7:誰かの陰謀
〜図書館〜
「違う。これじゃない。これも違う」
図書館で本を漁る私。
「ノワール様!危険ですから降りて来てください!」
「我々が代わりにやりますから!」
「ごめんなさいね。これは私の問題。それに今、探している物は私にしか見つけられないの」
しゅんとする侍女や執事達。
「ノワール様。我々に手伝えることは何もないのですか?」
「そうねぇ。じゃあ、そこに違うのは置いておくからしまって行って欲しいんだけどいいかな?」
途端に彼らの目が輝き出した。そして口を揃えて、
「「お任せくださいノワール様!」」
〜数時間後〜
「ノワール様。そろそろお休みになられては如何ですか?」
時刻は深夜2時をまわった。実質10時間も図書館に籠もっていたこととなる。
「そうだね。そろそろ寝ようか」
彼らも人間である以上休息が必要だ。私は神様(自称)の力か数日休息を取らなくても平気なのだ。
「続きは明日にしようか」
「では、おやすみなさいませ。ノワール様」
一人また一人と図書館から出て行く。
「さてと。続きをしますか」
全員が図書館から出て行ったことを確認して続きをする。
〜数時間後〜
「う〜ん」
背伸びをする。時刻は朝の5時。朝日が昇り始めた。そろそろ部屋に戻らないといけない時間だ。誰も起こさないようにそっと図書館から出る。
足音を忍ばせ、部屋に戻る。ふと、廊下から誰かの話し声が聞こえてきた。
影に隠れて聞き耳を立てる。
「王子はどうだ?」
王子?恐らくウリプのことだろう。
「相変わらずだよ。初級魔法すらまともに使えない」
「ククク。楽しみだな、あの王子の魔力が尽きる日が」
な!?どういうことだ?魔力が尽きるとは。生きている限り魔力が自然減少するなんてあり得ない。
「ああ。楽しみだ。アイツの生まれ変わりをやっと殺せるのだからな」
アイツ?一体誰のことだ?それにウリプが誰かの生まれ変わりだと言うのか?
これは徹底的に調べ上げることが必要だな。今の奴らの素性も一緒に。魔力の自然減少についても。
休んでる暇はないな。
ノワールの足は再び図書館へと向かって行った。
神様(自称)
笑うところですからね!?