最終回 旅はまだまだ続く
「私たちはまた旅を続けます。これからもダーリンと見聞を広げ、イチャイチャしたいですから」
「相変わらず動機が不純だよな」
「シーラス王女、私が戻って来るまで、貴女が王女様しててください」
「ええ、わかったわ。貴女の傀儡として、立派に責務を全うするわね」
「ご主人様、いっちゃうの?」
「ご主人様、行かないで、わたしも悲しいし、ノエルも悲しんでる」
「すみません、私は色々なところを巡ってみたいのです」
「うぅ、でも、ご主人様がそうしたいのなら、わたしたちはいつまでも待つよ。死ぬまで待つよ。わたしたちに人権はないから」
「うん………」
この一見感動的に見えて、狂った会話。関わらない方が無難だな。
「では、これで」
そして、俺たちはこうして、再び旅路へと足を戻す。
◆◇◆◇◆
「ダーリンチュッチュ♡キスしてくださいキスキス!」
揺れる馬車の中で俺に抱き着き、キスをせがんでくるベルフェゴール。
「ベルフェゴールとはやり飽きる程したじゃないか」
「嫌ですー!私はダーリンといっぱいキスしたいのです!」
「五月蝿くて適わないわ。ダーリン、キスぐらいしてあげなさいよ」
「テメェら俺の純情を何だと思っている!」
「そんなの知らないわよ」
「何を〜!」
「待つのだ!」
喧嘩する俺たちを止める、白い影。
「貴様らは愛を何だと思っている!」
「スフィアの熱血談はシーラスで散々聞いたっす。もう要らないっす」
シーラスで新たに獲得した女神ベースの駒、スフィア・ベリアル。記念すべき8体目のベルフェゴールのお気に入りだ。
「愛というのはだな、キスだの交わりだのの回数で決められる程安くはない! ダーリンへの愛の深さで決まるのだ! この、私の様に!」
「勝手にやってろっすよ。ウチはウチのやり方でダーリンを愛でるっす」
「そうですわね。皆、好きな様に、ダーリンを愛すればよろしいのですわ!」
「ふふふ、ボクも偶には張り切ってみようかな?」
「ダーリンは、私のものだ!」
「やめろ! こんな狭い中で暴れんな!」
ギャァァァァァァ!
「ご馳走さまでした………ダーリン♡」
俺とベルフェの耽美で珍妙な旅は、まだまだ続くのだった。
TO BE CONTINUED?
賞に出す為に、文字数縛って書くのって予想以上に難しいですね。むぅ………どうしたものか。
何がともあれ、この物語は完結です。ご愛読、ありがとうございました!




