異世界小説が氾濫しすぎていますが、異世界小説の作り方を教えさせて頂きます
※魔法に細かい設定が必要かと聞かれても、YESでもNOも無い。
世界観にあった設定こそ重要。
※小説みたいなものです。
やっと、載せる小説の話が出来た。
読み直して誤字や脱字がないか確認する。
特に問題は、ないようだ。
「蘇生魔法を何だと思っている?」
不意に、後ろから声をかけられた。
「誰?」
振り返ると、そこにいたのは全身赤タイツの変質者だった。
うん、取り敢えず。通報しようか。
「私は、変質者ではない。私は地獄の総裁、名をアミーと言う」
(知るかよ! 初めて聞いたからその名前)
「待たんか! そうだ、魔法を見せてやるからそれで信じろ」
今頃になって気づいたのだが、こいつどうやって俺の部屋に入ってきたんだ?
悪魔は確か、欧米のはすだろ……日本語を話せるとは、理解不能だ。
顔を含めて全身赤タイツが右手を前に出した。
「よく見ておれ」
「我の力を糧とし此処に発動せよ」
「火炎」
全身赤タイツが広げた右掌の上に火花が散り、散散と燃え盛る本物の火炎が現れた。
直後。
「アッ、アチー」
火炎が突如落下し掌のタイツが焼け落ちる。
「なにしてんだ!」
フローリングの上に右手からこぼれた火の粉が床を焦がしていった。
「ガッデム!」
自称、悪魔が悪態つく。
「この世界の法則では物質の固定には、いつも以上の魔力が必要なことを忘れていた」
「精霊の力、我に貸し与えたまう。我の力差し出す、此処に発動せよ」
「水流」
突如、現れた水によって火は消えたのだが、床から立ち上る煙が焼け焦げた臭が絶望感を掻き立てるのだった。
「悪い、悪い。元に戻しておくから安心しろ」
「復元魔法、発動」
焼けた跡が一瞬で消えた。
『無詠唱でも発動できるのかよ!』
「本題を忘れるとこだった。さっき君の小説を読んだのだが、君は魔法や魔術の本質をあまり知らないのではないかね。
そして、深く考えたこともないのでは?」
(ムカつく)と思いながらも。
「いったい、いつ読んだんだ?」
「君が書いているところから拝見させてもらっていた」
今、初めて気ずいたのだが作っている途中を見られたと言われて少し恥ずかしかった。
「話から外れるが、ロリ巨乳は本当に必要だと思っているのかな? 後、獣人族の彼女とか?」
「出版作品から学べることは、多いと思うが必要以上のリスペクトは、君の作品の質を低下させるやもしれぬぞ」
俺は、しばらく無言を貫いた。
「それでは、本題に入ろう」
「第三話の43行目から、盗賊のファルシオンがメロンの体を貫く。
怖気ずいたのか、盗賊は剣を引き抜いて逃げ出した。
俺は「治療魔法」を何度も発動するが、ジワジワ溢れてくる血液で手が染められていった。
俺は、気絶覚悟で「蘇生魔法」を発動するため詠唱を始めた」
「ここまで読んで解かったことがある」
「何か足りなかったか?」
首を傾け悩む。
「君には、状況を判断するの能力はないのかね!」
「ちゃんと考えて書いたよ」
「甘い、全然設定が足りないそれなら教えてあげよう異世界での立ち回り方を! そして異世界における魔法について」
「理解できたかな?」
「多分。できたと思う」
異世界について、五時間も解説しやがった……。
「治療魔法のパターン訳できるか」
「パターン1、利用者に優しい治療魔法」
「発動には、スキルや詠唱文を使うか声に出すだけで使える治療魔法。
魔力又は精神力が続く限り何度でも発動することができる。
ほかに、魔方円や巻物でも発動でき、医学的専門知識は必要ない。
話の都合上、特定の人間にしか発動できないようにするか消費魔力を多くしたりしてバランス調整には細心の注意を払うこと。
