を確認すると、引き攣った笑みを浮かべた。


 ユウヒの目の前に立っていたのはユウヒの知らない女性、その姿はパリッとしたスーツとタイトなスカート、後ろにまとめられた髪と鋭く引き締められた視線からは気の強そうな印象を感じる。


「なんで疑問形なのよ・・・別に私は責めるつもりで来たわけじゃないの、ちょっと聞きたいことがあるだけ」

 実際ユウヒもそう感じた様で、慌てて上擦る声で謎の弁明を始めるも、女性は呆れた様に眉を寄せると話があると話し出す。


「聞きたいこと?」


「そう、あなたが何者なのかその正体が知りたいの・・・まさかと思うけどあなた管理「ん?」え?」

 見た目と場所から警察関係者と勘違いしていたユウヒは、彼女の言葉に首を傾げると、少し落ち着いて来たのか目の前の女性をよく観察し始める。用件を語る女性の話を聞きつつ、そっと右目に魔力を集中し始めたユウヒは、すぐに普通と違うところに目が行き自然と目を細め、訝しがる女性をじっと見つめ始めた。


「・・・ふぃるみんぐすーつ?」

 女性、正確には彼女が着ているスーツを注視し始めたユウヒは、右目が示す反応が明らかにいつもと違うことに首を傾げると、いつも以上に視界を占領していく情報の波の中から、最初の一文であるスーツの名前を抑揚なく読み上げる。


 その名前を読み上げた事に対する女性の反応は劇的であった。


「な!? くそ!」


「ふぁっ!? メガーメガー!?」

 目を見開き後ずさった彼女は、きょとんとした表情を浮かべるユウヒに向かって腕時計の文字盤を向けると、自分の顔を反対の手で覆い隠す。その瞬間、不思議そうに見開いたユウヒの両目を焼き尽くさんばかりの眩い光が時計の文字盤から放たれ、その光はユウヒの視界どころか昼間のアーケード街の一画を真っ白に染め上げる。


 突然の光に目を焼かれたユウヒが両目を押さえてその場で悶える事数分、目からぼろぼろと涙を流すユウヒは、咄嗟の事にも拘らずお約束の行動をとれたことに満足すると、地面に座って両手で目を押さえたまま魔力を体に巡らせ始めた。


「【視力回復】・・・いない? なんだったんだろ?」

 十分に魔力を巡らせたユウヒはいつもより少し丁寧に妄想魔法を発動させると、そっと両手を顔から離して両目を瞬かせ周囲を伺う。


「ふむ、最近のスーツってあんな名前なのか・・・それとも特別製で知られると恥ずかしいナニカなんか?」

 周囲を一通り伺ったユウヒは、先ほどまで居た光るキャリアウーマンっぽい女性が居ない事にホッと息を吐くと、首を傾げながら立ち上がる。何が起きたのかよくわからないと言った表情のユウヒは、腕を組んで眉を寄せると、なぜ先ほどの女性を怒らせてしまったのかと真剣に悩むも、その思考はどこかずれた方向に向かっていく。


「うーむ、悪いことしたかな? 次会ったらあやまっとかないと・・・女の人は怖いからなぁ」

 女心と言うものに関して微妙に理解力の乏しいユウヒは、女性の怒りに対して苦手意識があるらしく、普通なら怒ってもおかしくない今の状況でもとりあえず謝ると言う考えに至った様である。


 その後、ドームから出て来た時以上に疲れた表情を浮かべたユウヒは、心なしか丸まった背中に哀愁を背負うと、それまで以上に周囲を警戒しながらアーケード街を後にするのであった。





 一方その頃、ユウヒの目を焼くほどの光を放った女性はと言うと、


「はぁはぁはぁ・・・やっちゃった。びっくりして護身用のスタン使っちゃった」

 アーケード街から少し離れたビルの屋上で息を荒げて座り込んでいた。そこにはユウヒと話していた時の凛とした固い雰囲気は一切なく、困惑した子供の様な表情で頭を抱える女性の姿があり、その姿からあの行動は彼女の予定にはない行動であったことがわかる。


「でもなんでこのスーツの事を知ってたの? ・・・スーツを知っている以上この姿だと拙いかもしれない」

 アーケード街で見せた姿より少し幼く感じる声色で考え込む女性は、自分のスーツの胸元を摘まみ引っ張ると、口を窄めた悩ましげな表情で小さく呟く。


「ま、まさかスコープ使ったんじゃ・・・見られた? この姿を?」

 腕に付けた時計同様に彼女のスーツも何か特殊な物なのか、困った様に俯いていた女性は急に顔を上げると目を見開き声を震わせる。どうやら何かに思い当たったらしい女性は、自分の体を抱きしめると顔を真っ赤に染め上げ、その赤みは耳どころか首まで赤く染め上げていた。


