第三百二十八話 頻発する自然災害
修正等完了しましたので投稿させてもらいます。楽しんで頂けたら幸いです。
『頻発する自然災害』
昨日友人の霊圧が消えたことに嫌な予感を感じたユウヒは、この日も朝から部屋の片づけに精を出していた。昨日の時点であらかた片付いた部屋の床に座るユウヒは、山積みになった段ボール箱の中から石ころや草を取り出しては魔法をかけてビニール袋に閉じている。
「む、揺れたな」
「震度3かな?」
大切な材料を長期保存するための処置の様だが、そんな彼のお尻を僅かな振動が襲う。彼を襲ったのは地震、日本では馴染みのある自然災害であり震度3程度ではその人心は小動もしない。実際に通話していた育兎はユウヒの呟きに顔を上げると、天井を見上げながら揺れの強さを感じて何でもないかのように呟く。
「なぁ、地球に戻って来てから可笑しくないか?」
「どんなところ?」
慣れて良い事なのか悪い事なのか、何とも判断に困る彼らの反応であるが、ユウヒはその揺れが治まると訝し気な表情で可笑しいと言い出す。彼の勘がそう言っているのか、ユウヒの言葉に目を見開いた育兎は、特に妙なところを感じていないのか小首を傾げながら問い返した。
「最近えらく地震が多いし、また妙に寒いし」
「そうだねぇ地震はまぁ日本だからなぁ? 寒さは……あれじゃないの?」
どうやら帰ってきてからすでに何度も地震の情報を耳にしているユウヒは、その回数の多さに不安を感じている様だ。しかしそこは日本、小さいものであれば毎日どこかで揺れが起きており、その揺れがちょっと集中したところで神経質になる者は少ない。一方で寒さに関しては最近も酷く寒い時期があったため、原因をそこに求めるのは、色々と事情を知っている育兎故であろう。
「精霊にも聞いたけど特に何かしてるわけじゃないそうだ」
「濡れ衣は良くない!」
しかし以前の原因である火の精霊はすっかり心身ともに復調しており、今もユウヒの傍で赤々と燃える火のような魔力を纏い、思いもよらぬ濡れ衣に牙を剥いて吠える。
「前科、あるから……」
「うっ!?」
怒った様子を見せる火の精霊であるが、彼女はその声を上げるべきではなかったかもしれない。なぜなら胡坐を組んで座るユウヒの股の間に丸く収まっていた闇の精霊が顔を上げると、怒ったことでより強く爛々と輝く火の精霊に対して鬱陶し気に目を細め口を開き、小さくしかし耳に良く届く声で彼女のウィークポイントを口撃、その一撃が火の精霊の心に鋭く突き刺さった事を確認した闇の精霊は、満足したのかまた丸くなり目を閉じる。
「これは致命傷だドクター! ドクター!」
先ほどまで爛々と輝いていた炎の様な魔力は、突然水でも被ったみたいに消えてなくなり、ふらふらとテーブルに墜落した火の精霊は心なしか煤けたような表情で横たわる。慌てて駆けつける風の精霊は、心の傷を抉られ失神する火の精霊の容態を確認すると、人間が医者を呼ぶように声を上げた。
「精霊にも医者っているの?」
「そうなの?」
『そうなの?』
精霊にも医者っているのかと感心した様に呟くユウヒ、そしてそんなユウヒの言葉に目を輝かせる育兎。しかし風の精霊の言葉はただのごっこ遊びであり、育兎の言葉を確認する様に覗き込んできたユウヒに首を傾げて見せる風の精霊、彼女が心配していた火の精霊も、すぐに水の精霊から顔を引っ叩かれびっくりした様に飛び起きて周囲を見回している。
「居ないらしい」
「ちょっとわくわくした僕の気持ちを返してほしい」
「知らんがな」
一方、精霊の言動を見ることが出来ない育兎は、輝かせていた瞳をユウヒの言葉で曇らせると机を掌で軽く叩きながら不満をもらし、さらなる突き放す様な言葉に頬を膨らませた。
