結婚首輪は愛の絆
夫婦の愛の象徴である結婚首輪ですが、実はあたしこれがずっと苦手でした。
首回りが窮屈だし、なんとなく息苦しい感じがして、どうしても慣れなかったんです。
お風呂のとき一時的に外されると、お風呂上りにまた着けられるのを逃げ回るようになりました。
そんな気持ちが変わったのは・・・
首輪の鍵の調子が悪くなり、修理に出すことになりました。
「う~ん。気持ちいい」
首回りがスッキリして、通り抜ける風が気持ちいい。
あたしは、久しぶりの解放感に酔いしれました。
でも、2、3日経つと、何だか落ち着きません。
首回りを通る風も、すき間風のように薄ら寒くさえ感じます。
「さみしい」
無意識に言葉が口にでていました。
そうです、首の回りが涼しすぎてとても寂しいんです。
あたしは首輪の修理が終わるのが、待ちどうしくてたまらなくなりました。
彼にいつ修理が終わるのか何度もお聞きして困らせたり。
彼が修理の終わった首輪を持ち帰ったとき、あたしは嬉しくて飛び上がりました。
「あたしに首輪をつけてください、ご主人さま」
あたしは彼の前に跪き、頭を差し出しました。
「カチリ」
首の後ろで鍵がかかる小さな音。
「あたしはご主人さまに愛と貞節を誓います」
あたしは心から誓いの言葉を述べました。
嬉しい。
この首輪って、ご主人さまの大きな手のようにあたしを包んでくれてるみたい。
なんだかご主人さまに守られているような安心感があって、とても落ち着きます。
この首輪はもう、一生外したくありません。
ご主人さまとあたしを繋ぐ愛の絆
ありがとうございますご主人さま、愛しています。




