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【主要登場人物紹介 ※画像あり注意】

※ページの一番下にイメージイラストがあります。ご注意ください※



■相内柾樹:Aiuchi Masaki

子爵家の総領息子。長身痩躯で地黒。金茶に近い琥珀色の髪。特注品の銀縁眼鏡着用。非常に目つきが悪く不機嫌な顔をしており、口調もぶっきらぼう。怒りっぽく、横暴で我侭で短気。『小鬼』と陰名され、異常に頑丈。『怪我をする』ことは滅多に無い。趣味はあやとりとバイオリン。バイオリンの腕前は雪輪曰く「光るものがない」。源右衛門の頼みで雪輪を保護し、『身元引受人』となった。でもそういう繊細な役割は、おそらく最も向いていない。ル・フォシオのピンファイア・ダブル・アクションを携帯している。


■田上長二郎:Tagami Choujiro

柾樹の中学校時代からの友人で、古道具屋の下宿居候仲間。賃訳仕事の傍ら、夜学に通って勉強中。色白で華奢で小柄。少し癖毛な鳶色の髪。世渡り上手でよく喋る貧乏書生。苦労しているせいか、多少ひねくれ者。優しげな外見と裏腹に図々しく、食い意地が張っている。危ないことは他人にやらせる系。下宿で唯一、金銭感覚と生活力がある。新し物好きの好奇心旺盛。家は旧御徒士で、当時の禄高は十石二人扶持。幼い頃、近所の婆さんから貰った『万能薬』を隠し持っている。


■白岡千尋:Shiraoka Chihiro

柾樹の中学校時代からの友人。古道具屋の下宿仲間で、留守居頭。老舗呉服屋『暮白屋』の一人息子。両親の意向により、数鹿流堂の留守番下宿をすることになった。商業学校に行っているが、成績が振るわない。それなりに勉強してるのに報われない。黒い短髪で、一見すると大柄で厳ついが、性格は温厚。万事受け身でぼんやり。鈍感とも言う。無駄に素直なお人好し。酒も花街遊びも苦手だし下手。柔術などやっていたので体力はあり、その気になれば腕も立つ。雪輪の『雇い主』。


■湾凪雪輪:Wannagi Yukiwa

古道具屋数鹿流堂の、蔵二階に隠れ暮らす娘。女中として雇われているが、世が世なら千五百石の旗本の御姫様。青白い顔に漆黒の髪、異様に吊り上がった目と、外見が『歩く怪談』状態。常に身体が小刻みに震えているけど、狐憑きでもなければ病気でもない。会いたがっているわけでもない。無愛想で慇懃無礼なほど丁寧に喋り、姫性質で頭が高い。山の神に魅入られた娘。『子授けの神通力』という化物じみた伝説が付き纏う。尚、千尋には骨董の目利きとして重宝されている模様。


■堀田源右衛門直篤:Hotta Gen_emon Naoatsu

相内屋敷の門番を務めていた老人。元御家人。鷲鼻で、頬のこけた皺だらけの顔。枯れ木のように痩せており、白髭に禿げ頭。歯が殆ど無い。世話焼きで賑やか好きの陽気な爺だが、それなりの武士だったと噂だけ残っている。かつて北から南まで転戦し、後に菓子屋を始めたものの失敗。雑多な職を転々とした末に、辿り着いた先が相内屋敷の門番だった。何故か柾樹のじいやのようなポジション。酒と芝居と甘い物、囲碁将棋が好きで、柾樹の祖父の幸兵衛とも知り合いだった。


■小林弥助:Kobayashi Yasuke

岡っ引きにしか見えない中年男。肩書きは『警察探偵』。中肉中背。丸顔の汗っかき。手足短いが走るのは早い。古道具屋の居候どもの兄貴分を気取っており、たまに様子を見に来る。そして余計なことを喋って帰る。平均的に常識はあり、正義感も強く肝の据わった男。しかし幽霊関係がまるでダメ。そのため女中とは会わないよう工夫されている。十人兄妹の末っ子で四男坊。長姉であるおのぶは第二の母も同然であり、頭なんぞ上げられない。


■中野善五郎:Nakano Zengoro

古道具屋の主人で、おのぶの夫。昔は白岡家で働いていた。何故か千尋の父に心酔し「暮白屋に足を向けて寝られない」と言っている。夫婦二人で働き続け、店も構えるようになったのが自慢。調子に乗りやすい性格。最近、仏蘭西人の豪商と知り合い、女房共々旅行に行っている。たまに送ってくる手紙を見る限り、旅をエンジョイしているっぽい。