「これは、確かめないといけない、もし見たのだったら記憶を・・・消す」

 徐に立ち上がった女性の思い至ったスコープと言う物が使われることは、彼女にとって相当恥ずかしい代物であるのか、赤い顔で目を細めた女性は悔しげに歯を食いしばっていたかと思えば、急に表情を暗くして小さく不穏な声を洩らし、ビルの屋上から遠くに見えるユウヒの背中を冷たい目で見詰めるのであった。





 軽くない負傷を目に受けるも魔法であっという間に完治させたユウヒの姿は、準備中の札が多い真昼間の歓楽街にあった。


「ふぅようやくついた。つかさっきの寒気何だったんだろか? 何かやった・・・なぁ」

 額に汗を掻いたユウヒは、トレビ庵と書かれた暖簾の前で足を止めると草臥れた様に息を吐き、気温と日差しで暑いにも関わらず道中で感じた寒気に首を傾げ、しかしなんとなく原因を察したユウヒは背中を丸めながら暖簾を潜る。


「だれそいるー?」


「アニキいらっしゃい」

 嫌な予感と暑さで背中を丸めたユウヒは、扉を開けた瞬間流れ出す冷気に頬を緩めると、おかしな言葉遣いで店の中に声をかけた。ユウヒが店の中に声をかけて数秒と掛からず、跳び出す様に奥から現れたのはコニファー、ユウヒを見上げる彼女? の表情は非常に上機嫌な笑みで満たされている。


「おう、コニファー今日も可愛いな」

 よく見ても男だと判別するのが難しいコニファーの笑みは、この歓楽街でも人気があり、ユウヒもまたそんなコニファーを可愛がっている一人だ。


「・・・何食べる?」


「財布を取り出すな取り出すな、自分で払うから」


「・・・わかった」

 そんなこともあり何気なくその笑顔の感想を呟いたユウヒであるが、その瞬間きりっとした表情を浮かべてエプロンのポケットから可愛らしい財布を取り出すコニファー。彼女の突然の行動に脱力したユウヒは、持ち上げられた財布をコニファーの両手ごと押さえて下げさせると、そのまま財布を仕舞わせる。


「ユウヒか? 店に来てすぐにコニを口説くとは、流石天性のスケコマシと呼ばれた旦那の息子だな」

 どこかしゅんとした残念そうな表情を浮かべるコニファーに、ユウヒが苦笑を浮かべていると、店の奥から大柄でスキンヘッドの黒人男性が姿を現し、楽しげな表情でユウヒをからかう。


「それは無い、客居ないの?」


「ちょっと前に一人出てそれっきりだな」

 男性の言葉に対して否定の言葉を即答したユウヒは、人気のない店内を見回し首を傾げる。どうやら少し前までは客が居た様であるが、今はランチタイムの第一波が過ぎた合間の時間であるようだ。


「ふーん・・・あ、牛丼ネギ増し増しで」

 ゆっくり食事をするには丁度いい時間に来れたと言った表情のユウヒは、店内を見渡しながら広いソファーのボックス席に座ると牛丼を注文する。


「おまえな、たまには別の頼めよな」


「ここの牛丼が好きなんだよ」


「むぅ、まぁそう言われて嫌な気はしないが・・・何やってんだコニ」

 まるでキャバクラやバーの様な内装に似合わない牛丼と言う注文に、どこか呆れた表情を浮かべる男性は、ユウヒの返答に口元を緩めると自らの黒光りする毛の無い頭を撫でながら店の入り口に目を向け、急に表情を引き攣らせた。


「・・・今日はもう閉店です」


「いやまだ昼「閉店です」・・・はぁ」

 何故男性が表情を引き攣らせたかと言うと、彼の見詰める先では、鼻歌を歌いながら【くろーず】と書かれた板を持ったコニファーが、そっと店の入り口を開けようとしていたからである。


 呆れが多分に含まれた男性の言葉に振り返ったコニファーは、キリッとした真面目な表情で閉店だと口にするも、つるつるの頭を片手で抱える男性が言いかけた様に、今はまだ昼間の書き入れ時であり閉店の時間ではない。しかしコニファーは頑なに閉店だと口にしながら、閉店時に店先へ掛ける【くろーず】と書かれた板と暖簾を上げる時に使う竿上げ棒を抱きしめて見せた。