一般村人でも使える仕様ではないか確認が大事である」
「パターン2、利用者に少し厳しくなった治療魔法」
「発動条件は前に言った事と同じで、発動後の魔力調整が必要になった。
それにより完全に習得するには練習と経験の積み重ねが必要になる」
「パターン3、利用者に専門的要素を要求するため、まずは医者になるための勉強から始めないといけない治療魔法」
「怪我の程度に対してどのように治すかを考えながら発動していく、体の一部が欠損していた場合、復元しながらの治療になるが、どのように体の部分を再生するかが大事だ。
治療を受ける本人の体の一部を利用し治療しながら増やしていく方法。
骨がなくなっていたら骨そのものを構築しないといけない。
筋肉や神経、血管、皮膚もだ。
血管だけでも、静脈や動脈、毛細血管がある。
殺菌魔法と自然治癒能力を上げる魔法をかけておき、同時に治療魔法をつかう方法などがある。
怪我で本来の場所からずれた神経、筋肉、血管、皮膚をちゃんと本来の場所に戻さなければならないないため、ミリ単位の復元治療能力を発動者に要求される」
一呼吸おき、アミーが口を開く。
「次は、効果について説明をしてみろ」
「効果の低い順で、紙にまとめて見た」
【治癒魔法/治療魔法】別読み【治癒/治療】
【パターン1】
【魔力使用量、低~中/自己犠牲度、無~中】
魔法そのものが、直接治療しない魔法。治癒系魔法。
治療魔法という名前がついているが効果のほうは、ただ雑菌の増殖を抑えるだけの『消毒魔法』
【パターン2】
【魔力使用量、低~中/自己犠牲度、低~中】
魔法そのものが、直接治療しない魔法。治癒系回復魔法。
怪我した本人の自然回復力を上げるだけの、『自然治癒能力強化魔法』
【治療魔法】
魔法そのものが治療するため魔法が使えない人から見ると不気味な魔法。
【魔力使用量低/自己犠牲度低】
そこそこ治る治療魔法だが、縫合はしないといけない治療魔法。
――ほぼ、神の領域――
【強化系治療治癒魔法】
【魔力使用量、中~高/自己犠牲度、中~高】
これは、世界観に合わせる必要性と配慮が増加する。
自然治癒魔法なのだが、効果が高いため怪我や傷が治ってしまう『自然治癒促進治療魔法』
【回復魔法】
【魔力使用量、高~超/自己犠牲度、高~超】
込めた魔力に応じて治癒する『完治魔法』どんな傷や怪我も、治り完治する魔法である。
【解説】
治療の過程を分析しながら、魔力で元にあった場所へ。
血管、神経、皮膚、筋肉などを戻す過程を自動化。
または、術者の技量によるものかだけは、把握しておく必要性が高い。
のちのち、設定に穴が開く恐れあり。
(病気ことを抜いてもこんなにも話が広がるとは……治療魔法を俺は、侮っていたのかもしれない)
「おっと、もう晩御飯の時間だ。今日は、この辺で失礼する」とまさかの異世界について語ろうと言い出しといて逃げようとする悪魔。
「まて、もっと教えろ!」
全身赤タイツの悪魔が一瞬で部屋から掻き消えた。
「あ! 消えやがった……」
悔やんでもしょうがないのでもう一度、朝にノートPCで書いた小説を読んでみた。
魔法の世界観がペラペラだ。
俺は、この小説をお蔵入りにして、新しい小説を書き始めるのだった。
【第2発動、異世界に行こう!】
交通事故件数、数百件。
原因。
何かを庇って事故。
副次的に当てられ事故。
何者かによる故意で事故。
落下物が原因で事故。
爆破による影響で事故。
他の原因による事故。
車に轢かれて、異世界に転生する方法を轢殺転生。
他の方法。
凍死。
焼死。
爆死。
出血多量死。
死んでいないのに強制ブラックアウト。
