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薄明

 暮白屋を訪ねた桜は、さっそく家の奥へと案内された。

 病人の部屋へ行く途中、主人の銀右ヱ門と会った。


「おお、桜ちゃんか、久しぶりだ」

「こちらこそご無沙汰しております、おじさん!」

 溌剌と挨拶をした桜に、銀右ヱ門はいつもの優しい笑みを浮かべ娘を見るような眼差しになる。呉服屋の主は仕事の合間を縫って、妻の様子を見に行っていたところだったと語った。


「桜ちゃんにまで気を使わせてすまないが……おかるが医者を嫌がるんだ。私はこれから外出しなければならないから、少し話し相手をしてやってくれるかね?」

 小さな声で言うと、銀右ヱ門は奉公人達と仕事の話しをしながら、忙しそうに表へ出て行った。思っていた以上に状況はこじれているようだと、桜も感じ取る。主人の言葉の外には、看護婦見習いへ、病人の説得を頼む気配が滲んでいた。


「桜お嬢様、お出でにございます」

 声をかけて、恰幅の良い中年女中が襖を開ける。

 広がった八畳の寝間で、まず置時計と桐胴の火鉢が目に入った。煙草盆は無く、代わりに氷袋の入った桶と行灯がある。特別な客人ではない、極親しい間柄の家の娘として顔を出した看護婦見習いにして息子の幼馴染でもある桜を、呉服屋のお内儀は床に臥せった状態で迎えた。


「桜ちゃん、よく来たねぇ」

 丸髷の頭を枕に乗せたまま、おかるが言う。起き上がることも出来ないのかと桜も驚いたが、表には出さなかった。


「お久しぶりです、おかるおばさん。寝付いてるっていうから、お見舞いに伺ったんです。お加減は如何ですか?」

 枕元に座り、顔色を見ようと覗き込む。だが、おかるは布団を引きあげてしまった。


「あたしは、もう駄目だよ」

 布団の下で言う。思いきった事を聞かされ、桜は二度吃驚した。

「どこか痛むんですか? 熱は? 脈だけでも、測ってみましょうか?」

「いいのよ。もういいんだよ……」

 提案しても、涙声が返ってくるだけだった。桜の知っているおかると、全く様子が違う。後ろを見ると、控えていた太目の女中は困り顔で頷いていた。さっき銀右ヱ門に頼まれた理由が、改めて桜もわかった気がした。


 暖簾の陰に女ありという。商家の内儀の存在と手腕は、店の行く末にも関わった。主人の妻は日々の衣食住の指揮、中働きを含む女性従業員の雇用、解雇まで含めた人事も与っている。理由も言わず治療を拒否して動かないお内儀さんに、他の者達も困っているのだろう。


「おばさん、そんな気の弱いこと言わないで。ね? せっかく、こうして見習いでも看護婦が来たのよ? 少しは頼ってくれなくちゃ、甲斐が無いわ」

 桜は話しかける。せめて脈を測るだけでも出来ないかと思った。


「これね、お土産の林檎なの。きっと元気が出ると思うわ。食べられそう?」

 病気に良いと聞き買ってきた林檎を、一つ手に取り差し出す。おかるが、布団から目だけ覗かせた。ぎょろぎょろした目付きは別人のようで、桜は微かにぞっとした。


「ありがとうよ、ありがとうねぇ」

 それだけ言って、病人はまた布団の下へもぞもぞ潜り込んでしまう。

 無理強いも出来ない桜が後ろにいた女中の方へ近付くと、女中も膝を擦り寄ってきた。中年女中は、お清といって元気で気が利き、おかるに重宝されている。桜とも知り合いで、諸事わかっていた。


「この調子でして……」

「お食事は?」

「日に三度、粥などは召上っているんですよ」

 二人はこんもり動かない布団を見つつ、声を潜めて話し合った。


「寝込んだのは、いつ頃からですか?」

「十日ほど前になりましょうか。頭が痛いと仰って。その時はお内儀かみさんご自身は、どうせ血の病で寝ていれば治ると、笑って仰っていたんですけれど」

 桜の質問に、お内儀の傍で様子を見てきたお清が答える。


 体調不良は、全て『病』と名付けられてきた。恋も病であり、女の月の血も病であり、具合が悪いならば寝ているが宜しいと、一日二日は逆らわずやり過ごす。おかるも当初はそう自己診断を下し、周りもお内儀さんには珍しいと言いながら気にしていなかった。しかし病は長引き、それでもまだ医者にかかるほどではない、軽い風邪とおかるは言っていた。起き上がり、布団の中から指図も出来た。