「むー……でもまぁ確かに今日の気温は低すぎるね」
「晴れていてこれだぞ?」
呆れた様な表情を浮かべるユウヒを見詰めていた育兎は、いくら目を細めても見る事が出来ない精霊について諦めた様に声を漏らすと、首筋を流れていく空気の冷たさに背後を振り返り、天気の良い窓の外を見上げてユウヒの言っていた言葉に賛同する。
「そろそろ冬も近いとは言え、下手すると雪が降るね」
「……暖かい食べ物がおいしくなるな」
雪の気配を感じそうな寒さを感じるが空は多少の雲が流れていても晴れだと言える天気である。よく考えれば可笑しな感覚に訝しげな表情を浮かべる育兎は、ユウヒの言葉に目を瞬かせた。
「……お腹減ってる?」
「そろそろお昼時か?」
「あれ、もう昼過ぎてるよ」
だいたい人と言うのはお腹が空いてくると食べ物の話に行きがちであるが、作業をしながら通話する二人は時間の感覚がおかしくなっているのか、いつの間にか12時を過ぎていたことにお互いキョトンとした表情を浮かべると、食べ物の話になっても仕方がないと無言で苦笑を浮かべ合う。
「そりゃお腹もへ「ユウちゃーーん! お昼ごはん食べましょーー!」」
そんなお腹が減ってもおかしくないタイミングでユウヒの耳に一階から母親の声が届く、まるで息子がお腹をを空かせるタイミングを計っていた様な声掛けであるが、実際に彼女なら当然とも言え、ディスプレイの向こうで育兎は何とも言えない引き攣った表情を浮かべる。
「ナイスタイミングだね、家もお昼ご飯にしようかな、兎夏ちゃんなにたべたいー!」
「恥ずかしいから止めて!」
まるでスピーカー越しに届いた明華の声が、何時までもユウヒを独占するなと言っているように感じた育兎は、丁度いいと自らも大きな声で孫に呼びかけるが、返って来た声は怒りと羞恥の混ざったものであった。
「もう、兎夏ちゃんたら恥ずかしがり屋なんだから、それともブラザーのまえ―――」
育兎がユウヒと通話している事は同じリビングに居る以上兎夏にもわかる事であり、彼女の複雑な乙女心を知ってか知らずか煽る様に目尻を緩める祖父の顔をした育兎。しかしその顔はどこからか飛んできたクッションと共に画面外へと消えて行き、同時に通話も何者かの手によって遮断される。
「……切れたな」
その一連の事件を前に呆れた声を漏らすユウヒは、小さくため息を吐いて肩を落とすと手に持っていた何かの葉っぱをテーブルに置き、体を伸ばす様に立ち上がった。
「おそうめんのびちゃうわよーー!こおりもとけちゃうわー!」
「……え、なんでこんなに寒いのに素麺??」
立ち上がった拍子にお腹が空腹を主張するように鳴るが、耳に届いた明華の言葉にお腹のその声を止め、疑問に感じるユウヒの動きに合わせる様にもう一度小さく鳴るのだった。
ドーム災害やそれによる魔力災害、インフラへの大きなダメージや突然の寒冷化、そう言った事件の連続によって売れなかった素麺を知り合いから大量に買い取ったらしい明華がユウヒに事情を話している頃、すでに昼食を終えてコーヒータイムを楽しんでいるのはとれび庵の面々、そこには暇を持て余しているらしい白猫と毒蠍ことパイフェンの姿も見える。
<現地に居ます奥久保さんと中継が繋がっています。おくくぼさーん?>
カウンターに肘を載せている白猫とパイフェンはカウンターの中に設置された大きなテレビに目を向けており、その中ではニュースキャスターが中継先の人間に声を掛けていた。
<はい奥久保です。現在こちらは23時過ぎのニューヨーク、見ていただければわかる通り辺りは雪で真っ白で、この時期としては異常な降雪量です>
「ふーん? 大したことないじゃない」
