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90話 勇者の力

戦いが終わるとちょうど昼くらいになっていたので3人でご飯を食べることにした。


「にしても2人がかりで全く歯が立たないとはなぁ。Sランクとは聞いていたがここまでとは。」


アランがそう言って肩を落としていた。それをリリスが宥めながら、


「本当に強かったわね。リア、あなた今レベルはどれくらいなの?あとスキルとかも教えてくれると嬉しいんだけど」


そう言われたので冒険者カードを手渡しながら


「いいよ、{鑑定}よりこっちの方が見やすいと思うからこれで確認して」


5分ほどの沈黙が流れる。これはリアも予想していた。そこに書かれていた内容はこうだ。



リア 人間 13歳

スキル{鑑定}、{賭博}、{創造神}

Lv.113

HP 1700

MP 21000

STR 3000

VIT 600

RST 12000

AGI 230

魔法:想像魔法

称号:無詠唱魔術師、ゴブリンキラー、勇者、天災打破、神


以前から変わったところといえばステータスが大幅に伸び、ついに称号にも勇者が追加された。これまでなぜ追加されていなかったのかは不明だが。


しばらくしてようやくアランが口を開いた。


「お前、勇者だったのか。強すぎるからまさかとは思っていたが。」


「ってことは強すぎて国際手配されていた勇者が世界中を魔王の軍勢から守るべく飛び回っていたっていうのは」


「うん、それ私。」


ご飯を頬張りながらリアが軽くいう。


「リア、自分のことなんだからもっと真剣に考えなさい。勇者ってことはいづれ魔王を倒してあなたが魔王になるってことよ。それをわかっているの?」


「わかってるも何もこの世界中を飛び回る中で色々とあってさらに強くなるために魔王になろうと思ってる。できるだけ早く。」


両親はその発言に絶句する。自身の子供が魔王になると言っているのもそうだが、その発言は明らかに幾つもの死線を超えてきたものの発言だったからだ。そして今でも誰も手がつけられない程に強い自分たちの娘が更なる力を求めているという時点で相手が魔王なんか目ではないほど強大な敵であるということだからだ。

しかし、そんな両親を安心させるようにリアが言う。


「大丈夫。私が魔王になったとしても、お父さんは私のお父さんだし、お母さんは私のお母さんで、私が2人の娘であることだけは変わらない。魔王になっても、今の記憶と自我を保ってみせるから。その時にまた会おう!」


そうリアがいうと2人は揃って涙を流し始めた。自分の娘の成長ともしかしたら一生会えなくなるかもしれないという寂しさ。それが混ざって激情として2人の中を渦巻いていた。

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