「これが二、三日前より、ますます悪いと申しますか。『黒い観音様が』とか何とか、うわ言を仰るようになりまして……」

 お清が桜に耳打ちする。おかるが突然にうなされ、変なうわ言を呟いたのだった。


「幻覚が?」

 桜は驚くと共に、先ほど布団の端から覗いたおかるの目つきを思う。ただの風邪ではないのではと感じた。「わかったわ」と頷き、寝ている人の元へ戻る。


「おかるおばさん。一度、お医者を呼んではどう? 恥なんてないのよ? 誰も、なりたくて病気になるわけじゃなし。おじさんや、おたなの皆さんもご心配なすってます。働き者のお内儀さんなんだもの。誰も悪く言いやしないわ。もしそんな分からず屋が余計なこと言ってきたら、私が出て行って叱ってやるんだから」


 お内儀としての体面を気にして恥ずかしいのだろうと、看護婦見習いは励ました。世の中には、何日も寝ていられるは良いご身分の贅沢と、陰口を叩く者もいる。家族ぐるみ、小さな頃から親戚も同じ付き合いで、娘のように可愛がられてきた位置にいる桜だからこそ言えることだった。


「千尋は、来てくれないかねぇ?」

 布団の中で、おかるが弱々しく息子の名を呼んだ。

「古道具屋さんには、三郎さんが使いに行ったんですって。もうすぐこっちへ来るんじゃないかしら?」

 心を持ち直してくれるかと、桜は伝えた。

 下男の三郎が、千尋のいる両国の下宿先へ、お内儀が会いたがっている旨を伝えに行っている。下宿と言っても同じ帝都の内で、そんなに時間もかからないのだから早く顔を出せば良いのにと、桜はボンクラな幼馴染を思った。


「そうかい、そうかい」

 布団の中で、くしゅんと鼻を鳴らす音がする。桜は再び濁った違和感を覚えた。さっきからお内儀の話し方は、微妙に芝居めいて聞こえた。


「桜ちゃん。今のうちに、一つ頼みがあるのだよ」

「何? おばさん」

 おかるが布団の中から急に言い出したので、桜は耳と首とを傾ける。と、寝ていた人が、がばりと起き上がったので、「わ」とびっくりした。


「見せたい物があるんですよ。重ね重ねに悪いのだけど、ちょいと蔵まであたしを連れて行っておくれでないかね?」

 唐突に暮白屋のお内儀さんはそう言い、自ら帯を締めて寝間着の上に羽織をかけ始める。


「え、ええ? だ、大丈夫なんですか?」

「何か入用の品でしたら、こちらへお持ち致しましょうか?」

 驚きを隠しきれなかった桜に続き、女中のお清も慌てて申し出る。おかるは丸髷のゆるんだ鬢を、指で撫でつけ言った。


「そうじゃないのよ。千尋の事も心配だから、アンタに頼んでおきたくて……お名残にと思ってねぇ。しっかり者の桜ちゃんに頼んで、見せておきたいのよ」

「は、え……? 私に?」

 おかるが切なげに力むので、桜は胸がどきりとする。

 蔵に仕舞ってある大事な品を見せておきたいなど、何だか嫁入り話の前触れのようだった。でも看護婦見習いは、今日はお見舞いに来たのである。浮かんだ想像を一人合点のうぬぼれと大急ぎで追い払い、おかるの手を取った。


「わ、わかりました。じゃあ一先ず、行きましょうか!」

 笑顔で手を貸して支え、ゆっくり立ち上がらせる。

「お蔵の鍵を持っておいで」

「はい、ただいま」

 お内儀の指図に、女中が蔵の鍵を取りに向かった。ゆっくりした足取りで三人は長い廊下を進み、縁側から庭へと降りる。


「歩けますか? 無理しないで、辛くなったら言ってちょうだいね、おばさん」

 桜はおかるを右隣で抱えて声をかけ、転ばないよう慎重に歩を進めた。

 触れた感じ熱は無さそうだが、腕もどことなく細くなったようで頼りない。布団に潜り込んでいた人が、理由はどうあれ起き上がり動き出した。これは好機と、桜は話しかける。


「あのね、おかるおばさん。蔵へ行って、そのお品を見たら、やっぱりお医者を呼びましょう? 私、良い先生を知っているんです。うちのお父っつぁんみたいな、茶飲み話ばっかりしてるボンヤリじゃないのよ? 洋行もした、大層腕の良い先生なの」

