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ワールズダスト ~現世に現れし黒き森~  作者: Hekuto
第二章 異界浸食

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第百五十一話 影響拡大、荒ぶるアミール

 修正等完了しましたので投稿させてもらいます。楽しんで頂けたら幸いです。



『影響拡大、荒ぶるアミール』


 ここは地球でも異世界でもない世界の外側、そこには数多ある世界を管理運営するために設けられた管理神の施設があちこちに存在する。そんな施設の一つは、現在地球を監視出来る場所に固定されていた。


「OW―120外縁部に小規模な時空振動確認。損傷軽微」

 遠いのか近いのか、明るいのか暗いのか、場所場所でころころとその振る舞いを変える空間に固定された施設は、外側から見ると一見静かであるが、中はまさに戦場である。


「内部への浸透確認、損傷拡大中」

 複数のモニターを前にした女性達は、どこか死んだような目でモニターを見詰めたまま手元の機器を操作し続けており、単調に話す内容からはあまり良い状況ではないようだ。


「馬鹿な! 浸透しただと!?」

 女性たちの報告に慌てて立ち上がったのは少し特殊な管理神のステラ、アミールの友人であり先輩である彼女は、問題のある世界があると急行して対処する広域管理神と言う役職についている。今回はユウヒ達の世界であるOW-120に派遣され、とある男の後処理に翻弄されているようだ。


「OW-120とWDの中間地点にて大規模な重力振動を確認、何者かがワープアウトした模様」

 本来ならあり得ない現象に驚き高速で何かを操作し始めるステラの耳に、さらなる厄介ごとが単調な声で飛び込んでくる。


「は!? 誰だよこんな荒れた外界域に入ってきた馬鹿は!」

 現在ユウヒの住む世界の外は、彼がワールズダストから緊急避難することになった事件が原因で荒れ放題らしく、そんな場所には通常仕事のある管理神以外近寄らず、そういった者達は正規ルートでやって来るのだが、どうやらワープアウトしたという者達は仕事でもなければ正規ルートで来たわけでもないようだ。


「痕跡確認中・・・確認できません。対象の外界域に一切の痕跡なし」

 物見遊山か嫌がらせかと、イライラした雰囲気を隠すことなく垂れ流すステラに、死んだ魚のような目で淡々と作業を続ける女性は、僅かに眉を動かすとワープアウトした何かの痕跡が見つからないと話す。


「は・・・?」

 これは通常あり得ないことの様で、ステラは心底驚いたように目を見開く。


「一切の痕跡ありません。可能性としては高度な隠蔽か単純に証拠を消し飛ばしたものと思われます」


「・・・誰だよ、そんなこと出来るの数えるほどしかいないけどさ」

 外界域や境界域などと呼ばれる空間をワープすることは、管理神にとってはそれほど難しいわけではない。しかしそこに何の痕跡も残さないとなると話は別で、特殊な技能がなければ、後は相当に高レベルの管理神が、空間ごと証拠を消滅させるくらいしか痕跡が見つからないなどあり得ないのだ。


「・・・心中お察しします」


「ありがと・・・」

 それまで死んだような目の色と無表情で作業を行っていた女性は、周囲の状況から後者だと悟ったらしく、自愛にあふれた表情を浮かべると優し気な目でステラを見詰める。そんな彼女に続くように周囲から優しげな視線で見詰められたステラは、小さくお礼を洩らすと肩を落とすのであった。


「隊長・・・」


「・・・次は何かな?」

 そんな中、一人じっとにらめっこする様にモニターを見詰めていた女性が口を開き、申し訳なさそうな声でステラに呼びかける。その声色からさらなる厄介ごとだと判断したステラは、哀愁漂う表情で問い返す。


「OW-120有人惑星『地球』地表面上で確認された小規模な神気の爆発ですが・・・」


「あれか、何があった?」

 彼女たちが無表情かつ死んだ魚のような目を浮かべていたのは、作業をする上で必然的な事であるらしく、作業の手を休めた女性たちは普通に表情を変えており、ステラの質問に答える女性は今だ申し訳なさそうに眉を寄せている。


