第二百八十三話 同類混ぜるな危険 前編
修正等完了しましたので投稿させてもらいます。楽しんで頂けたら幸いです。
『同類混ぜるな危険 前編』
日本中で大停電が発生し、火力発電の代わりに様々な発電所が全力運転を開始することで全国一斉停電から大規模な計画停電に移行した夕暮れ時の天野宅前、通信機器の不具合も解消されてスマホの受信が可能な事を確認したユウヒは、草臥れた様子で歩き出すと自宅の門に手をかける。
「……何奴!」
しかし門のドアノブを回そうとした瞬間、はっと何かに気が付いたユウヒは勢いよく後ろを振り返ると、暗くなり奥まで見えなくなっている建物の影に向かって声を投げかけた。
「僕だよブラザー!」
「ブラザー何か用か?」
そこから現れたのは真っ白なうさ耳フードを深く被った人影、そんなフードを勢いよく脱いだ彼女、もとい彼はユウヒに笑みを浮かべ楽しそうに駆け寄ってくる。出会って間もない割に妙な仲の良さを見せる育兎とユウヒの二人は、互いにブラザーと声をかけながらも対照的な表情で話し始めた。
「今だよ!」
「何が?」
主語とか述語だとかそう言った文法を無視して笑みを浮かべ話す育兎に対して、ユウヒは疲れた表情を浮かべると小首を傾げジト目で少女にしか見えない老人を見下ろす。
「この間の計画だよ! 今なら、売れる!」
ユウヒのジト目など見えていないと言った様子で燥ぐ育兎は、気怠そうに下ろしていたユウヒの手を握ると上下に振りながら計画の話しだと言い始めた。どうやら商売に関する話題らしく、今なら必ず売れると興奮した様に話す彼にユウヒは思い出そうとしているのか視線を空に彷徨わせる。
「あぁ……でも今から準備するの大変じゃないか?」
「ふふふ、僕の方はすでに準備完了してるから、後はブラザーが心臓部を作ってくれたらいつでも販売可能だよ!」
数秒で以前話し合った事柄を思い出したユウヒは、その中から現状に当てはまる計画の話を思い出すと育兎に今から始めて間に合うのか問いかけるが、すでに彼の準備は整っていると言う。
「マジかよ、とりあえず上がってく? 暑い……涼しいな?」
「ん? そういえばそうだね、でも上がってく!」
行動力の早さに舌を巻く思いのユウヒは、すでに頭の中で心臓部と言う部品の設計を始めており、第三者からしてみれば二人の行動力は五十歩百歩である。そして作るには詳しい話し合いが必要だと部屋に誘うユウヒは、少し前まで感じていた気持ち悪い暑さが少し消えたことに気が付くと小首を傾げ、育兎も不思議そうに空を見上げるが、今は他に気になることがある二人はその違和感を忘れると連れだって門をくぐるのであった。
「来たわね泥棒猫」
「ひぇ!?」
そんな二人を出迎えたのは手に出刃包丁を握って暗い笑みを浮かべる明華、彼女の姿に文字通り飛び上がった育兎は慌ててユウヒの後ろに隠れる。すっかり苦手意識が根付いてしまったのか、怯えた様に震える育兎に、出刃包丁の峰を頬擦りして不敵な笑みを浮かべる明華。
「はいはい、面白がって遊ばない」
「もう! 反応が淡白なんだから、でもそこも好き! きゃっ!」
蒼い顔で震える育兎に服の裾を引っ張られるユウヒは、明らかに面白がっている母親のおでこを人差し指で優しく突き押す。嬉しそうにつつかれる明華は不満を口にしながらもポッと頬を赤らめるが、出刃包丁を持っている姿は狂気でしかなく育兎の震えが治まることは無い。
「はいはい」
「は、ははは……いつも過激なお母さんだね」
呆れた様子で明華を放置するユウヒは、靴を脱ぐと服の裾を握ったままの育兎を伴い二階の自室へ向かう為、階段に足をかける。そんな彼の姿に妙な頼もしさを感じる育兎は、乾いた笑いと共に余計な言葉を洩らす。
