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70話 魔王の力

リーンとの話を終えたリアはとりあえず宿屋に戻ってきた。

そしてどうすれば魔王を倒して、自分が魔王になることができるのかを考え始めた。


サリスと戦っていた時に彼女は何代にもわたって魔王に仕えてきたと言っていた。つまり魔王を倒すのに魔王軍の幹部を倒す必要はないと考えるのが妥当だろう。魔王の居城の場所は分かっているのだから自分が向かえば倒すことはできるだろう。

しかし、ひとつ気がかりなことがある。魔王の城に幹部が控えていないなんて馬鹿なことがあるのだろうか。そもそも幹部が何人いるのかもわかっていない状態で攻め込んでいいものなのだろうか。サリスレベルの敵複数に襲われてはさすがのリアでも勝つことができないだろう。

それとも魔王の目的は倒されることなのではないだろうか。魔王になることで苦しみを与えられ、それに耐えきれなくなった魔王が次の勇者にその役目を引き継いで死のうとしている、と捉えることもできる。


先ほどから深く考えすぎたせいで考えていたことがこんがらがってきてしまった。

とにかく今後リアがしなければいけないのは、魔王をどうにかして倒し、おそらくそこに保管されているであろう初代魔王の使った禁呪が記された本の魔法を解析し、転生前の自我と能力を失わずに魔族としての力を得て転生するという3つのステップだ。

もし魔王を倒すことで何かしらの呪いなどが発動し、一定期間が立つと魔王になるなどといったことになった場合はまたその時に考えればいい。しかし、リアは前者の確率の方が高いとにらんでいた。それは勇者によって魔王になるまでの期間が違ったからだ。


まずすべきは魔王と戦う方法を考えることだ。国によってそれをとがめられてはいるが、やろうと思えばそれは可能だろう。しかし、クヌム王国は自分が育った場所であるし、他の国からかばってくれている恩もあるのでそんな非道な真似はしたくない。しかし、それでは魔王との戦闘自体ができないことになる。

魔族に転生する禁呪に近しいものを創ろうともしてみたが、それさえもリアでは作ることができなかった。つまり、転生の魔法は禁呪の中でもおそらくかなり上位の魔法なのだろう。


そんな風にどうすればいいのかをひたすらに考え、時には気晴らしにダンジョンに潜りながら1か月程が経過したある日、リアはリーンに呼び出しを受けていた。スキル{創造神}の効果で嫌でも世界についての情報が入ってくるので何となくどんな話がされるのか予測はついていた。リーンの部屋にリアが入ると、リーンが話し始めた。


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