 そんな彼女の話によると、管理神が特殊な力を行使するのに必要な神気と言うエネルギーが地球で爆発的に発生したようだ。その異常事態が起こった当初別件で忙しかったステラは、監視だけ指示して今の今まで忘れて放置していた。


「修復が完了していたWD、OW-120間との接続線を侵食し、その・・・復旧済みの回路を9割ほど破壊しました」


「あー・・・喜ばしくもあり悩ましくもあるな」

 その神気の爆発と言うのは、ユウヒが襲われた時のものであり、その事を知っていたステラは故意に放置したのである。その結果が、眉を寄せ何とも言えない表情の女性が話すように、アミールの管理する世界であるWDワールズダストとユウヒ達の世界であるOW-120とを繋ぐ接続線の破損であった。


 ユウヒが地球に戻る原因となった事件でズタズタにされた二つの世界の繋がりは、現在進行形でアミールが最優先で復旧させている。そのことを思うと苦しげな表情を浮かべざるを得ないステラであるが、同時に歓喜に満ちた感情を感じて頬が緩む。


「その発言は正直すぎです」

 彼女が頬を緩めニヤつく理由を知っている女性たちは、じっとりとした不満気な目を上司であるステラに向ける。


「いいじゃないか、アミール君に引っ付く悪い虫とか処してよしだよ! まったく、僕が近くで守れなかったせいであんなどこの馬の骨の出し殻かわからない男が近くによりつくなんて、あぁ僕はなんて不甲斐ないんだ!」

 せっかく復旧させた世界の繋がりが破損し、普通なら余計な仕事が増えたと困る状況にもかかわらず、ステラが笑みを浮かべる理由は、全てユウヒにあった。彼女にとってユウヒは、アミールに突然飛びついてきた悪い虫以外の何物でもなく、彼が地球に避難してアミールと別れた時は小躍りしたほどである。


「ご本人の前で言えますか?」


「言えるわけないだろ!」

 しかし、アミールがユウヒに対して抱いている感情を理解できないほど馬鹿ではない彼女は、アミールの前では良い先輩を演じていた。だが彼女が居ない状況では仮面を維持できないのか、先ほどまではまだ残っていた苦悩するような表情を消したステラは、怒りに顔を歪め自らの思いの丈を叫ぶと、心底呆れた表情を浮かべ問う部下に対し、何を当たり前のことをと言いたげな表情で吠える。


「そうですか、残念ですが通信繋いでます」

 この世の中には因果応報と言うものがあり、それは神であってもあらがうことのできぬものであるようだ。


「・・・え?」


「・・・先輩?」

 部下の呟くような小さな声が、まるでイヤホンで聞いているかのようにステラの鼓膜を揺らすと、彼女の目前に突如大きな画面が現れ、その宙に浮いた画面の向こうでは、張り付けたような笑みを浮かべるアミールが心底冷え切った視線でステラを見詰めていた。


「い、いや違うんだよ!? 僕が何かしたわけじゃないんだアミール君」

 射貫くような視線を受けて体が一人でに震えだしたステラは、引きつって裏返る声を必死に整えながら微動だにせず呼びかけてくるアミールに言い訳を始める。確かに彼女が言っていることは間違いではないが、恋する乙女を前にあれだけのことを言ってのけた後では意味がない。


「せんぱい?」

 神々しくも邪悪な笑みを、僅かに隈のできた目元に浮かべるアミールは、子供に言って聞かせるような優しげな声で呼びかける。


「ほ、ほんとだよ!? ちょっと、まぁほんの少し作業が遅延しないかと思って放置してたけど・・・でもでも9割破損するとか―――」

 そんな優しげな呼びかけにもかかわらず、ステラの震えは増すばかりで、彼女の部下達も自分たちが睨まれているわけでもないのに関わらず背筋に嫌な汗が流れ始めていた。彼女たちの緊張がピークに達する中、微笑みを浮かべていたアミールの口が大きく動く。