 出来るだけ、おかるの気持ちの負担にならないよう話しを向けた。


「うん、うん。そうだね。それじゃそちらの先生様に、ご厄介になろうかね。ああ、桜ちゃんがいてくれて本当に良かった……」

 項垂れていたおかるの横顔が微笑む。桜はホッとした。

「私は何もしてやしませんわ。さぁ、こっちね?」

 勝手知ったる、呉服屋の家中を進んでいく。辿り着いたのは商売で使われているのとは別の、家内用の蔵だった。所々皹も入り、くすんだ白壁の蔵は、長い年季を物語っている。


「ここよ、ここよ」

「はいはい、少しお待ちを」

 おかるが言い、女中のお清が大きな錠前に鍵を差し込む。

 古い鍵特有の大袈裟な音と共に鍵は解かれ、分厚い扉がゴロゴロと開いた。同時に、湿った空気が内部から這い出てくる。


「どこにあるのかしら……? これじゃ暗いわね。窓を開けましょうか?」

 おかると一緒に蔵の中まで入り込んだ桜は、真っ暗な天井を見上げた。扉が開いているだけ、まだ明るい。二階へ繋がる梯子の向こう側は、闇に包まれていた。蔵の中は、多少黴臭いが片付いている。茶器や食器。客人が来たときに用いられる膳や漆の什器などが箱に入れられ、積み上げられて葛篭や丹塗の長持も並んでいた。


「それでしたら、ここに灯りが……」

 気の利くお清が戸口の外で、持って来ていた蝋燭にマッチで火を灯そうとしたときだった。


「灯りなんかいりませんよ」

 おかるが奇妙に甲高く告げた。隣の桜が「え?」と、顔を上げた刹那である。


「きゃあッ!?」

 バンッと重い音が響き、蔵の扉が閉まった。桜の視覚は、黒一色で覆われてしまう。

「え? 何……? 何なの?」

 不穏な異常を感じさせる、嫌な閉まり方だった。娘は慌てて蔵の扉へ駆け寄る。押しても引いても扉は開かなかった。


「開けて! 開けて! ねぇ誰か! 誰かいませんか!?」

 桜は声を張り上げ、冷たい扉を何度も叩いた。しかし返事は聞こえない。

 扉が閉まる一瞬前、外にいた女中が吹き飛ばされるように倒れるのが見えた。あれで気を失ってしまったのかもしれない。蔵の周囲には折悪しく、他に使用人もいなかった。


「誰か来て! 助けて!」

 諦めず扉を叩き助けを求めるが、答えてくれる人の気配はない。


 おかしいと思った。

 ついさっきまで普通に開かれていた、暮白屋の蔵。その重厚な扉が接着したように閉じきり、びくともしない。何より、先ほどの閉まり方がおかしかった。


 屋内は真っ暗で視覚は殆ど役に立たないが、代わりに皮膚感覚と耳が鋭敏に働く。辺りで何か、ざわざわと蠢いている気配がする。収められている道具と埃と、土の匂いが鼻の奥をつき、暗闇が迫ってきた。

 閉じ込められた闇の中でしばし呆然とする。


 その足に、ぬらりと何かが触れた。隙間から入る僅かな外光で、足元に輪郭だけ確認出来たそれは、動いていた。


「きゃ……ッ! 鼠!?」

 桜が悲鳴を上げると、床一面に犇く鼠たちが、一旦ザッと波打つように離れた。

「う、う……」

 闇の中で、苦しげなうめき声が聞こえる。暗さに慣れてきた桜の目が、床に倒れているおかるを見つけた。そして羽織を掛けたその身体へわらわらと、黒い鼠が群がっている。


「おかるおばさん!? やめて! このっ! あっちへお行き! お行きったら!」

 桜は夢中で駆け寄り、鼠を追い払った。手探りでおかるの身体を確保すると、しつこく残っていた鼠を払いのける。


「何で鼠が……どこから、こんなたくさん?」

 知らず呟きが漏れ、倒れている病人を庇い引き寄せた。ついさっきまでこんな鼠は、どこにもいなかったはずである。


「さ……桜ちゃん? アンタこんな所で何して……ええ? 何だい、ここは? うちの蔵かね……?」

 声がして、桜は我に返る。横たわっていたおかるだった。


「おばさん! 良かった、気が付いたんですね? 動けますか?」

「ああ……何だろうね。わけのわからない、嫌な夢を見ていて……あ、痛たたた!」

 おかるは腰を撫でている。痛がってはいても、今の方が声がハッキリとしていた。布団で寝ていたときと調子が違う。詳しい状態までは見えないけれど、現在の方が元気そうだった。


「覚えていないのね?」

 おかるの様子で、看護婦見習いも理解する。おかるは桜が訪ねてきたのも、蔵へ行くと言いだしたのも自覚が無いのだ。それならば、こんな鼠の住処になっている蔵に用事は無かった。一刻も早く出なければと考えるも、扉は開かない。


「そうだ、二階に窓が」

 小さい窓があったと思い出す。

「おばさん、待ってて」

 あちらが開く可能性もあると考えた桜は、そろそろと梯子の方へ近付いた。手を伸ばすと、梯子に指先がぶつかる。上ろうと更に手を伸ばしたとき、何か妙に柔らかいものが皮膚に触れた。


