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正義のヒロイン セイントレディ・麗子の物語  作者: はまちゃん
第2章 再生編 ― ひとつの結末
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第2章第5話 崩壊する女教師 〜だらしなく脱げたレオタードと蜜に汚れた白いパンティ〜

ゾディアックによる完全敗北から数日。

神代麗子の日常は、音を立てて崩落していった。

教師としての彼女は、もはや見る影もなかった。

授業中にチョークを落とし、生徒の問いかけにも上の空で答える。身だしなみは乱れ、目の下には濃い隈が浮かんでいた。同僚の教師たちも、彼女の異変に気づき、心配の声を上げるようになっていた。

学校が終わると、彼女は逃げるようにアジトへ帰り、鍵をかけて引きこもった。

「汚い……。私は、汚い……」

実習生に唇と胸を許した罪悪感。

ドロルに下着を嘲笑われた屈辱。

そして何より、ゾディアックに胸、ウェスト、ヒップ、鼠径部……全身の境界線を曖昧にされるほど隈なく撫で回され、抗えない絶頂の果てに、裏返ったような可愛らしい喘ぎ声を上げてしまった、あの底知れない敗北の記憶。

それらが、彼女の脳内で無限のループとなって再生され、内側から精神を蝕んでいた。

彼女はブルークリスタルを握りしめながら、暗い部屋の隅でただ泣き続けていた。

あの光り輝いていた正義の象徴は、今はまるで死んだ石のように、鈍く淀んだ色をしている。

私が、予定を数日早めて出張から帰還したのは、そんな時だった。

(……麗子、頼む、無事でいてくれ……)

私は、彼女からの連絡が途絶えたこと、そして職場の同僚から「神代先生の様子が最近おかしい」という知らせを受けたことで、最悪の事態を察知していた。

合鍵を使ってアジトの扉を開けた瞬間、饐えた匂いと冷え切った空気が鼻を突いた。

「麗子!」

部屋の隅の暗がりで、私は彼女を見つけた。

「……あ……」

そこにいたのは、セイントレディではなかった。

ロイヤルブルーのレオタードは、上半身だけがだらしなく捲り下げられ、青白い肌とゾディアックに弄り倒された胸の突起が無防備に晒されている。下半身のパンストは伝線して破れ、純白のパンティには、自らが流した絶望の涙と、いまだに止まらない身体の反応による蜜の染みが無惨に広がっていた。

彼女は、自らの手で自分の胸や股間、そしてウェストからヒップにかけての肌を、かきむしるようにして震えていた。

正義の象徴であるはずのレオタードが快感を増幅させ、全身に刻み込まれてしまったゾディアックの指の感触を、物理的に消し去ろうとして、逆にその記憶に自ら溺れてしまっている、最も惨めで哀れな姿だった。

「見ないで……っ!!」

私の姿を認めた瞬間、麗子は悲鳴を上げ、自らの身体を隠そうと床を這いずった。

「来るな……っ、私に触らないで……っ!!」

彼女は壁際まで後ずさると、膝を抱えて泣き崩れた。

「私……汚い……。健一がいない間に、別の男に……教え子に胸を触らせて……怪人に股間を擦られて……っ、最後は……あんな、情けなくて、可愛い声で喘いで……っ!」

彼女の口から、とめどなく懺悔の言葉が溢れ出す。

自己嫌悪のどん底で、彼女は私という「光」を直視できなくなっていた。

「私はもう……あなたの隣に立てない……。正義の味方どころか、ただの淫乱で、汚れた女よ……っ! だから、お願い……私を捨てて……っ!」

泣き叫ぶ彼女の姿は、私の胸を鋭く抉った。

私が彼女のそばを離れたがゆえに、彼女の「揺らぎ」は限界を突破し、ここまで追い詰められてしまったのだ。

私はゆっくりと彼女に近づき、その前に膝をついた。

彼女がどんなに汚れていようと、どんな過ちを犯していようと、そしてどれほど深い快感を敵に刻み込まれていようと、私にとっては関係なかった。

「……健一、だめ……っ、私に触れちゃ……」

彼女の震える制止の言葉を無視して、私は手を伸ばした。

そして、ゾディアックに蹂躙され、自らの蜜と涙で汚れきった彼女の身体を、捲り下がったレオタードごと、強く、ただ強く抱きしめた。

麗子は最初、びくりと身体を硬くしたが、やがて私の胸の中で小さく震え始めた。

私は彼女の耳元で、静かに、しかしはっきりと語りかけた。

「麗子、全部聞いたよ。

教え子に胸を触られそうになったこと、ドロルに嘲笑われたこと、ゾディアックに全身を弄ばれて、胸の突起を執拗に刺激されて、ウェストからヒップ、Vラインまでをなぞられて……そして、情けない声でいってしまったことも。

全部、受け止める。

君が弱かったんじゃない。

君は、ずっと一人で戦い続けてきた。

私がそばにいられなかったせいで、心の隙間が大きくなってしまっただけだ。

その隙間に、大野が入り込んできた。

その隙間に、ゾディアックが付け入ってきた。

でも、それは君の罪じゃない。

君は、ただ疲れていただけだ。

ただ、寂しかっただけだ。

君の身体が疼いたのも、胸の突起が反応してしまったのも、全部、君のせいじゃない。

ゾディアックが仕掛けた増幅回路が、君の身体を裏切っただけだ。

私は、君のそのすべてを愛おしいと思うよ。

胸を弄ばれて震えた君も、

教え子に唇を奪われて戸惑った君も、

ゾディアックに全身を愛撫されて喘いでしまった君も、

そして今、こんなに惨めな姿で泣いている君も。

全部、君だ。

全部、私の麗子だ。

だから、もう一人で抱えなくていい。

君の汚濁も、罪悪感も、疼きも、全部俺が引き受ける。

俺が、君の身体に刻まれた記憶を、一つ一つ上書きしていく。

ゆっくりでいい。

今はただ、俺に寄りかかっていればいい。

……麗子、よく頑張ったな。

お疲れ様。」

私は彼女の背中を優しく撫でながら、何度も同じ言葉を繰り返した。

麗子は私の胸の中で、最初は小さく嗚咽を漏らしていたが、やがてその嗚咽が、静かな吐息に変わっていった。

「……健一……本当に……私を、捨てない……?」

「ああ、絶対に捨てない。

君の全部を、俺が受け止めるよ。」

その夜、アジトの暗がりの中で、麗子はようやく、私の腕の中で少しだけ力を抜いた。

崩落の底で発見された彼女を、立ち直らせるための道は、まだ始まったばかりだった。





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