302話 作戦会議
配下達だけじゃなくて私も自分の力に適応するために特訓を続けてあっという間に【創造神】に仕掛ける3日前になった。今日は一度全員を集めて少し話をしたいといって玉座の間に全員集合していた。
リカと話し終えた後すぐに神器を完成させた。見た目はただのこん棒。ステータスも高くないけれど、私の作った神器をすべて吸収して一つにするスキルを持っている。合体すると銃になるけれど、そのステータスに関しては後回しでいい。いまあとにかく今の自分の体に適応しつつ世界を創り続けることが大事なんだから。
「みんな【創造神】との戦いまであと3日だけど、あれから発覚した情報について共有しておくね。」
みんなが頷いてこちらを見る。
「まず相手の【創造神】は概念突破の更に上の領域に到達してることが分かったの。その領域っていうのがステータス限界の突破。どうにか私もそこまではたどり着いたんだけど、これになって一つだけわかったことがあるの。それは概念突破以下の者との圧倒的な格の違い。ステータス限界を突破した者は簡単に言うと肉体がなくなって魂のみで生きているみたいな状態なんだけど、その魂の強さが体をなしてるんだよね。だから、同格以外の攻撃はすべて意志の強さで効かないし、ひるむこともない。目くらましも効かないんだよね。」
「リアは魂についてどう思ってる?」
リーンから少し思っていたのと違う質問が来た。
「私は魂っていうのは生物が生きていくのに必要なエネルギーの塊。そのエネルギーをなすのはその人の意志の力、心だと思う。いかに心を強く持つか。それが私と【創造神】の戦いで重要になってくるところだね。まぁ、簡単に言うと、魂は心だと思うね。」
「それはそうとしてどうするんだ?俺たちの攻撃が利かない以上俺たちではどうしようもないじゃないか。」
カインが言うことはもっともだ。けど、【創造神】には一つ弱点がある。
「確かにそうなんだけど、一つだけ穴があるんだよ。そうじゃなければ最初から作戦の変更を切り出してるはずでしょ。そしてその穴っていうのが、魂という者には一つだけ弱点があるんだよ。それは精神に加える直接攻撃。これはステータスに縛られている間は知覚できない魂を直に攻撃することなんだよ。」
「それで?」
「みんなに渡した神器。それらは私がステータス限界を突破したときに強化されて精神への攻撃ができるようになってるから問題なくダメージを与えられるよ。それに【創造神】が作った神器にも全く同じ効果が付与されているみたいだし、十分戦えると思うよ。エレンは神器を持ってないと思うけど、あなたの魔法ならサポートはできると思うからみんなのサポートを中心にお願いね。」
「具体的にどのようにすればいいのでしょうか?」
「そうだね。物理魔法ってわかる?」
「はい。いくつか使用できるものもあります。」
「あれは物質を出してるわけだから一応効果はあるし、みんなのステータスを上昇させる魔法とかでサポートできるんじゃないかな?」
「バフですか。確かにそれならお役に立てるかもしれないです。」
「うん。それじゃお願いね。戦術はみんなに任せるからこれから意見を出し合ってどうやって戦うか決めてみて。それぞれのステータスは見たい時私に行ってくれればすぐに映し出すからね。」
「わかったわ。仕切りは私でいいかしら?」
「うん。リーンがいいかな。この中だと一番強いだろうし。」
「それじゃあ、作戦会議を始めます。今リアから聞いたことを踏まえてまずはみんなで案を出していきましょう。何か意見のある人は・・・・・・・・・・」
しばらく会議は続き作戦が決まったころには次の日の朝になっていた。