「きゃあ……!?」

 咄嗟に手を引っ込める。

 目を凝らすと、梯子も黒い鼠が覆いつくして制圧していた。鼠たちはチッチと威嚇音を発し、警戒している。この状態では二階も鼠だらけかもしれなかった。


 と、そこで蔵の外に「お清さん!?」「何があった!?」と人の声と気配がする。

 そして扉を叩く、強い音がした。


「桜! おっ母さん!?」

「千尋……!」

 幼馴染の声が呼びかけてくる。聞こえた瞬間、桜は泣きたくなった。普段は頼りにならないけど、本当に困っていると、きっと来てくれるのだ。


「どうした? 何かあったのか? 扉が開かないぞ!?」

 ガタガタと音がする。千尋は外から何とか工夫して、蔵の扉を開けようと試みているようだった。

「わからないの! 扉が急に閉まって、そうしたら凄い数の鼠が中にいて」

「ねずみ?」

 蔵の内と外とで、そこまで言った矢先だった。


《……ここへ『針の先』を、連れて来て頂きたい》


 蔵の奥から聞いたこともない声が響いてきて、桜は悪寒と共に振り向く。がびがびに掠れた、男の声だった。床でへたり込んでしまった桜は、真っ暗の中でおかると手を握り合って声のした方を見つめる。


「ど、どこのどちらさんだい? ……誰か、そこにいるのだね!?」

 恐怖で声が出なくなった桜に代わり、おかるが強い声で問うた。場数を踏んできたお内儀の方が、度胸も据わっている。


 次第に黴臭い暗闇の中へ、不思議と白い人の姿が染み出してきた。

 笠を目深に被り、ずんぐりむっくりの体型。着物も伽半も、巡礼者みたいに全身白尽くめの男だった。大きな柳行李を背負った白尽くめの男は、梯子の下で蹲っている。


「ち、千尋……知らない人がいる!」

「知らない人?」

「白尽くめの、変な薬売りみたいな身形で」

 桜は腰が抜けて立ち上がれなくなっていた。


「薬売り……?」

 外で千尋の驚愕したような気配が、扉越しに伝わる。


《日が暮れる……来臨が、『神逐かみくい』が始まりましょうよ》

 白尽くめの薬売りは梯子の下、虚ろな声で囁いた。足元に犇く大量の鼠を、気にするでもない。むしろ鼠たちは薬売りに従い、避けているらしかった。

 おかるが、男の方へにじり寄ろうとする。


「どちら様か存じませんけどね、まずはこの子だけ、先に出してやってくださいな。よその大事なお嬢様なんですよ。傷をつけるようなことになったら、お詫びじゃすまないんですからね。何かお望みなり、文句なりがあるというなら、あたしが聞きますから……」

 物怖じしないおかるが、桜だけでも逃がそうと、宥める口調で言い終わる前だった。


《うるさい》

 不機嫌そうな声で男が呟き、黒い鼠の塊がおかるに襲いかかる。


「きゃああッ!」

「おばさん!?」

 床に伏せたおかるを鼠の波から救出し、桜が必死で助け起こした。


「お前……いつ、うちの蔵に入り込んだ?」

 動揺に震える声で、扉の向こうから千尋が尋ねる。

《随分と、昔からおりましたよ》

 白尽くめの薬売りは、退屈そうに答えた。


《ここへ逃げ込めたものだけが、助かったんでございますよ。先の来臨で殆どが潰れて、消えてしまいましたがね》

 張り上げるでもない声はひどく掠れているのに、何故かハッキリと耳へ届いた。この男は何を言っているのだろうと、桜は恐怖と共に混乱が増していく。


《月が満ちるまでに……大潮までに、『針の先』を連れて来て下さいませんかねぇ……。連れて来なくば、この女どもは我らが食うてしまうぞ》

 薬売りは脅迫を始めた。

 声低く凄みつつも、語尾だけは卑屈に笑っている。狂気染みた切迫感が、口先の脅しではない、これは本気だと直感させた。


「は、針の先……? 何のことだい?」

「待っておばさん。何か、神経症の人なのかも……刺激したらいけないわ」

 相手へ食って掛かりそうなおかるを、桜は小声で引き止める。

 外で蔵の扉を、ドンと一際強く拳で叩く音がした。


「わかった! 連れてくる! 連れてくるからそれまで、絶対に二人に手を出すな!」

 声を荒げて千尋が怒鳴る。

「おっ母さん、桜! 少しだけ……少しだけ辛抱していてくれ! きっと何とかする! 必ず戻るからな!」


 閉じ込められた二人にそう呼びかけると足音を残し、千尋は走り去って行った。

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