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思わず顔を上げると、イタズラな笑顔を向ける君がいた。
やっぱり読まれていたんだ。
唖然としているところにもう一枚の句を置かれる。
そこにはこう書かれていた。
【夢見草 見上げる隣 君の席】
僕は少しその意味を考える。
「夢見草って?」
「桜のこと」
「これって、桜が咲いても———」
言う前に君は僕の言葉を遮る。
人差し指を鼻先に立て、片目を瞑り、恥ずかしさを隠すようにおどけて。
僕にはそれが、もう逃げられない魔法に思えた。
思わず顔を上げると、イタズラな笑顔を向ける君がいた。
やっぱり読まれていたんだ。
唖然としているところにもう一枚の句を置かれる。
そこにはこう書かれていた。
【夢見草 見上げる隣 君の席】
僕は少しその意味を考える。
「夢見草って?」
「桜のこと」
「これって、桜が咲いても———」
言う前に君は僕の言葉を遮る。
人差し指を鼻先に立て、片目を瞑り、恥ずかしさを隠すようにおどけて。
僕にはそれが、もう逃げられない魔法に思えた。
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