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自転車安全整備士、自転車技士、車いす安全整備士試験覚書  作者: 鴉野 兄貴
新章。車いす安全整備士編

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『決められた手順を忘れず履行しなさい』『え。仕様書守ってしまいます』(←社畜)

 また資格取れなくても終了証明は貰えるし、終了証明貰えるころには取敢えず一通りのメンテは理解できます(※自転車技師や安全整備士合格できる人ならなおさら)。


 余談だが教官たち曰く、終了証を資格証のように誇大に喧伝する不届き者は悲しいことに一定数いる。資格証を確認すべきとのこと。



 筆者は? 落ちました。あばば。大金ドブにインしたお!


 とりあえず実技はあらかじめ整備不良な場所を見つける試験と組み立ての試験だったと記憶している。



 感想。


 道具についてラチェット禁止はどうかと思うけど眼鏡レンチは使えます。

 ただ、ダイソーの眼鏡レンチは結構なめるのでマジでお勧めしかねます。


 機械工具禁止について。機械工具を使うとどうしても車いすの座面のネジとかバリが出る。筆者は新品の車いすの座面を『バリが出るからみんな手伝って』と言って教官たちとバラしました(※本試験ではできません)。バリとかあると車いす使う方や扱う施設の方はあっさり皮膚が破れてそこから腐ったりするのでやっぱり無難なやり方を履行できるかが問われる試験になります。


 何故、ラチェットだの機械工具だのが駄目なのかとか、自転車分解修理技術あっても本試験では落ちまくる反面、自転車分解修理ができず、初めて工具を握った福祉関係者が一発合格することもあるのかというと選考基準が違うからである。


『決められた手順を忘れずに履行しなさい』


 これ。

 自転車技士や自転車安全整備士は制限時間以内に順序はさておきちゃんと組んでいれば良い(※だいたい)。


 例えば自転車屋は空気をチューブに少し入れてからチューブを『バルブ穴の反対から』入れるのですが(※教本では当然バルブ穴側から)これは高速でやらねば儲からないからである。

 対して車いすは福祉器具であり、利用者さんや施設関係者が怪我や感染をしないようにメンテしないといけない。


 で、『誰がやってもまず失敗しない手順』と『それをチェックするチェックシート』が既に確立されているので、手順をあえてシャッフルして決められた手順を守れるか。それをちゃんとチェックできるかなどが問われます。


 これが『車いす整備士』の実技試験である!

 つまり渡される仕様書は間違っている!

 まぁ普通は間違わない。間違えるはずがない。

 だが、仕様書や紙に書いていることを律儀に履行する社畜根性を養っているあなたは要注意である。

 いつの間にか間違った手順のままやっている自分を発見する。いや、筆者だけと信じたいが。


 実技試験は組み立て及び不備の発見整備の二問ある。

 一つ落ちても不合格である。一問だけ合格しても次回免除は無い。細心の注意を払ってほしい。落ちて偉そうに言えないが。


 筆記または実技のどちらかが合格していればそちらは二年以内ならば次回免除になる。(※講義を受ければ免除までの期間が延びる)


 また、実技を担当した教官から実際の動きに対してコメントを頂けるのもこの試験の魅力である。

 以下、筆者の失敗を書いてみる。



 不備を施した部分は整備が行われている。

 →が、点検したことになっているのに点検していない(※目だけで点検しているものと思われる)部分があり、その部分が不良個所であれば間違いなく不合格になっている。


 背折れ部のロック機構は正常かを調べる際にピンを回しているが無意味な作業。

 フットサポート緩み抜け落ち確認でプレート持ち上げ確認が抜けている。しっかり点検しても抜け落ちるのでちゃんとスライドさせる。

 キャスタフォークで薄口スパナによる増し締めをしていたが、最終の引き抜き確認をしていない。

 駆動輪のタイヤゴム状態確認が行えていなかった。ゴムの劣化やスポークの緩みによる交換判断を行う作業である必ず行う。

 制動用ブレーキの点検整備作業が時間制限もあって雑。調整した結果ワイヤーステーナットやアジャスターボルトナットの確認を怠っている。ブレーキ調整後の空転確認を行っていなかったが後でやっていたのでよしと温情をもらった。



 分解の手順と作業は問題なし。ただリムフラップを取り外したあとにリムフラップ自体の状態確認が抜けていた。千切れていなかったので不問としたがゴムの劣化状態を確認して千切れていなくても交換はあるので今後留意。


 手順バラバラ。


 ハブ軸側のタイヤのはめ込みは授業中問題なくできていたのに試験では体重をかけてリムが変形しかねない入れ方をしている。

 空気仮入れをせずいきなりMAXまで入れて一度抜いていた。作業のやり直し自体は問題ないが空気を抜いたあとに2-3回ポンプで空気を入れないままで弾ませていた上、リムライン確認を行っていない。さらに空気MAX時の最終リムライン確認もやっていない。噛み込みやパンクが起きてもおかしくない作業工程なので不合格。



 注意点

 タイムリミットだからと焦らず一つ一つ丁寧に。

 授業の説明を聞き、その点検方法、整備手順、整備後の確認作業がなぜ必要かを全項目で考えて作業すべし。


 不合格!!!!


 いや、まじ書いていてお恥ずかしい限りだけど後進のため恥をさらすことにしておきます。

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