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君は曲がったことが嫌いだ。


入学して間もなくの頃。


廊下で通せんぼしていた上級生。


引き返そうとする僕の手を取り、君は強引に突破した。


凄む二年に胸を張る君。


決して引こうとしなかった。


僕はただ、握った手から伝わる震えを受け止めることしかできなかった。


そして、


【この子も怖いんだ】


と思った。


【それでも立ち向かうんだ】


とも。


「大丈夫だった?」


退散していく二年を背に、君は笑ってみせる。


その笑窪に心を打ち抜かれた。




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