無口なルームメイト(S)
「全く俺みたいな奴に構うのは、エレナくらいなもんだな」
疎ましくもあり、少しだけ嬉しくもあるエレナのことを考えながら部屋の中でそう呟く。
今度飯くらいは奢ってやるか。と考えていると部屋の中にはやはりというべきか俺のルームメイトのワイナードの後ろ姿があった。エレナを部屋に入れなくてよかった。
「いたのかワイナード。お前は魔法陣見なくていいのか?」
返ってくる返答は分かりきっているものの一応聞いてみた。
「ん……」
こちらの方を向いて彼は小さく短い返事だけをした。俺より少し小さな身長。切れ長な目。目にかかるぐらいの長さの白髪の男。それがワイナードだ。彼はいつもこの様に短い返事くらいでしか会話をしない。彼から話しかけてくるのは滅多にない。
「俺、さっき見てきたんだけどさ。あんましよく見てなかったから違いなんてものはわかんなかったな」
「そう」
「魔法陣のこともそうだけど、さっきの圧お前も感じただろう? あの大きさなのにその持ち主は教授達でも見つけられないなんておかしいよな」
「確かに」
口数はとても少ないが、話すのが嫌いというわけではない。自分から話題を出すのが面倒らしい。だからこうして話題さえ提供すれば、ちゃんと会話をしてくれるのだ。俺もそんなにお喋りな方ではないので、ワイナードのような奴のほうが接しやすい。
「ハドア」
会話はこれで終わりかと思っていたが、珍しくワイナード方からの喋りかけられた。
「少し臭う……」
ワイナードの言葉は予想していたものを斜め上に行く。
「あー、さっきちょっとC級を倒しに下水道に行ったんだがやっぱり臭うか」
自分の制服の袖を嗅いでみるが自分でも少し臭うと思う。まだ時刻は12時過ぎ。飯を食べる時間もまだあるし先にシャワーでも浴びてしまおう。
「ワイナードってもう飯食ったか?」
「んん……」
ワイナードは首を横に振る。
「じゃあシャワー浴びてから一緒に行こうぜ」
「ん……」
了承も得たので俺は部屋に備え付けてあるシャワールームに向かう。脱衣所で制服を脱ぎ捨てそのままシャワールームに入る。シャワーの蛇口のところにある魔封石に触れると仄かに赤く光る。この魔封石には熱の魔力が込められている。その魔力を少し解放することによって蛇口から出る水を温め、お湯が出る様になるのだ。この様に魔封石を作った道具が生活を便利している。
「待たせたな。行くか」
髪を拭き、ラフな格好になった俺はワイナードに声をかけ部屋を後にした。
はいどうもSです。
だんだんと動き出してきましたね。安定して動き出してます。もう涙が止まりませんw
さて、今回もそんなに書く事はないので振り返りおば。
新キャラのエレナちゃん。ワイナード君。この二人は今後どういった形で関わってくるのでしょうか。エレナちゃん速攻でフェイドアウトしちゃったので残念でなりません。もっとハドアと絡ませたかった……(切実に)
まぁ、これは次の楽しみにとっておきましょう。ワイナード君の無口キャラは初めて挑戦するキャラなんでどんな感じになってくのか自分でもわかりません。メインキャラになってくれるといいなー。
今回はこの辺りで終わりにしたいと思います。また一周後に。(早くエレナちゃん出てこないかなと切実に願うSなのでした)