「センパイ・・・?」


「ひぃ・・・」

 それはとても綺麗で恐ろしい笑みであった。単調な声の呼びかけと同時に口角が持ち上がり、真っ赤な弦月のような笑みを浮かべたアミール。その反面全く感情を宿さない彼女の視線に、ステラは短い悲鳴を洩らすのであった。





 管理神の世界修繕用ベース基地で責任者のステラが、呪詛のたっぷり籠ったアミール視線で気を失っている頃、OW-120の外である周辺外界域では、二人の男女が唾を飛ばして言い合いを行っていた。


「ちょっとあんた何してんのよ! 壊しちゃったじゃない!」

「馬鹿言え! お前のでけぇケツが引っ掛かったんだろうが!」


 オデコとオデコをぶつけ合い、後数ミリも唇を突き出せばキスしてしまいそうな状態で罵り合う美しい女性と美丈夫。どうやら女性は何かを壊してしまいその責任を男性に求めているようだ。


「でか!? うっさいわね! あんたの無駄な筋肉が邪魔なんでしょ!」


「俺は細マッチョだ!」

 しかしその責任追及は言い掛かりだといった表情の男性は、指を突き出すと女性の安産型のお尻にクレームをつける。そのクレームに顔を怒りで赤くした女性は、男性が剥き出しにしている大胸筋を手の平で叩いて頬を膨らませる。出るとこが出て引っ込むところが引っ込んだ理想的な体の女性の前では、少し体を離した男性が、均整の取れた筋肉を纏った腕を、引き締まった胸の前で組んで筋肉を盛り上げ、不満気な声洩らす。


「どこがよゴリラ!」


「言うに事欠いてゴリラだと!? 良いだろう戦争だ!」

 どこか見せ付ける様に筋肉を盛り上げる男性に、女性は顔を赤くしたまま吠え、ゴリラと言われた男性はショックを受けたように表情を崩すと、腕をほどき髪の毛を掻き上げてユウヒを襲った管理神など比べ物にならない濃密かつ巨大な神気を放つ。


「はん! 望むところよ、泣きべそ掻いても殴るの止めたげないんだからね!」

 華奢な女性など吹き飛んでしまいそうな白銀の神気を放つ男性の姿を、女性は鼻で笑うと嗜虐的な笑みを浮かべて、男性と変わらない勢いの黄金の神気を解き放つ。


 そして濃密な二つの神気は収束しぶつかり合う。





 銀と金の男女が言い争いをしている頃、先輩と慕う女性を恐怖のどん底に突き落としたアミールは、先ほどまで通話を行っていた丸っこいモニターを手で押し離すと、小さくため息を漏らす。


「まったく、私がどれだけユウヒさんに会いたいと・・・」

 宙に浮いている通信用モニターは、アミールに押されるとゆっくり宙に浮きあがり邪魔にならない場所で固定され、ユウヒと会えずに落ち込むアミールを真っ暗な画面に映す。


「はぁ・・・9割は大きすぎです。まぁ復旧始めたばかりでしたけど」

 溜息の止まらないアミールは、復旧させたうちの九割が損失してしまった地球との接続線の詳細を立ち上げると、不通と言う表示が踊る画面を悲しそうな目で見詰める。


 それは簡単に言ってしまえば電話線や携帯の電波の様なもので、接続数が多ければ多いほど安定かつ長時間の通信が可能で、すべての回線が復旧することでようやくユウヒを世界間移動させることが出来るのだった。現状ではまだまともな通信が出来る状態ではなく、それは9割の破損が発生する前も同様である。


