表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/324

6話 災いの前兆

リアの前世の男は学生時代、ファンタジー物のアニメが好きでかなりの作品数見ていたのだ。その記憶のおかげでリアには卓越した戦闘センスがあるのだ。

その後は、雷を目撃した村の大人たちが駆けつけてきたので、いろいろと大変なことになりそうだったので大人たちが来る前にゴブリンの死体を木の陰に隠したり、大人たちに魔力が暴走して雷を落としてしまったと嘘の言い訳をするなど色々大変だった。

その話はリアの両親にも伝わり、とても心配された。しかし、嘘をついたままにしておくのも都合が悪かったので、両親には真実を話すことにした。


「パパ、ママ」


「なに、リア?」


「本当は魔力が暴走したんじゃなくて、ゴブリンに襲われたから雷を使って倒しただけなんだ。」


これには両親ともに顔をしかめる。父はゴブリンがあの丘にいたということは村の中にモンスターが入ってきてもおかしくないという懸念、母は、雷を起こせる魔法は、すべてが上級魔法であるのにそれをリアが使えることに対してである。先に口を開いたのは父のアランだった。


「ゴブリンがいたというのは本当か?」


「本当だよ。丘の上の期の近くに死体が置いてあるよ。」


「数は?」


「4体」


そこで両親は二人そろって驚愕の声を上げた。まだ10歳の娘が中堅冒険者が苦戦するレベルのゴブリンを相手取って一人で倒したというのだ。しかも、そんなところに4体ものゴブリンがいるとなれば村も安全とは言えない。そこで今度は母親のリリスが口を開いた。


「使った魔法は?」


「コールサンダーだよ。」


リアも「マリオネットネイチャー」がとてつもない代物であることは分かっているので雷を操る魔法で一番低位のものを使ったということにしたのだ。

「もうそんなすごい魔法まで使えるのね!リアはすごいわねぇ~」


母が頭をなでながらほめてくれる。父は魔法についてあまりわからないのか黙ったままだ。

その後も今日あったことを両親に話し、その日は眠りについた。

次の日、目覚めると普段は仕事に行っていていないはずのアランがまだ家にいた。


「パパ、今日はお仕事に行かなくていいの?」


「あぁ。その代わり、昨日言ってたゴブリンの死体を見せてほしいから今日はパパとママもリアについて行っていいかな?」


「みんなでお出かけするの?やったぁ!」


嬉しそうにはしゃぐリアとそれを優しく見守るアランとリリス。それは誰が見ても幸せな家庭その物だろう。ゴブリンの死体などといった物騒な言葉さえなければ……


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