■中野のぶ:Nakano Nobu

善五郎の妻で、弥助の姉。ちょっとやそっとのことじゃ動じない豪傑。夫婦二人で働き続け、いつも傾きかけている店を切り回すしっかり者だが、たぶんこの人も肝心な部分は抜けていると思われる。白岡家で長年働いていた。夫の善五郎と一緒に、仏蘭西へフライハイしている。自分は運が良いと信じているけど大丈夫か。


■前田桜:Maeda Sakura

千尋の幼馴染。看護婦養成所で学んでいる。すらりと背が高く、発育は宜しい。色白で整った顔立ちに大きな目。薄茶色のふわふわした髪。勝気な娘で、曲者を投げ飛ばしたりするから親は困っている。それでも近頃は多少おしとやかになった。看護婦養成所に入ることは最初両親に反対されたものの、千尋が口添えしてくれたおかげで許された。今も感謝しており、千尋を『恩人』と言っている。努力家で強がり。才色兼備だが、手先が不器用。親しくなると、漏れなく変なあだ名をつけて呼ばれる事になる。


■野村鈴:Nomura Suzu

浅草は御蔵跡の近くにある蕎麦屋、『野村庵』の看板娘。日焼け顔に、可憐で円らな目。濃鳶色の長い髪をお下げに結っている。痩せっぽちの撫で肩。小さい頃から家の仕事を手伝っていて、体力には自信がある。勢い余って馬力もあり過ぎる豪腕系女子。性格は素朴で素直。人から言われた事は全部信じる。本当に信じる。なので長二郎がデマを教えたがる。数鹿流堂の書生達は面白い人達だから、一緒にいると楽しいし嬉しい。何でも一生懸命だが、ちょっとパニくりやすい。


■袋田さん:Mr.Fukuroda

数鹿流堂の近所で床屋をしている男。中野の夫婦とは普段から懇意にしていた間柄。たまたま手に入れた茶碗を切欠に古道具や骨董にハマってしまい、変なものを買い込んでくるようになった。女房に殺されかかるため、数鹿流堂へ品を預けに来る。フルネームは不明。


■滝:Taki

袋田さんの女房。夫が骨董にハマって大変迷惑している。買い込んで来たガラクタに容赦なく鉄槌を下し、古道具屋へ売り飛ばしに来たりする。でも夫の言葉を鵜呑みにしたり、長二郎の口車にあっさり乗せられたりと、良い感じに目が節穴っぽい。たまに女中仕事も手伝ってくれる。


■西山紅葉:Nishiyama Momiji

柾樹の姪っ子。元気で天真爛漫。おかっぱ頭に乗った大きなリボンが目印。母親の影響で全体が派手。誰に似たのか口調が乱暴。一人称は「紅葉」と名前。お嬢様育ちの怖いもの知らずで、世間知らず。ちょくちょく屋敷を抜け出すため、門番である与八郎をお目付け役として宛がわれている。全然ワガママを聞いてくれない与八郎に噛み付くけど、勝てたためしがない。運動神経がニブいようで、何もない場所で転んだりする。


■西山よしの:Nishiyama Yoshino

紅葉の母。柾樹の姉で『次女』。やすのの双子の妹。豊かな黒髪に瓜実顔。少々つり目ながら美貌で知られ、派手好きの開明派。社交界の華と呼ばれる。気が強く、感情の起伏が激しい。過去の経緯から、「言いたいことは言う」「やりたいことはやる」が信条。変わり者と囁かれている。世間の目は「気にしてない」と嘯いているものの、本音はそうでもない。本館へ勝手に出入りすることは許されていないけれど、がしがし乗り込んでいる。


■相内やすの:Aiuchi Yasuno

柾樹の姉で『長女』。よしのの双子の姉。顔はそっくりだけど性格は反対。垂れ目気味。よしのの最大の理解者であり、同時に抑え役。態度はおっとり控えめだが、上手に妹を操縦している。『小鬼』な弟とも昔から密かに接触し、話しをしたりお菓子をやったりしてきた。柾樹に激甘。家族内に波風が立たないよう腐心し、自分の事は後回し。社交の場などにも滅多に出ず、奥座敷暮らしをしている。

よしの共々、本館へ勝手に出入りすることは許されていない。独身。


■湾凪狭霧:Wannagi Sagiri

雪輪の弟。透き通るような色白の肌。長い睫毛に薄桃色の頬をした、紅顔の美少年。あまり身体は丈夫ではない。かなりの人間不信で、その反動か動物は好き。旧旗本としての自尊心と家長としての責任感が強く、『合理』を好む。雪輪を庇い続けてきた優しい弟でもある。純粋で生真面目な分、少々融通が利かない。生まれ故郷を嫌い、色々あって帝都へ出てきたけれど、姉を残してどこかへ消えてしまった。





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挿絵(By みてみん)

「いつかの思い出」



挿絵(By みてみん)

「夢でみた景色」

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