「貴方にお義母さんと呼ばれる筋合いはありません!」
「ひぇ!?」
「……はいはいはい」
その瞬間くねくねと体を捩って顔を赤らめていた明華は目を細め一歩踏み出すと、風切り音上げて出刃包丁を振り抜き、首筋に鋭い風を感じた育兎は悲鳴を洩らす。背後で刃を振りかざす母親に溜息を洩らしたユウヒは、階段から降りてくると明華の背中を押してリビングに帰る様に促すのだった。
「あとで麦茶持っていくわねぇ……あとユウちゃん」
「なに?」
ユウヒに背を押されてようやく満足した明華は、階段に戻るユウヒの背中を見詰め麦茶を持っていくと伝えると、少しいつもより落ち着いた声色で呼び止める。
「今回もあまり無理せず怪我せず終わらせるのよ?」
「……それは精霊次第だけど、あの子たちは基本良い子だから、自分たちから来るんじゃないかな?」
調子の違う母親の声に立ち止まり顔だけ少し振り返ったユウヒは、意味不明な注意に視線をふらふらと彷徨わせると、小首を傾げる育兎の視線を見下ろして振り返り、じっと見つめてくる明華と視線を合わせて精霊次第だと小さく笑う。
「そう……わかったわ」
ユウヒから返って来た答えとその諦めたような表情に小さく肩を落とした明華は、すぐにいつもと変わらぬ笑みを浮かべると頷きリビングへと消えて行くのであった。
部屋に入るまでじっとユウヒの背中を見詰め険しい表情を浮かべていた育兎は、蒸し暑いユウヒの部屋に入るなり表情を歪め、窓を開けたユウヒが節電の為に魔法を使い部屋を冷やしたことで気持ちよさそうに表情を緩めた。
「とりあえずグルグル回ればいいんだろ?」
「そうだね、ただパワーが尋常なく必要だね」
そんな二人は明華から麦茶を受け取ると、本格的に本来の目的である話し合いを始める。彼らの挟むテーブルの上には育兎が持ち込んだ図面の描かれた書類と、ユウヒが作ったのであろう小さな模型が所狭しと並べられ、麦茶は床の上に追いやられていた。
「ようはどこにでもある発電機の強化版と言う事か」
「まぁ少し未来技術が入ってるだろうけど間違っちゃいないね、メインはこっちのバッテリーだから」
図面には大きく複雑なモーターと思われる物が描かれており、そのほかに複雑な配線図や何かが描かれているが、簡単に行ってしまえば発電機である。一般的な発電機同様にモーターを回して電力を得る構造のそれは、育兎曰くメインはバッテリーの方だと別の図面を取り出すが、ユウヒにはその図面から構造の詳しい所までは解らない。
「全固体電池か、デメリットはクリアしてるの? 出力問題とか色々無かった?」
ただそこに書いてある文字の意味は分かるらしく、複雑に書き込まれた内部構造の脇に書いてある全固体電池と言う文字から思い浮かぶ問題点について問いかける。
「あぁそれについてはずいぶん昔に異星人の技術でパッと解決したよ、寧ろこっちで主流のリチウム電池が一般化するより先に量産しちゃって、開発中の企業から睨まれたからね」
「それは睨まれそうだな」
ユウヒの疑問に何でもないかのように答える育兎であるが、企業に睨まれたと言う話に触れると何とも微妙な表情を浮かべ、その説明にユウヒは呆れた表情を浮かべた。
「でもこれのおかげでストラクチャーと言う可能性が開けてみんな喜んでたけどね」
「ストラクチャー?」
しかし睨まれたのも一瞬だけで、圧倒的高性能と発展性に目を付けた企業は、様々な方面で技術を発展させていったと、何とも言えない表情を浮かべ思い出す育兎に、聞きなれない言葉で首を傾げるユウヒ。
「まぁそれは良いとしてお願いしてた物はどんな感じなんだい?」
「まぁこんな感じで、最終的にこんな感じ」