すぐに切り替わった先では吹雪が発生しているのか、現地から放送している女性が分厚い防寒着姿で返事をしているがそこはニューヨークだと言う。本来雪が降る様な季節では無いにもかかわらず真冬を彷彿とさせる光景にじぇにふぁーは驚いた様子だが、一方で白猫は大したことないとジト目を浮かべる。
「ロシアと一緒にしてんじゃねーよ」
「大変ねぇ? 1月2月より降ってるんじゃないかしらん?」
ロシアを基準に考えている白猫の隣でツッコミを入れるパイフェンにお代わりのコーヒーを出すじぇにふぁーは、ニューヨークの天候に詳しいのか頬に手を当てて小首を傾げて見せる。
「寒いのは嫌だな」
「炬燵仕舞わなくてよかったね」
テレビの画面には雪に埋もれる寒々しい光景が映し出され、その光景を見ていたコニファーは長い髪を小刻みに揺らす。どうやら寒いのが苦手らしい美少女にしか見えない彼に、同じボックス席の対面に座るファオは飲んでいたジュースのストローから口を離すと目を細めて笑みを浮かべる。
「そうねぇ、ずぼらも偶には良いわねぇ」
二人とも寒さには弱いのか、以前寒くなった時に出した炬燵を仕舞おうとしたじぇにふぁーから楽園を死守したらしく、その時の事を思い出しころころ笑うじぇにふぁーは彼女たちの選択は間違っていなかったともう一度笑う。
「あら、今度はうちじゃない……え、暑すぎでしょ」
じぇにふぁーの言葉と笑みに胸を張るちびっこ二人が同じ動きでジュースの入ったグラスを持ち上げると、同じタイミングでテレビに別の国の映像が映し出され、白猫が嬉しそうな声を上げるもすぐにその声は驚きでしぼんでいく。何故ならそこに表示された気温は夏でもめったにお目にかかれない様な気温であったからだ。
「おーすげー! 永久凍土が穴だらけだ! 白猫の墓穴にしては立派だな」
「あ?」
驚く白猫の前で画面が切り替わると、そこには永久凍土に空いた巨大な穴が映し出され、その光景に喜んだパイフェンは隣に煽るような笑みを浮かべながら墓穴だと言い、明らかに喧嘩を売って来ているパイフェンに表情を恐ろしく歪めドスの効いた声を漏らす銀髪の美女。
「はいはいじゃれないの」
今にもフトコロとフトモモの固くて重い黒光りした硝煙香る物が抜かれそうな状況に、じぇにふぁーは呆れて肩を落とすと二人に声を掛けながらテレビのチャンネルを変える。
「あんたんところも酷いじゃない、あまり埃立てないでもらえるかしら?」
「砂漠は何したって埃立つんだよ……それにしてもヒデェな」
するとそこには別のワイドショー番組の中継映像が映し出され、よく見るとそこはパイフェンの故郷である中国の映像であった。その光景に毒気を抜かれた白猫は煙たそうに手で顔の前を仰ぎながら目の前の細目スレンダー美女を煽るも、帰ってきた言葉は呆れかえった声であった。どうやらパイフェンには白猫ほど国を愛する気持ちはないようだ。
「あっちもこっちも異常気象ね、あらブラジルの森がまた燃えてるわよ?」
「あそこは焼き畑とかドーム周りの整地で相当燃やしたらしいですからね、まだ燻ってたんでしょう」
じぇにふぁーが言う様に、現在地球上で起きている異常気象はアメリカロシア中国、それに日本だけではなく、至る所で可笑しな気象現象が起きていた。キッチンの奥から出てきたスキンヘッドの黒人男性は、両手にトロピカルな色合いのジュースをもって現れるとブラジルで起きた事件に触れながら両手のジュースを駆けてきたコニファーとファオに渡す。
「環境保護とか言ってる人たち発狂するんじゃない?」
「さてどうかしら、あらぁ! 可愛いわね!」
