表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/28

女性保護法

晩酌の後、彼はいつもの一服。

口移しで飲ませて戴いたワインにうっとりしたあたしは、煙草を吹かす彼の横顔にみとれていましたが・・・・

まさかの煙草切れ。

常に買い置きをしておくよう言われてたのに、うっかり補充していませんでした。

「バチン!」

強烈なビンタ。

慌てて近くのコンビニまで走ります。

暗い夜道を泣きながら走るあたし。


いつものおじさんだ。名札に店長って書いてあります。

番号を指定して、清算確認画面にタッチ。

画面から自動音声・・・

「女性のお客様は、保護者の同意カードをご提示ください」

あれっ、カードがない。忘れたみたい。

おじさんに必死にお願いし、店長権限で売ってもらいました。

ふう、よかった。でも、女性保護法も良し悪しね・・・


【女性保護法】

犯罪からの女性の保護を目的として制定された法律。

特に女性に対する性犯罪を厳罰化。

また、成人女性にも保護者の設定を義務づけた。


テレビでも性犯罪が急減したって報道していたし、その効果は大きいらしいけと・・・

あまり実感はありません。

それより、成人女性でも未成年のように保護者の同意が必要になってしまい、とても不便。

今日みたいに煙草やお酒を買う時や何かの契約には、保護者である父親や夫の同意が必要だったりする。

女性は未成年扱いとなったことで、選挙権がなくなったのは実は却ってよかったんだけどね。

選挙なんて興味ないし、せっかくの休日に時間を潰されるのってイヤだったんだもん。


買ってきた煙草を彼にお渡しすると、ソファーに座って寛いでいた彼は、私を手招きして片膝の上に乗せてくれました。

彼が煙草を一本取り出すと、あたしはライターで火をお付けします。

「フー」彼は一服された後、あたしの頭をポンポンと軽く叩いたあと、キスしてくれました。

よかった、ご機嫌を直してくださったんだわ。

幸せな時間が過ぎていきます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