横道に外れそうになる話を元の道に戻した育兎に、少し気にした様子のユウヒは眉を少し上げながらテーブルの上の小さな模型を並べていく。どうやら最後に置いたものが最終形態であるらしく、そろばんの玉を平たく伸ばしたような形をしている。
「これは、動いたるするの?」
「いんや、こっちは唯の模型で……こっちがお願いされていたサイズのちゃんと動く小型版だよ」
それらは唯の模型であって育兎が望む様な動きをするわけではないらしく、わくわくした様子の問いかけに首を横に振ったユウヒは、ベッドの下から直径で60cm以上はありそうな円盤を引っ張り出し育兎が見やすいよう床に置く。
「まわるのかい?」
「回るけど低速だけだぞ? 予定通りの速度で回したら部屋がひどいことになるからな」
円盤はよく見ると内側に一回り小さな円盤が入っており、円盤の中心は何かを固定できるように穴が開いている。その装置は元々回る様に作られているらしく、目をキラキラさせた育兎の問いかけに頷くユウヒは、しかし回しても低速で回すだけだと話す。
「回してみて!」
「まぁいいけど、いくぞ?」
「どんとこい! ……摩擦音がしないね?」
「摩擦ゼロだからな」
「……ん?」
ここまでの流れで分かる人には分かるかもしれないが、ユウヒが手に持つ円盤は発電用のモーターを回す動力である。ユウヒが作る以上その燃料は魔力であり、動力本体で魔力の充填と回転エネルギーへの変換を行っており、それだけではなく様々な機能が供えられている様だ。
「内部の回転体全体を反発力で浮遊させて接触部分がどこにも無いからな、だから音は風切り音くらいかな」
「ちょっと詳しく話そうか? 電磁力かな?」
ユウヒ曰く、外側の円盤と内側の円盤には反発力が働いており、回転を始めた内部の円盤はどこにも接触していないと言う。ユウヒに抱えられた円盤の内側では、くるくると無音で一回り小さな円盤が廻っており、その状態を確認していた育兎はユウヒの説明に頬を引くつかせながら説明を求める。
「オール魔力だが?」
「オール電化みたいでなんだかやだな、半重力も考えたけどいったいどういう魔法なのさ」
育兎の中で反発力としてすぐに思い浮かぶのが電磁力、しかしユウヒの抱える装置には魔法の力しか使われておらず、電気エネルギーを使うような電磁力など一切使われていない。
「最近作った新素材の応用で反発力を維持できるようになってだな」
「ほう、新素材」
また同じく電気の力で重力に働きかけているのかと思い浮かべるが、装置の大きさからそれも考えられないと首を横に振る育兎、そんな百面相を見詰めるユウヒは新素材を使った事で実現できたと楽しそうに話す。
「これがその新素材で」
「ふんふんふんふん!」
どちらも似たような性質の二人、新素材と言う言葉に目を輝かせる育兎に、ユウヒはあらかじめ用意していたのか模型を取り出すと、テーブルに手を載せ前のめりで頷く同志に説明を始めるのであった。
そんな熱い夜をすごした二人は翌早朝、仕事へ向かうのであろう足早に歩く人々が多く見られる幹線道路沿いの歩道を、二人でゆっくりと歩いている。
「太陽がまぶしい」
「夜更かし、しちゃったね」
身長と大して変わらない荷物を荷台に載せて歩くユウヒの表情は、通勤通学で朝日を浴びる人々よりも疲れた表情をしており、どうやらそ原因は夜更かしによるもののようで、ユウヒの隣を歩く緩いパーカー姿の育兎も目の下に薄く隈を作っていた。
「暑い」
「ちょっと出るのが遅くなっちゃったからね」
本来であればもっと早く日の高くないうちに家を出る予定であった二人であるが、新素材や化学や魔法技術の話に花開き翌朝まで話した挙句、少しだけと仮眠をとったら一般的な通勤時間に移動を開始する羽目になったのだった。