「それにしても、いったい地球で何が起こっているのでしょうか? 元々あそこは安定性の高い世界でしたが、葡萄状多接続タイプの世界ではなかったはずです・・・」

 本来なら、地球を含むOW-120と言う世界の周辺はあれに荒れている為、世界間の移動など出来るわけもない。ならば何故ユウヒ達は現在ドームと言われる異世界を行き来できるのか、それは地球を含むユウヒ達の世界を中心に、小さな世界が葡萄の様にくっついているからだ。


 本来なら世界は互いに引き離す力が働く事で密着する事は無い、しかし一度くっついてしまうと反対にひきつけ合う力が働いて簡単には離れなくなる。今の地球はそういった離れなくなった世界を多数抱えた様な状態なのだが、それはアミールが首を傾げる通り先天的ではなく後天的な現象であった。


「ユウヒさん無事だと良いのですが―――」

 管理神の視点で見ても異常な状態にあるOW-120そして地球。当然そこに住まう人々にも様々な影響が考えられ、良くない事ばかりが脳裏を通り過ぎていくアミールは、自然とユウヒの名を呟く。しかし哀愁と色香が漂ったのも束の間、けたたましい警報音で顎肘を着いていたアミールは飛び上がるように立ち上がる。


「ななな、何ですか!?」


<警告、警告、WDとOW-120の接続外界域で強力かつ大規模な重力振動が断続的に発生しています>


 四方八方から降り注いでいるように感じる警報音の音量を下げながら、アミールはいったい何が起きたのか天井に向かって問う。その問いかけにすぐ反応したのは、アミールの仕事をから私生活まで様々な面でサポートしているAIの声。


 どちらかと言えば女性に近い中世的な声は、至って落ち着いた口調で警報の理由を説明し始める。曰く、地球を内包するOW-120とアミールの管理するWDとの間で、強力な重力の変動が断続かつ広範囲にわたって発生していると言う。


「いったい何が・・・駄目です。調べようにもセンサー系が全部逝ってます」

 断続的に発生している重力の振動は、一つ一つが世界に損害を与えかねない力をもっている様で、その余波を受けるたびにAIは赤い表示で注意を促す。しかしその詳細を調べようにも荒れに荒れた外界域は現在修復中であり、調べるための施設もほぼ再稼働出来ていない。


<計算完了。現状の規模であればWDに問題となるようなダメージは発生しません。ご安心ください>


 それでも生きている機器を操作して何とか情報を収集しようと試みるアミールに、AIは今あるデータから計算された結果を伝えると、先ほどまで赤く表示されていた警戒表示を解除し、耳障りな警報音も停止させる。


「こっちは良いのです! ユウヒさん、OW-120に異常は?」


<不明、各地との通信にも影響が出ているようで、真面な情報が入りません>


 しかし、アミールが知りたかったことはワールズダストが受ける影響ではなく、ユウヒの住むOW―120が受ける影響であった。回線の切断の影響で情報収集が出来ないこともあって、普段と違い焦りで声を荒げるアミールに、AIは淡々と事実を伝える。


「そんな・・・」

 外界域と言う空間の乱れや重力の振動は広範囲に影響を与えており、情報は遅々として集まらないと伝えるAI。


<・・・現状推測の域を出ませんが>


「お願い」

 ショックを受けた様に消沈するアミールを、部屋の中に設置してあるカメラで確認したAIは、少しだけ間を開けるとそれまでの淡々とした言葉とは違うどこか不安定な音声で話し出す。推測の話だと言うAIらしからぬ言葉に、藁にもすがるような思いでアミールは顔を上げた。


<計測した重力振動は非常に収束率の高い振動の様ですので、通過した場所にしか直接かつ大きな被害は出ないものと思われます。よって、初期の観測地点から導き出される予測経路から判断するに、OW-120への直接的な被害は無いと予想できます>


「・・・そうですか、今はあなたの言葉を信じます」

 宙に浮くAI用のモニターをじっと見つめるアミールの前で、少ない情報から比較的前向きな計算を行ったAIは、若干回りくどく問題の無い可能性を説明し、そんなAIらしくない人間味を感じる言葉にアミールは微笑む。