「いいわよぉ? とりあえず閉店でも」

 無言で見つめ合う二人を、ユウヒが他人事のように見詰めること数分。その膠着状態を解除したのは店の主の一声であった。


「まぁ・・・アンタがいいってんなら構わねぇけどな」

 店の主であるじぇにふぁーの言葉に肩を竦めた男性は厨房へと姿を消し、素早い動きで【おーぷん】の看板を【くろーず】に掛け替えたコニファーは、店先に掛けられていた暖簾を下ろすと両手で抱き抱えながら店内に戻ってくる。


「うふふ・・・それでユウヒ君、今日はどぉんな情報かしらぁん?」


「情報持ち込み前提かよ・・・コニ?」


「気にしないでください」

 店員たちの動きに楽しげな笑みを浮かべたじぇにふぁーは、ユウヒの対面に座るとテーブルに肘をついてユウヒを悩ましげに見上げ、その察しの良さに眉を寄せたユウヒは、ピタリと体を寄せて隣に座るコニファーに首を傾げた。


「うふふ、またファオが荒れるわねぇ」


「・・・まぁいいか、今日はドーム内の持ち込み制限の話しだな」

 感情の読み取り辛い表情で満足気に鼻を鳴らすコニファーの姿に、今は出かけているもう一人の店員を思い出しくすくすと笑うじぇにふぁー。目の前の見た目美女のどこか含みのある笑い声にも首を傾げて見せたユウヒは、考えることをやめると肩を竦めて予定していた本題を話し始める。


「あら、タイムリーね」


「そなの?」


「ちょっとねぇ」

 ユウヒを上目使いで見上げていたじぇにふぁーは、その内容を聞いて少し驚いたように目を見開くと、嬉しさを隠すことのない表情と声を漏らしながら立ち上がり、きょとんとした表情のユウヒが呟いた疑問の声に返事を返しながら荷物を取りに席を外す。





 大盛りで出てきた牛丼を食べながら何があったか話すユウヒは、あちこちに話を脱線させながら30分ほどの時間でドームの持ち込める物の制限について語り終わった。


「なるほどねぇ・・・その重量だと確かに気が付きにくいのかしら、でも怠慢ね」


「んー?」

 牛丼を食べ終わり、コニファーから受け取ったレモンの香りがする水を口に付けていたユウヒは、じぇにふぁーの呟いた言葉がよく聞こえなかったのか、口の中に水を含んだまま不思議そうな声を漏らす。


「うふふこっちの話、それで異世界専門家のユウヒ君わぁ、ドームの消し方とか縮小方法とかは知らないのかしら?」


「さぁ? 俺も一か所しか潜ってないし、差異も分からんから何とも」

 日本政府や自衛隊の調査結果を大体把握しているじぇにふぁーは、まだそれほど調査の時間がとれていないとは言え、今まで持ち込み制限の法則が発見されていなかったことに、公的機関のふがいなさを感じ、同時にユウヒの異常性に笑いが込み上げ、期待が膨らんでいく。


「・・・何箇所か巡ってみたら何かわかるかしら?」


「共通点とかはわかるかもしれんが・・・消し方ねぇ? って感じだな」

 しかしそんな期待は所詮期待でしかなく、物語の様なご都合主義にはならないのか、今一番知りたい情報について取っ掛りくらいは無いかと粘るじぇにふぁーに、ユウヒは眉を寄せて珍妙な表情を浮かべると首を傾げて見せる。


「そぅ・・・実はお隣さんが剣呑な感じでね、うちの上の方も頭抱えてるのよぉ」


「わぉ聞きたくない情報ありがとう」


「あはは、ニュースにもなってるからこのくらい大丈夫よぉ」


「ならいいや」

 ユウヒの表情から本当に何もわからないと言うことを察したじぇにふぁーは、小さく溜息を吐くと背中をソファーに預け、不思議そうに見詰めてくる目の前の視線に何があったのか軽く語り、嫌そうな顔で耳を塞ぐようなジェスチャーを見せるユウヒに笑い声を零す。


「あと、最近うちの子じゃないのがうろうろしてるから気を付けてね?」


「なんでまた」

 予想以上の情報を調べ上げてくるユウヒに頼もしさを感じたじぇにふぁーであるが、同時に危うさも感じ、ソファーの背凭れから背中を離すと少し真剣な表情でそう語り、ユウヒは小首を傾げた。


 彼女の言うところのうちの子とは、彼女の協力者や日本の公的機関に携わる人間達の事であり、それ以外とは表に出てきてはいけない人種や国外の非公式組織の人間であったりである。