「疲れた」
「ごめんね一人で運ばせて……」
また、昨日の大規模停電の影響で一部道路では今も混乱が続いており、車での移動は危険と家からここまでの道のりを大荷物を抱えて歩いてきたユウヒの顔には、濃い疲労の色が見える。魔法の力をこっそり使っているとは言え、荷物の大きさから言って結構な重労働のようで、一人で運ぶユウヒの額には汗が輝き、その姿を育兎は申し訳なさそうに隣で見上げ呟く。
「周囲の目が痛かったからな」
「ほんとうに申し訳ない、とりあえず中で休もう! アイスもあるよ?」
最初は二人で交代しながら荷台を押していたのだが、華奢な少女にしか見えない育兎が一人で大荷物を運ぶ姿は周囲から注目を集め、その視線は自然と隣を歩くユウヒに向かい、小さな少女に荷物を押させて何もしない男性に険しい視線を向ける事となった。
「カキ氷系ある?」
「……あるよ!」
どうやら目的地に到着した様で、広い駐車場の奥に建つビルを指差し誘導する育兎に、刺すような視線とヒソヒソと抑える気の無い良く聞こえる声を思い出したユウヒは、げんなりとした表情で要求を告げ、明るい返事に一つ頷くと全身に体を入れて荷台を再度押し始める。
「……なにそのドヤ顔、頬っぺた突きたくなるわ」
「もう突いてるよね!?」
しかし、数歩荷台を押して立ち止まったユウヒは、なぜか満面のドヤ顔を浮かべ見上げてくる育兎を見下ろすと、無言で口角の上がった柔らかそうな頬を突き始め、後出しで突きたいと宣うユウヒにツッコミを入れる育兎は、声の割に逃げる素振りを見せることは無いのであった。
そんなやり取りから小一時間後……。
「これで設置完了だな」
「やっぱり魔法は理不尽だと思うんだよなぁ」
長い休憩の時間を終えたユウヒは、予定通りに発電設備の心臓部とも言える動力の取り付けを終え、冷房でよく冷えた部屋の真ん中でがっちりと固定された大きな円盤を満足気に叩いている。そんなユウヒの背後では、不満あふれる表情で悔し気に呻く育兎が、魔法は理不尽だ呟く。
「まぁうまく組めたからいいじゃないか」
「寸法その場で合わせられるとかチートだよチート!」
彼が何に対して不満の声を上げているかと言うと、ユウヒ作の動力円盤の中心と発電用モーターの軸は寸法が微妙に合わず、普通なら接続のための部品を新たに用意する必要があったのだが、ユウヒはその場で動力円盤の寸法を魔法で加工し、すんなりモーター軸に取り付けてしまったのだ。
「そう言われてもなぁ? 最初から正確な図面とか無かったし」
「ぅ」
その理不尽な光景に反則だと言う育兎であるが、図面に正確な寸法を書き込み忘れたのは彼である。大体の寸法は書かれていたのだが、回転軸と言う重要な場所の正確な寸法を忘れていた彼は、ユウヒのツッコミに言葉を詰まらせた。
「大体このくらいって話だから余裕を持たせて作ったんだぞ?」
「ぅぅ」
正確な寸法が分からない以上、ある程度余裕をもって作らざるを得なかったユウヒは、魔法で寸法調整する前提で円盤の中心穴を加工したのだと話し、その言葉に育兎は唸るしかない様だ。
「その所為で出力絞ってあるし」
「なんで?」
「安全の為?」
「安全かぁ……大事だね」
さらに円盤の出力も予定していた物より絞ってあるらしく、その事に首を傾げる育兎であるが、安全のためだと言うどこかふわっとしたユウヒ言葉に対して納得した様にしみじみと頷く。
「大事だろ? まぁ後は実際に発電できるかだな」