膨大な森林が焼け野原に変わっていくブラジルについては良くテレビでも伝えられており、それは白猫も知っているのか日頃環境保護を訴える団体を思い出して話すも、その言葉にじぇにふぁーは意味ありげに微笑むとさらにチャンネルを変え、そこに映し出されたニュース映像に歓喜の声を上げる。
「ペンギン、もふもふ……」
「ペンギンかぁ人懐っこいのね」
大きなテレビの画面いっぱいに映しだされたのは大量のペンギン、いくつかの種類が混ざっていそうな賑やかなペンギンの集団は、赤や青、白や黄色と言う色合いの建物に向かって集まっており、昭和基地と書かれた看板の前で数人の男性にすり寄っていた。
「……人懐っこいで済みますかねぇ? 野生じゃありえないでしょ」
「ねぇねぇここどこ?」
「あ? 行くつもりかぁ? ここ昭和基地だぞ」
テレビの向こうで困惑した様子の男性達に同情する様な視線を向ける黒人男性は、毛の無い頭を掻くとファオの質問に答えるが、そのキラキラした目に表情を歪める。実際ファオの我儘と悪乗りしたじぇにふぁーに足として使われた経験が多数ある彼にとってその表情は笑えない。
「どこにあるの?」
「南極よ、あんなところ二度と行きたくないわ」
だが、今回に関してはじぇにふぁーも乗り気ではないらしく、言った経験があるのかげんなりした表情を浮かべる彼にスキンヘッドの男性はほっと息を吐く。
「「なんきょく……」」
一方でコニファーとファオは大量のペンギンに囲まれる昭和基地の男性職員の姿に目を向けると、その男性達を自分たちに入れ替えて夢見るような声で呟く。それほどまでにペンギンたちは人懐っこくじゃれついていたのであった。
地球全体が異常で満たされ敏感な者達はその異常に動き出している一方で、世界のどこかの犯罪者収容施設では微動だにしない女性がじっと盤面を見詰めていた。
「難局だわ」
「そうか? ほれ王手」
彼女が見詰めているのは将棋の盤面、玩具の様なプラスチック製とは違い板前が使うまな板のようなしっかりとした厚みの板で作られた盤面の上で、彼女はそっと歩を前に動かす。しかしその隙間を男性の角が抉る様に飛び込んできて女性の表情を引きつらせる。
「アタシにとっては難局なのよ!」
「へぇへぇ……え?」
彼らが将棋を打っているのは収容所施設の正門、施設に入るための唯一の門周りは明らかに普通の場所ではなく、どこまでも伸びる真っ平らな白い地面は遠くでまっすぐな地平線を作り、空は青と紫の二色に別れゆっくり動いている。
ここは管理神の犯罪者を収容する為だけの世界、そんな施設の門前で竹の縁台に座り今日の晩御飯の奢りをかけて戦う二人は施設の門番で管理神である。人間など足下に及ばない管理神も日々自らの業務に勤しんでいるのだが、そんな男性は先ほどまで何も感じなかった側に気配を感じ、視界の端で美しい金色が揺れたことに表情を強張らせた。
「こんにちは」
「ちょいと邪魔するぞ」
ゆっくりと気配を感じる場所に顔を向けた男性が顔を蒼くする中、うんうん唸る女性の耳に大人の女性然とした優しく芯のある声と、深く理知的な男性の声が聞こえてくる。
「は? ……は、はい!? めめめ、滅相もございません!!」
今まで何もなかったはずの場所から聞こえた声と気配に気が付いた女性は縁台に座ったまま顔を上げ、そこにある金と銀の姿に呆けた顔を真っ蒼にすると、跨っていた縁台を男性と将棋盤ごと蹴飛ばし勢いよく立ち上がり、空を見上げるような敬礼と共に泣く子もびっくりして引き付けを起こしそうな大きな声を上げる。
「うるさいわねー」
「も、もうしわけなく!!」
金色の長く緩いウェーブのかかった髪を揺らす女性は、指先で耳を押えると顔を顰め、その苦情に対して少し声量を押えた女性は顔から汗を流しながら敬礼のまま謝罪の言葉を口にした。