餓死。
溺死。
射殺。
窒息死。
刺殺。
撲殺。
自殺。
老衰。
病死。
感電死。
絞殺。
扼殺。
VRゲーム機器に殺される。
「主に、主人公の風貌を変えたいときにどのように転生させるかが意外と重要だ」
「懲りないな。月側さん」
全身赤いタイツの男。
自称悪魔が俺の部屋に不法侵入してきたのは、これで32回目だ。
結構、アミーって暇なんだな……。
「この世界にはまだまだ。小説なんか読まない人間がいるんだぜ」
部屋を見渡すと、本の山。と言うよりタワーが、できあがっていた。
「異世界小説は今のところ。多強多弱と言ったところか……」
「ノンノン。ライトノベルも合わせて多強多弱だ」
「当たり前のことを。数百万部売り上げるラノベもあれば、数十万部しか売り上げないラノベもあるんだよ」
「ところでだ。今日はこいつに小説の書き方を教えてやってほしい」
全身タイツマンが俺の狭い部屋で魔法陣を展開。
すると、何かが出現した。
「ども。地獄から来た悪魔です、名前は悪魔です」
どう見てもゴブリンなやつが居た。
「どもっす。小説家見習いです」
「はー……」
「解かったけどさ……。質問良いか? 悪魔さん?」
「どぞっす」
ゴブリン風悪魔が空間にノートPCを出現させた。
V☆IOって良いの持ってやがるな。
「禁則処理について解かるところまで教えてくれ」
「OKっす」
開いたノートPCを閉じて語りだした。
「まずは、基本最初の行は空ける。これ大事、かぎ括弧では空けないこれ大事」
その程度は、普通だな。
「最後は、た。だ、な。る、だった、う。これだけ、覚えておけば一応話はかけると思うっす」
「他には」
「応用なんですけど。出現した、を出現。で区切るとテンポ良くなりませんか」
一通り聞いた後に既に小説を製作したらしく、それを読むことにした。
【異世界に転生されたら俺TUEEEしてみる】
【著者/ゴブリン風情】
(自分でゴブリン風情とか名前つけるのかよ……。何処かで、読んだことあるような作品だな)
あらすじ。
土田皮 錦絵は小説を書きたいと思っていた。ある日無人の自動運転自動車に撥ね飛ばされ、更に自動運転2tトラックからのニー☆ラによって轢殺さらた。
彼の意識が戻ったとき、ここは“異世界だな”と気づくのだった。
【第1輪 転生キタコレ!】
俺は小説を書きたい。そんなことを思いながら、今日もデスクワークだ。
キーボードの上に両手を乗せ仕事を再開した。
そこまで読み。デスクトップPCに向き直り、検索開始。
【小説を書こうと思っていた会社員 自動運転車から撥ね飛ばされ更に大型自動運転車に轢殺され異世界転生】
エンターキーを押す。
【自称小説家の異世界俺TUEEE物語悔】
クリック。
【自称小説家の異世界俺TUEEE物語悔】
【著者/観込み鰤の刺身】
【あらすじ】
川 竜巻野は。ある日、自動運転自動車に撥ね飛ばされ、更に自動運転大型ダンプよって轢殺さらた。神からのチートを駆使して、俺TUEEEと行きますか!!
※ハーレムあり ※不定期掲載∥
ボタンで画面を消し、スタンバイモードにした。
「ありますけど……」
「ありましたっすね……」
タイツの悪魔がやれやれと声を発した。
「お前には独創性が無いんだよ。ゴブリン風情よお、この作者も、よう」
(誰に言ったんだ? うん、本名だったのかよ!)
「申し訳ないっす…………」
「三点リーダーいつまでも使ってんじゃねーよ!」
「――――」
「煉獄送りに、してやろうか!」
「今までに無い。無かったシュチュエーションの作品が欲しい。
俺TUEEEは許容できるが、死に方。否、主人公の殺し方に美学を持たんか!
