表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/46

証明(S)

「わかってたんなら日頃からもうちょっと心配かけないような生活を、心掛けて欲しいものだわ」


笑顔を苦笑に変えながらエレナはそう言った。


「はいはい、わかりましたよエレナさん」


雑な返事を返して、学長室に向かってる間に聞こえてくる生徒や教授たちの話題は、先程の大きな圧のことばかりだった。巨人族が現れたばかりだからなのか。それとも3度目だからなのか。学内の雰囲気は前よりも緊迫している。


 その圧を放った奴が今ここにいるなんてわかったら、みんなどうなっちまうんだろうな。

 俺の右手を握っている紫髪の少女と周りの光景を見比べながら、そんな事を考えていた。


「あれ、ハドア君とエレナ君じゃないか」


「あ、ムルフッフ君だ」


 うわー、久々に会っちゃったよ。ずっと部屋で寝てればいいのに。


「キミね、久々に会った友人に対してその表情はあんまりにも酷くないかい?」


 どうやら先程の思いが強すぎて表情に表れていたようだ。気をつけないと。


「安心しろ。まず友人だと思ってねぇから」


 俺は満面の笑みでそう答えた。


「まったくキミはいつもそう…… って、その子誰だい?」


 俺の隣にいるヴァイオレットに気づいたムルフッフは、ヴァイオレットを凝視している。


「学園の制服を着てないし、ここの生徒ってわけじゃないよね?」


 チッ! なんでこんな時だけ無駄な感が働くんだ。というか初対面の女の子をまじまじと見てんじゃねぇよ。


「こいつはさっきA級アギラと戦ってる時に、迷子のこの子を発見して保護したんだ」


「へぇー、キミにしては優しいね」


「うっせー、ほっとけよ」


 俺は一言だけ言って、ムルフッフの脇を通り抜けた。




 やっと学長室についた俺はドアを軽くノックする。


「どうぞ」


 短めの返事がしたので俺はドアを開けて学長室に入る。


「失礼します。クラス『トパーズ』のハドア・ステルターニです」


「同じくクラス『トパーズ』のエレナ・イーフェです」


「ほぉー、君達か。何か用かな?」


「実は、学長に会っていただきたい人がいるんです」


「へぇー、どんな子だい?」


「この子なんですが」


 俺は廊下で待たせていたヴァイオレットを部屋の中に入れた。


「見たところ普通の子だけど、この子がどうかしたんだい?」


 いや、どうもこうも見るべき所がちゃんとあるでしょう。目が。目が紅いでしょうが。


「いや、あの、この子実は『適格者を探すもの』らしくて、でも目が紅いし、ザナキの可能性があるので、それを証明する方法を探してたんですけど……」


「ああ、そういうことか。それなら心配いらないよ。その子はザナキじゃない。断言しよう」


「え!」


 証明する方法を探していたのに、まさかこんなにも簡単に断言されると流石に面食らう。


「な、なんで一目見ただけで断言できるんですか?」


 俺はもっともな疑問を学長に言った。


「前に言ったと思うけど、この学園には結界魔法が張ってあるんだが、その結界はザナキが学園に入れないようにするものなんだよ。まぁ、あまりにも強すぎる場合は、結界を突破されてワシが濁りを感じるようになっているんだよ」


「だからもしその子が本当にザナキなら、ワシは濁りを感じるはずなんだが、濁りを感じなかった。それに前にその子が来た時にも濁りを感じなかった。つまりその子はザナキじゃない」


 なんともあっけなくこの子が、ザナキではないとわかってしまった。


「便利な結界魔法があって助かりました」


 ヴァイオレットの声は前よりも少しだけ明るい気がした。


「これで少しは信じて頂けるでしょうか、適格者」


 上目遣いにこちらを見る目には、不安の色が見える。


「学長が断言してるしな。わかったよ。あの黒いやつには近づかない」


「なら安心です。適格者。では、私はこれで失礼します」


 いつも通りの転送魔法でヴァイオレットはこの場を去った。その光景を見ていた学長は俺を興味深かそうに見ている。


「ほぉー、あの子がハドア君が言っていた『適格者を探す者』か」


「はい、そうです」


「契約するのかい?」


「まだ、わかりません……」


 ヴァイオレットがザナキではないとなると、オリポスの話の信憑性が増してくる。つまり、あの魔法陣は本当に危ないという事だ。そして、それを止められるのは適格者の俺という事になる。

 前は信じるか疑うかで悩んでいた。だが今度は、やるべきかやらないべきかで悩んでいる。


「エレナ。少しハドア君と2人で話をさせてくれ」


 そう言うと、エレナは無言で部屋を出て行った。


「ハドア君。君がどんなことをしようと、それは君の自由だ」


 優しく嗜めるように、学長はそう言った。


「だが、君にしてもらいたいことがあるのは私も同じなんだよ」


「確か、何かを譲ってもらいに行くんですよね?」


「ああ、そうだよ。ある場所に『ある物』を譲ってもらいに行くんだ。ちょっと危ない場所だけど、行き帰りはワシの転送魔法を使うから一瞬だ」


「あ、危ない場所に行くんですか?」


 学長が危ないと言う事は中々にやばい所ではないだろうか。


「大丈夫、大丈夫。ちょっと危ないだけだから、いざとなればワシが必ず守るさ」


 大丈夫って2回も言ったぞ。本当に大丈夫なんだろうか。

 俺はこれからあるであろう長い用事に不安を募らせた。

 はいどうもSです。


 まずご挨拶をば。新年明けましておめでとうございます(土下座)今年も何卒よろしくお願いいたします(もいっちょ土下座)今年も仲間と共に頑張って書いていくので是非読んでください。


 では、振り返りを。今回はちゃんと自分の話を振り返りますからね(ドヤッ!)。


 なんだかんだで、エレナちゃんとの絡みを初めて書いた気がします。やばいなにこれちょー楽しい。ちょっとしか出来んかったけど楽しかった。このまま幼馴染負け犬系ヒロインではなく、幼馴染勝ち組系ヒロインになるといいですね。たまには幼馴染が勝ってもいいじゃない。だって可愛いんだもの。


 ムルフッフ久々の登場です。これは単に新キャラを出すのがだるかっただけです(テヘペロ)。誰かにヴァイオレットの存在をツッコンで欲しかったんで、ムルフッフを登場させました。次はいつ出番が来るのかな?


 ヴァイオレットにつきましては、やっと信用を勝ち取りました。学長、ありがとう。これでやっと警戒せずにヴァイオレットと喋れるよ。おてても繋げたし、大満足です。


 学長とのフラグも回収し、次回のお話から始まるであろう学長との用事。一体ハドアは何を譲ってもらいに行くのでしょうか、楽しみで仕方ありませんね。


 今回はこの辺でお別れです。皆さん。今回はちゃんと自分の話を振り返りましたからね!(大事なことだから二回言いましたよ)じゃあまた一周後に会いましょう。バイバーイ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