<ありがとうございます>


「いえ、こちらこそありがとう」

 アミールの信じると言う言葉に、AIは僅かにほっとしたような色でモニターを瞬かせると、彼女からストレスが軽減されたことを感知して、モニターを作業机の前から少し離れた定位置に戻す。


「・・・はぁ、誰かまた喧嘩しているのでしょう」

 AIモニターが離れたことで、周囲に広げていた自分の作業用のディスプレイに手を翳し集めるアミール。現代日本では考えられない宙に浮遊するディスプレイを、高性能なドローンの様に指先一つで自分好みの位置に戻したアミールは、今の状況から考えられる原因について何か思い至った様で小さく溜息を漏らす。


「いいでしょう! 私の思いはその程度では挫けません! 人に当たったりもしてもしょうがないですし、その分修復作業にぶつけましょう!」

 こんなことを仕出かしそうな知り合いに覚えがある彼女は、諦めるほかないと言った表情を浮かべると、気合を入れ直して作業机に座りなおす。人に当たってネガティブな感情を抱いても先に進めないと、努めて明るく振舞いだした彼女は、思わず湧き出す負の感情を仕事にぶつける事にした様だ。


<・・・(先ほどステラ特別広域管理神に当たっていたような・・・)>


 そんな前向きに働きだしたアミールであるが、じっと彼女を見詰めるAIは、彼女言動に矛盾を感じて再計算を行うと、つい先ほど相手を気絶させるほどの呪詛をぶつけていた人物と同一人物の発言としては、些か疑問を覚えると言いたげにモニターを瞬かせる。


「・・・・・・ナニカ?」


<ひっ!?>


 そんなAIの密かな思考は本来誰にも気付かれぬまま流れていくだけのはずであるが、時として女の勘と言うのはユウヒの勘以上の鋭さを持っているらしく、敏感にAIの思考を感じ取ったアミールは、首をぐるりと回してAIモニターに目を向けると、ステラにも見せていたような笑みでモニターを射抜き、射抜かれたAIは恐怖を感じないはずの機械であるにもかかわらず、少女の様な悲鳴を洩らすのであった。





 アミールに微笑みかけられたサポートAIが機能不全を起こしている丁度その頃、夜も更けた地球の日本では、勘のいい男がベッドで静かな寝息を立てている。


「うお!? ・・・?」

 しかし何が起きたのか、ぱちりと目を見開くと奇声を発して起き上がり、荒い呼吸を洩らしながら額から垂れる球のような汗を拭う。


「・・・なんだ今の寒気?」

 どうやら、世界の壁を越え接続線すら消失したとある場所から漏れ出す殺気に飛び起きたらしいユウヒは、寒気で鳥肌の立った腕を摩りながら首をかしげる。


「・・・・・・特に何もないな、夏風邪とかシャレになんないからなぁ」

 冷房を効かせたまま寝てしまったせいかひどく冷えてしまった部屋を見回すユウヒは、無言でリモコンを手に取ると冷房を切り、ベッドサイドに放り投げていたタオルで汗を拭きながら不安そうにひとり呟く。


「流華に風邪移しちゃかわいそうだし、明日は早く出るか・・・・・・スヤァ」

 謎の恐怖を感じても、その原因がわからないユウヒは、日をまたいだことを教えてくれる時計に目を向けると、予定を繰り上げることにして静かに布団へと潜り込む。冷えた体を温める様に薄手の布団に包まったユウヒは、あっという間に眠りにつくと、十分もしないうちに布団を押しのけ寝苦しそうな声を洩らすのであった。

 いかがでしたでしょうか?


 普段にこにこして怒らない人が怒ると怖いあれでした。ステラは大体いつも余計なことをして怒られていますが、今回は一線を越えてしまったようですね。越えてはならない一線を知るということは、人生において大切な事だと思います。


 それではこの辺で、またここでお会いしましょう。さようならー

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