「虐めるでないわ」
「あなたの顔が怖いんでしょ?」
可哀そうなくらい震える門番の女性に目を向けながら、縁台ごと蹴飛ばされた男性の襟を指先で抓み持ち上げる銀の髪の男は、男性を立ち上がらせながら皺の寄った目尻を細めて金色の女性に苦言を零すが、帰ってくるのは何を言っているのだと言いたげな声。
「怖くねぇだろ、な?」
「「ひっ!?」」
「こわいってよ?」
顔が怖いと言われて不満そうに鼻息を洩らす男は、銀の髪を掻き上げながら立ち上がらせた男性と小刻みに震える女性に目を向け話しかけるが、返ってくるのは短い悲鳴と隣から向けられる小ばかにしたような言葉とドヤ顔である。
「解せぬ……まぁそれよりもだ。コプレス・A・スルメフを呼び出してくれ」
「は、はい! ……一応要件を窺ってもよろしいでしょうか」
自分の思っていた状況と違う事に眉間に皺を寄せる銀髪の男は小さな声で呟くと、気持ちを切り替える様に本題について話す。
「ちょいと面倒事が起きてな? その重要参考人ってところだ」
「ちょっとお話聞きたいの、大丈夫よ壊しても殺しはしないから」
銀色と金色の髪をした男女はユウヒがワールズダストで遭遇した管理神に用事があるようで、世界を破壊する爆弾まで用いて証拠隠滅しようとしたコプレスは現在この収容所に収監されている様だ。
「……(コプレスのやつまだ余罪あったのかよ)」
「……(ローン兄妹が来たってことは、相当だろ? あいつ死んだな)」
何かの重要参考人として話が聞きたく、また殺さないと言って笑う女性に門番の二人は恐怖とコプレスへの同情で心を一致させるとその心の中で声を掛け合う。
「しなないわよー?」
「すぐに連れてきます!!」
管理神であれば心の中で話し合うことなど簡単であり、離れた場所でも話し合う事が出来る。しかしその会話を盗み聞きするのは非常に難しく、しかし目の前の金色の髪の女性にしてみれば簡単な事であり、微笑みに僅かな不満の色を足すと平坦な声で笑いかけ、その表情に恐怖を感じた門番の女性は我慢できずに走り出す。
「あ! 逃げやがた!? 俺も行ってきます!!」
相棒の逃走に一拍遅れて気が付いた男性門番は素で驚くと自らの失言に気が付き逃走を選ぶ。
「そんなに怖いか?」
「失礼しちゃうわね!」
逃走と言っても本当に逃げたわけではなく、心の準備も兼ねた一時撤退を見送った二人の男女は、彼らの思いも状況も理解した上で溜息を洩らす。深い知性を感じさせる瞳の男は実用的であり芸術作品の様な筋肉で覆われた自らの体を見下ろし首を傾げ、黄金律で作られた様な自らの体を抱きしめる女性は胸を一つ揺らし可愛らしく怒って見せる。
「ユウヒ君は普通に接してくれたと言うのに」
「あの子は特別でしょ? 乙女様とも普通に話せるらしいから」
「ふむ……奇跡の存在だな」
以前にユウヒの下を訪れたこの銀と金の男女、姓を同じローンとする兄妹であり兄の名をゴルドバ、妹の名をフィリシアと言う実質管理神のトップであった。そんな二人は自分と対等に話せる者に飢えており、ユウヒと言う人間との交友を特に喜んでいるが、そんな彼の立ち位置を考えると思わず奇跡と声に出してしまい、同時に哀れに思ってしまう。
同意するように頷くフィリシアが思い出す疲れた表情のユウヒが何故そこまで哀れみを向けられるのか、それはまだ限られた神しか知らない。
いかがでしたでしょうか?
異常続きで疲弊して行く地球、その原因はどこにあってどうにか出来るのか、嫌な予感を感じるユウヒはこの先で何を見るのか、次回も楽しんで貰えたら幸いです。
読了ブクマ評価感想に感謝しつつ求めつつ今日もこの辺で、また会いましょうさようならー