召喚後すぐに殺されるとか。転生と思ったら、召喚され更に転生したとか。
今までに無い、展開が欲しいんだ。真似をするなとは言わないが、人気を出したいなら。
素晴らしき転生の方法や、召喚の方法を考る必要がある。
人外、特にモンスターには既に、転生先が無いと思った方がいい。
オリジナルこそ正義だ」
「そもそも、新しい転生や召喚方法はもう存在しなくないか? アミー」
「はっ、それが一般人たる。所以よ!」
「どう言う意味だ?」
「動物は、まだ残されている。だが、そこは自ら探し当てた者にのみまだ見ぬ。転生先が開かれるのだ」
直後、アミーが消失した。
(忘れ物がありますよー、アミー……)
「宜しくっす。月側さん」
(帰れーー!)
【第3発動/火炎魔法学】
「残念だ、行くぞ。《爆炎翔第3踏破。解》!」
背後に気配を感じる。
「厨二病乙」
「またお前かよ……」
「今日は、魔法を教えようと思ってな。ゴブリン風情はどうだ?」
「洗濯物を干してるぜ」
「魔法を体系化を記した紙だ。受け取れ」
「ありがとな」
紙を見る。
【火炎魔法とは、なにものぞ】
俗に言う発火系魔法。
形成が、難しかったり簡単だったり。いまだに原理が解明されていない。
攻撃魔法。物理学の応用ができるとされている。
魔力を動かすイメージを持って発動すると、発動しやすい。
更に量子力学が関わっていると、妄言を吐く。永剣氏。
魔力。又はマナ、MPの消費で発動するのは万国共通。
小規模のものから大規模なものまで、範囲はかなり広い。
殺傷能力は、比較的高いがコントロールすることはできる。
火炎だけでも【火】【炎】【火炎】とバリエーションが付けやすいが、被りやすい。
頑張れば、数百を超える火炎魔法を発明することもできる。
【火】【炎】
【火炎】
※上記は地球の言語ではありません。
日本語表記で【高熱火炎】【煉獄~】【偉大なる~】【精霊~】【神の名に於いて~】など。
【水属性魔法】
水を集めるか、新しく召喚するかは自由です。
周りの空間から直接集める場合、名称は空間集約魔法。
何も無いところに水そのものを、直接形成する。いわゆる、具現化魔法。
別の場所から、お取り寄せ。召喚魔法。
余談だが、召喚するときに使用する魔法陣は、魔法陣でも魔法円でも問題は無い。
魔法陣の記述する物として。
巻物、石版、地面、壁など。
似たものとして。
特別な木に特別な文字または記号を記し、転送等の効果を発動させる(ドルイド系魔法)。
魔方陣は、枠に1から9を並べるものであり使用したら誤り。
【風属性魔法】
名称として、空間集積魔法など。
魔力で直接、風を起こす方法あり。
威力が低いと、魔法としての価値が半減する。
集約系と構築系に別れる。
発展亜種として、召喚系風魔法が存在。
速度を加えると、威力が増大する。このとき【斬撃属性】が加わる。
天候の影響に注意。
【雷属性魔法】
性格には、電荷移動魔法との名称が適切。
拘るなら、気象についての知識が必要。
魔法や魔力で形成する場合、枷を付けたい。
発動が難しい、詠唱文が秘匿されているなど。
基本的に、元となる電子、電荷、水蒸気と風が必要。その工程を吹き飛ばせるのが、魔法ですけど……。
【土/石属性魔法】
これも水と同じように、空間から集約する方法がある。
召喚などあるが、消費魔力に対して攻撃力、物質形成力が低いと使用する意味に困る可能性あり。
【面倒なので、作り方に入らせて頂きます】
【主人公は何者だ】
異世界に送る人物の所属は大事だ。
小学生、中学生、高校生、大学生、短大生、専門学校生。
社会人、会社員、土木作業員、トラック運転手、キッチンスタッフ、レジ打ちアルバイト。
清掃員、高所作業員、自動車整備師。
農家、キャビンアテンダント、パイロット(航空機の種類によって、資格が変わる)。
警備員(種類が1種では無いので、注意)。
政治家、総理大臣(なぜ召喚されたのか転生したのか、理由が欲しい)。
出版関係者。
その他諸々あります。
【ヒロイン編】
長編で主人公の結婚や家族構成を考えている場合。
話以前に中学レベルの保健知識は、必要です。
上級者向けですが、妊娠出産関連の知識は備えたいですね。
最低でも、妊娠から10ヶ月程度で生まれると言うことが解かっていれば大丈夫でしょう。
これより早ければ、早産です。
それ以上では、難産になる可能性があります。
これ以上は、生物学に踏み込みますのでご了承を――。
ボーイ・ミーツ・ガールを基軸にしてのハーレムが、異世界小説における王道ではないでしょうか。
ハーレムはその女性と結婚するか、しなかが重要。
本妻を誰にするのか、それとも全員本妻?
