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「悩んでる?」


意地悪な笑顔の親友。


「勉強? そ・れ・と・も?」


聞こえないふりでテキストを捲る。


君は隣で卒業製作の相談をしている。


親友は誰とでも垣根なく喋れるタイプ。


無遠慮なピエロを演じて机と机をくっつけた。


「今日は文集づくりしようぜ」


君と僕は顔を見合せ、俯いた。


「勉強があるから」

「そうだよね」


微かに残念そうな君に次の言葉を見つけられない。


「じゃあお前は勉強してていい」


親友は悪知恵が働いた顔を向けた。

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