「いろいろとね、ニンジャの件もあるんだけど少し出来る一般人が最近ドームに手を出してるみたいで、そこから情報を取りたいらしいわ」

 お食事処を隠れ蓑に情報屋を営む彼女は、仕事の性質上世の中の裏側に接する機会も多い。最近はドームの影響によって脛に傷を持つ者達の動きが活発になっており、裏に片足を突っ込んでいるユウヒの安全が、それらの者に脅かされないかじぇにふぁーは心配なようである。


「なるほど、それじゃ追加で情報なんだけど」

 実は二次災害の方をより危惧しているじぇにふぁーに、なんとなく気が付いたユウヒは他にも危険な地雷があることを思い出し追加情報だと口にしだす。


「なになに?」

 いつもと違う、少し真面目で同時に可笑しさも含んだユウヒの様子に、じぇにふぁーは興味を惹かれた様に身を乗り出し、それはコニファーも同様の様である。


「三人組の忍者には変に手を出さないほうがいいよ? 性格はただのヘタレ変態紳士だけど腕は異常級だから」


「・・・知り合いなの? 詳しい情報欲しいなぁ上からコンタクト頼まれてるのぉ」

 ユウヒが思い出した危険な地雷とは、共に異世界を駆けまわった三人の忍者達の事であった。


 気兼ねせずに接することのできる相手であることから、ユウヒも忘れ気味であるが、彼らもまたユウヒ同様に管理神から力をもらった者達であり、その能力を目にしてきたユウヒは、その性質もよく理解しており注意を促す。


「そなの? 雇いたいってこと? それとも研究材料?」


「雇いたい方よ・・・それで、スマホ?」

 ユウヒの注意を受けながらも、依頼があると口にするじぇにふぁーにユウヒは眉を寄せながら問いかけ、その問いかけに対してじぇにふぁーは即答すると苦笑を浮かべる。その苦笑から問題無い事を理解したユウヒは、今日は持ってきているスマホを徐に取り出し、とある番号に電話を掛けはじめた。


「・・・もすもす変態紳士? 俺だよ俺俺」

 スマホから微かに聞こえる数回のコール音の後、相手に繋がったスマホのマイクにユウヒは気軽な声で話しかけ始める。


「ちょっと会社のお金なくしちゃったから貸してもらいたいんだけど?」

 どう考えても成功し無さそうなユウヒの詐欺っぽい語り口に、じぇにふぁーは苦笑を浮かべ、コニファーは小首を傾げユウヒとじぇにふぁーを交互に見つめていた。


「・・・悪かったなリストラリーマンで」

 そんな詐欺っぽいネタは、すぐに反撃を受けたのかユウヒの心に軽くないダメージを負わせる。


「おや? そんなことを言ってもいいのかな? おいしい話があるのに・・・なんと言う手のひら返しの鮮やかさ」

 電話口の向こうでは、ユウヒがダメージを負ったことに気が付いた人物達が追撃戦に出ようとするも、ユウヒの手札の冒頭部分だけを聞いただけで即座に手のひらを返した様だ。


「ん、うん? ・・・あぁ、それでいいから来れる? そそ、そっちの繁華街、店の名前はトレビ庵だから、あいあい」


「?」

 ネタを織り交ぜながら電話をする事十数分、話はまとまった様で軽い相槌の後スマホを操作して電話を切ったユウヒは、隣にピタリとくっついて見上げてくるコニファーに目を向ける。


「だそうです」


「「何が!?」」

 視線だけ向けて来たユウヒにコニファーが首を傾げる中、じぇにふぁーに目を向けたユウヒはニコリと笑ってそう一言告げ、即座に二人から突っ込みを受けるのだった。


「とりあえず忍者が三人ここ来るって」

 急な大声に裏から調理器具を持った男性が顔を出す中、ユウヒは簡潔に今あったやり取り、忍者達との交渉結果を口にする。


「・・・たまにユウヒ君の交友関係が怖くなるわ」


「・・・おまいう」

 まさかユウヒと忍者に繋がりがあるとは思ってもみなかったじぇにふぁーは、頭を抱えると小さな、しかし静かな店内の中に良く通る声で呟き、同意するように頷く店員一同。その打ち合わせていたかのような行動に、ユウヒはじっとりした目をじぇにふぁー向けると、心底不服そうな声でぽつりと呟くのであった。



 いかがでしたでしょうか?


 謎の女性には出会い頭に目を焼かれ、じぇにふぁー達からは驚きと感心の籠った目で見詰められるユウヒでした。ユウヒの人間関係は多彩ですが、頻繁に接触しているわけでもないので、本人に自覚はあまりありません。


 それではこの辺で、またここでお会いしましょう。さようならー

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