三角関係、嫉妬、浮気、ツンデレ、焦らし、取捨選択が大事です。
ヤンデレは、入れないように!
【ヒロインの所属はどこですか?】
【町娘】
読んで字の如く。
【商人の娘】
世界によって変化する結婚事情。
美人の場合。
親が貴族に、嫁がせる気でいるなら。そこからの展開に期待。
豪商の家に嫁がせられたりします。
俗に言う、お見合い結婚。
自由恋愛、自由結婚。
娘が好きになった人と、結婚を親が認めている状況でのみ許される。
他にもあります。
【元日本人の転生者】
人気急上昇につき、使用すればたぶん被ります。
感情移入がしやすい。
本妻になって欲しいなどの、心理が読者に働くと思われます。
設定に時間が、掛かるとことが難点ですね。
【魔王の娘/孫娘】
ひねりが必要。
【工房の娘】
男勝りか、乙女のどちらを選択可能。
【犯罪者の娘】
裏がありそう。
紙をテーブルに置き、タイツマンの方へ顔を向けるとタイツマンは居なかった。
(帰りやがった……)
「洗濯物干し終わったす」
「ありがとよ、ゴブリン風情」
(あれ、何か可笑しくないか。何で、ゴブリンが家の中に居るのに平然と暮らせているんだ……)
「親の洗濯物も干したのか、ゴブリン風情」
「何いってんすか、親はいなじゃないっすか。あ、不味った!」
「どういう意味だよ、知ってんのか! 答えろ」
「あんまり、こういったシリアス展開は不味いって聞いてたんすけど」
「人生創造魔法と引き換えに、昔の記憶を失ったんすよ」
意識を巡らせた。
記憶喪失。
それは、主人公を物理的に殺さない方法のひとつ。
他に、記憶の改ざん、記憶の上書きや目覚めたら未来、または異世界に居るという、パターンが形成されている。
読者にとって余り、嬉しくは無い。
必然的に、新しい自分や昔の自分を見つける話になる。
過去の話の扱いに苦労する筈だ。
「ところで、魔法は思いであり。理想、何でもありではいけない。思いは力になるが強すぎれば負ける。
本当に面白い作品は、ご都合主義をご都合主義に見せないこと。
そしてもうひとつ、数行で景色が浮かぶ作品だ」
「小説を書くなら、経験を糧にすること。人生を俯瞰できる力もつければ、この世界のことが解かってくる。ひとつの情報を信じず、表も裏も観てそれでも小説に理想を描写できる人物こそ。小説家に向いている」
「異世界転生小説は、まだ終わりでは無い。これからが本当の始まりだ」
意識が薄れていく。ってこれ、異世界あるあるの意識落ちじゃねか――。
布団の中で思う。前世の記憶を持って生まれ変わることが出来たらと。
もし前世の記憶があれば人は、無駄なことを繰り返さなくなるのでは?
たぶん誤りだ。
人生は、いいこと尽くめではないから。
最高の人生は送れなくても、最高の人生を主人公に送らせることが出来る。
主人公には、作者が経験したくないような後悔を与えてもいい。
主人公がヒロインにモテモテでも、問題なんかありはしない。
小説の面白いところは、作家が面白いと思っていても、読者が面白くないと思うことがあるから。
小説は、書くことに意義がある。
それにしても、長い夢だったような……。
布団を捲り、ベッドから降りる。
夢の中に、使えそうなネタがあったので目覚めて直ぐだったが机に座り。
デスクトップPCを起動させた。