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【完結】転生チート少女、チートスキルを得て勇者になる  作者: 雲英侑李
第2部 1章 魔王軍大戦 編

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85話 魔王軍幹部ガロ

「【マリオネットネイチャー】」


リアがそう唱えると同時に建物の中から悲鳴のようなものが聞こえる。

建物の壁を貫通して周囲に生えていた植物をとがらせて突き刺したので、おそらく、オーガロードとリッチー以外はこれで倒せただろう。【マテリアルサーチ】での反応もその2体以外消えている。

そしてすぐに植物の形状を棍棒のように変化させ、リッチーを殴り倒す。オーガロードには妨害されないようにある程度の攻撃を仕掛けるが、すべて簡単にいなされてしまったようだ。

魔法の効果が切れるとほぼ同時に屋敷の扉が開かれ、一人の男が出てきて話始めた。


「たった一人の小娘の始末をしてくれとのことだったから油断していたがこういうことか。貴様がリアだな。俺は国王に依頼されて貴様を殺しに来たものだ。」


そういって、腰に差している剣に手をかけた。見た目だけでいえば人間の町に紛れていても気が付かないだろうが、その内に秘めている魔力量がとてつもない。スキル{鑑定}で相手の強さを確認する。

これまで相手にしたモンスターの中ではサリスに次いで強いが、今のリアの敵ではなさそうだった。


「オーガロードのガロさんですね。あなたの依頼主が何を思って私を殺そうとするのかは大体想像がつきますが、あなたは自身が死ぬかもしれないこんな依頼を受けて後悔はないんですか?」


とりあえず、少しでも情報を吐いてくれたらラッキーくらいに考えながらあおってみた。


「はっ。その程度の挑発に乗ると思うのか?魔族の中でも最上位種族に位置するオーガロードの俺様が。なぜ俺の名前を知っているのかは知らんが、知られているならば仕方がないだろう。俺こそはガロ、魔王軍幹部オーガロードのガロである。」


意外な返答が帰ってきた。魔王軍とこの国が内通しているということなのだろうか。こいつはかなりバカそうなのでもう少し情報を聞き出せるかもしれないと考えたリアは声をかける。


「そんな魔王軍幹部のあなたが人間の国に力添えをする理由は何ですか?魔王軍は人類の敵であるはずですよね。」


「そんなの、この国と魔王軍につながりがあるからに決まってんだろ。まぁどうせ死ぬんだから好きなだけ聞きたいことを聞いてくれよ。逃げなければなんだっていいぜ。」


相当なバカだったようだ。リアはここぞとばかりに情報を聞き出していく。


「では、あなたが人類に知られていない魔王軍の幹部だったように、先日討伐されたサリス以外では、魔獣の王ブルと、災厄の翼竜ラゴン以外に幹部は何人いるのですか。」


「あっ、それ俺だけだぜ。俺だけなんか人間の生活圏での活動が少なかったから知られてなかったんだろうよ。正確に言えば幹部っていうより四天王って言った方が正しいかもな。」


「では、次に魔王様ってどんなお方なのですか。」


「何でそんなことに興味があるんだ?まぁ、教えてやるか。今の魔王様は正直何考えているかわからないお方だな。この襲撃が始まるまでは人間に対しての活動を一切されてなかったと思えば、急に全戦力を注いだような襲撃をするわで俺らも大変だよ。ただ、魔族に対してはどの代の魔王様も圧倒的に強くて俺らも勝てたことがない。もちろん四天王最強だったサリスもな。」


「魔王様に仕え続けている身として、勇者に魔王様が倒されることについてどう考えてますか?」


「お前めっちゃ聞いてくるな。まぁ話すのは好きだし答えてやるか。どうせ次の魔王様になられるお方が倒していくのだから俺たちからすればそれは一つの変化にすぎねぇな。俺らに生まれながらにして与えられた使命は魔王様に仕え続けることなのだから。」


「私が今の勇者だと言ったらどうしますか。」


「そりゃ次の魔王様なんだからその性格を知っておきたい…………、ってお前、勇者なの!?」


「はい。ここであなたと戦いたくはないんですよね。私は歴代で最強の勇者です。世界から魔王と戦うなとも言われています。しかし私は魔王になろうと考えています。それであまり幹部の戦力を減らすようなことはしたくないのですよ。引いてもらえると助かるのですが。もちろん私もあなたの存在については誰にも言いません。」


「分かりました。新たな魔王様の誕生を心待ちにしております。それでは早急にこの国から去らせていただきます。」


そういって全力で町の外に向かって走っていった。


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