ユウヒは何度となく箍が外れたやりすぎを経験し、そのたびに安全の重要性について噛みしめ、それは同じような性質の育兎も人生経験の長さの分だけ多く経験している。逆に言ってしまえば何度となくやらかしている時点で学習能力が乏しいとも言えるが、それは彼らの様な人種には仕方のない性と言えた。
「了解! ちょっとスイッチ入れてくるから合図したら回してくれる?」
「あいよ」
互いに同じような思い当たる節がある事を感じ合い苦笑いを浮かべると、今はもっと大事なことがあると気持ちを切り替え発電機の試運転に意識を向ける。肩を竦めるユウヒに親指を立てて見せた育兎は、隣の部屋に駆け出しながら声を上げ、円盤動力に手を添えたユウヒは片手を上げて答えた。
「にしてもゴツイモーターだな?」
そんなユウヒの頭上には、円盤動力と軸で繋がる巨大なモーターが強固に固定されており、太いケーブルが繋がれたそれを見上げたユウヒはその異様に唸る様な声で呟く。
「まわしてー!」
「あいよー活性化魔力充填」
頭上のモーターから伸びる太く硬そうな光沢のある軸に目を向けたユウヒは、隣の部屋から聞こえてくる声に返事を返すと、モーター同様にがっちりと固定された円盤動力に手を添えて活性化魔力を注ぎ込む。
「……お」
「回転速度調整するから合図したら加速とめてー!」
「あいよー!」
活性化魔力を注がれた円盤は、灰色の体から青白い光を放ち、幾何学模様を浮かべた内部の円盤はゆっくり回りだすと、太い軸を抱えて一気に加速していく。回転速度の調整を行うらしい育兎の声に返事を返すユウヒの前では、ほぼ無音で回転する円盤の上で巨大なモーターが唸り声を上げる。
「わわ!? ストップー!」
「ほいと……お?」
そんなモーターを回す回転の加速度は想定した以上に速かったらしく、育兎は慌てて加速を止める様に声を上げた。一方ユウヒは特に気負うことなく円盤に込められた魔法の力を調整し、頭上で一瞬火花を上げたモーターに顔を上げる。
「もう少しさげてー!」
「sage」
急激な加速でモーターに過負荷でもかかったかと右目を輝かせるユウヒに、隣の部屋から育兎の声がかかり、妙なイントネーションで呟く彼はそっと円盤の魔力を調整していく。
「もうちょい下げてー!」
「sage」
まだまだ早いらしくさらに魔力を調整するユウヒの周囲には、魔力の燐光が広がり周囲を蛍光灯の光とは違う青い光で満たす。
「チョイ上げー!」
「age」
周囲に溢れた燐光はゆっくりと回転を始めると、少しずつ円盤動力の中へと吸い込まれていく。その光景はまるで星々の光を回す銀河の様に形を整えて行き、育兎の声で回転速度を上げるとその動きに合わせて周囲の燐光は動きを速めて吸い込まれる。
「ところでブラザー? ここは某掲示板じゃないんだよ?」
しばらくそのままの回転速度を維持し、育兎からの声掛けを待っていたユウヒが、少なくなった燐光が吸い込まれる光景に目を細めていると、隣の部屋に繋がる出入り口から顔を出したにやけ顔がぼそりとツッコミを入れた。
「……良くわかったな」
「好きだからね!」
分かる人間にしか分からず、分かる人間同士だとシンパシーを感じる言葉にどっか嬉しそうな表情を浮かべる育兎は、ユウヒの呟きに親指を立てて満面の笑みを浮かべる。
「ネラーだったか……」
満面の笑みを残して顔を引っ込めた育兎を見送ったユウヒは、異世界との共通点をまた一つ確認すると、好奇心を含んだ笑みを浮かべ滑らかな円盤の表面をそっと撫でるのであった。
いかがでしたでしょうか?
日本中が停電する中、ユウヒはブラザーと夜更かしまでして意外と真っ当な物を作った様ですが、果たして彼らの商売は上手くいくのか次回も楽しんで貰えたら幸いです。
読了ブクマ評価感想に感謝しつつ今日もこの辺で、また会いましょう。さようならー




