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実力主義社会なので、チートAIで下剋上を目指す!! (仮)  作者: しーよ
第零章

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第一話 死亡。そして

閲覧ありがとうございます。

「ごめんなさいッッ!!」

 目の前で土下座している人がいる。

 オレは今、上下左右のわからない虹色の幾何学模様が出来たり消えたりする摩訶不思議な空間で何故か謝られている。


 ────────


 時を遡ろう。

 オレは、バトミントン部に所属していた。

 そして、ある程度の事は卒無くこなせる高校生だった。

 だから、部内でも4、5位程の実力があった。

 ただ、後先考えない(空気が読めない)タイプで、オブラートに包まず意見を言ったりするから、部活の練習でも、同様に行動してしまう。

 といった理由(ワケ)で周囲から「関わりたくない人物」と評価されていた。

 ただ一人、二人物好きがいたのか、仲のいい奴もいた。

 そいつらは、『M』では無いよ。もちろん。


 そんなオレは、中学校時代に趣味を見つけていた。

 それは、植物を育てることと、小説を読むことだ。

 どっちも、自分の世界に浸れる。

 あぁ、幸せだった。


 そんな日々が続いていたとある日のことだ。

 スマホがいきなり震えだす。

 その画面には、「震度7、今すぐ逃げろ」とあった。

 悪夢だった。

 家、倒壊。

 植物、圧死。

 家族や友人、圧死。

 ご近所、溺死、感電死、酸欠、出血多量………。


 そして、オレも。

 次第に意識が朦朧とし、闇に呑まれた。




 そんなわけで、目が覚め、、、

 先述の通りだ。

 家屋に潰されたから出血多量に骨折は少なからずしているはずなのにそんな跡も何もない。

 無傷だ。

 どうゆうこと?

 分からない。


 疑問は次々と湧いてくる。


 見当も付かないので、彼女に訊いた。


「すいません、ここは何処でしょうか?」


 シュールだ。

 土下座している人に、平然と質問するオレ。


 彼女は、顔を上げ、答えた。


「∆=¢$✓=∆✓%#@&%°©£*:!:£*#&°^€π§.¥∆

 ⋯⋯あっ、、ごめんなさい。ついつい、こちらの言葉で喋っちゃいました。テヘペロッ!」

「テヘペロ、じゃねーんだよ!」


 思わず突っ込んでしまった。


 コイツ、ホントにさっきまで土下座してた奴なのか?「テヘペロッ!」とか、Jkみたいな喋り方しやがって。

 そう思っていると、奴は喋り始めた。


「………ゴメンナサイ。そっちのほうが喋りやすいかなっと思いまして、えー、ハイ。オホン。

 それでは、自己紹介といこう。朕の名はラーファ。──貴様らの認識における『神』に相当する存在である。

 本来であれば、貴様があの地震により命を落とす運命にはなかった。無念なるかな──朕の演算に些かの誤差が生じたがために、貴様は不本意にも命を散らすこととなった。

 しかし、今となってはそれも定めであろう。此処は、時間の流れすら存在しない、朕らが『崩壊世界(エンドオブワールド)』と呼ぶ領域。その因果も理も崩れ去った場にて、朕は数多の世界を統べ、管理している。

 貴様がここに至ったこと──それもまた、朕の意志の一端に過ぎぬのだ」


 ラーファは途中から先程と人が違うような、圧倒的上位者のそれでオレは委縮してしまった。


「………えっと、そのー、最初のままの喋り方で良いです」

「そうですか、じゃあそんなに怒んないでくださいね」

「はい。すいませんでした」


 もう二度と絶対に言うなよ、と言わんばかりの口調で言われた。

 おそらく、謝罪以外の返事は赦されなかっただろう。

 男は女の言いなりなのだろうか?


 ─────────────


 その後、オレは何故死亡したのかの説明を受けた。

 その説明によると、あの地震はその演算ミスによって異世界が、()()()()()世界に偶然干渉してしまったことによって発生したそうだ。

 救済措置として亡くなった全員流石に無理だったので、その一部が選ばれ、「その人達を異世界に転生させて上げましょう!!」という内容だった。


 つまり、オレは救済措置のくじ引きに当たったことで転生出来るらしい。


 これは余談だが、今いる『崩壊世界』は『神様』にとっての敵などが存在できないから使っているのだと。本来は何も認識出来ない世界なのだそうだが、結界を張って()()()()()()()()調()()()()()()らしい。

 敵とはなんなのか気になるが、突っ込んだら文句を言われそうなので、今はスルーする。




 さて、そんな訳でオレは、異世界に転生出来ることになったのだ。

 転生先の世界はどうなっているのだろうか。

 "聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥"とも言うし、聞いてみるか。使い方間違ってないといいけど、、、。


「その転生先ってどんな感じ何ですか?」

「やっぱり、気になりますよね。でも、ホントに聞いて良いんですか?面白みがなくなりますよォ?」


 如何にも演技くさい感じで言ってきた。

 これは多分裏があるだろうと思い率直に聞く。


「でも、変な世界──それこそ人のいない世界とか──に送られたらそっちの方が面白くないので」

「ウグッ。バレたか。それなら仕方ないなぁ。そこまで言うなら、何か希望でもあるのかな?いくつでも言ってみなさい」


 上から目線で言ってきた。なんかムカつくからたくさん言ってやろう。


「じゃあ、先ず一つ目、人のいる世界であること。そうじゃなきゃ面白くないし。

 それで、2つ目は、魔法が使える世界であること。異世界といえば魔法だし。

 さらに、3つ目はコレ、4つ目はアレ、5つ目は─────」

「待てぇぇぇ!!、待てぇぇぇぇ!!

 君、お願いしてる側だよね?ちょっと、ていうか多すぎだよ。いくつあるの?」


 文句言われました。言っていい、って言ったのラーファなのに。

 彼女の台詞は続く。


「もう面倒くさいからあなたの希望する世界に転生させて上げるわよ」

「まだ、全部言ってないけど、、、んん?えッ?」

「さっき言ったわよ。この結界内は()()()()だって。だから、あなたの考えていることは全てお見通し♪」

「すいませんでした」

「はい、宜しい」


 さっきまで凄く不敬なことを考えていたので、とりあえず謝りました。ラーファは器がオレと違って大きいようです。


 そんな会話を何度も繰り返すうちにオレは恋心を抱いていく………

次回へ続く。

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