【コラム】ロードとクロスとマウンテンバイクのブレーキはなぜVブレーキなのか
以前、ピスト形式の自転車が流行ったことがある。
「ブレーキなどつけていては風を感じられない。ブレーキを外せ!」とか阿呆が吹聴してブレーキなしの自転車が走りまくって法規制と相成った。
世の中は一人の阿呆のために全てが迷惑するシステムである。
今となっては昔話だが筆者と弟は父の入院する病院に自動車で向かっていた。
前方自動車が急にブレーキ。危うく玉突きになりかけた。
原因は前方のおっさんの乗るピストの急な左カーブである。
ブレーキというものは自分の安全を守るためのものである。
しかし多くの人々の命を守るためにも使われていることを自覚してほしい。
さて。
ロードとクロスとマウンテンバイクのブレーキはなぜVブレーキなのか。
試験のため練習の合間に教官殿に問うたことがある。
ドラムブレーキのほうが接地面積が大きいので安全ではないのかと。
「簡単です」
教官殿は簡潔に述べた。
「そのほうがブレーキ力が強いのです」
某今日の料理番組のテーマが筆者たちの脳内で流れる中、謎の指示をする教官殿。
「その今組んだ試験車で全力でこいで、そのまま急ブレーキをかけてください」
ギュカ!!!
筆者の身体は軽く宙に浮いた。
ちょ??! ちょっwwww 死ぬwwww
「わかりましたか」
にこやかに笑う教官殿。
曰く、テコの原理が二重に働くため、すさまじいブレーキ力が働くらしい。
といっても急にかかりすぎる。というか死ぬ。
ロードバイクはリカンベントほど早くはないがそれでも原付程度には速度が出る。
この軽量で急ブレーキなど死亡フラグにもほどがある。
自転車は安全走行をこころがけましょう。
自転車は『軽車両』です。
ここで余談だが馬も軽車両に該当する。
馬も路肩を走る必要がある。のかもしれない。
そして、馬が酒を飲んでいなくても人間が呑んでいたら飲酒運転になる。
法律の面白いところを感じる話である。




