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280話 アンチデューンとディア

それぞれ【天使世界】【大精霊世界】と名付けた2つの世界は順調に天使、大精霊への信仰が集まってるし、そろそろ計画を実行できそう。


(アンチデューン、ディア、玉座の間まできてちょうだい)


2人に同時に連絡をして呼び出す。これから2人にはこの世界まで行ってもらって天使と大精霊を倒してもらう。もちろん万が一負けそうなときのためにそれぞれの世界の時間をこちらと同じ速さにして様子を見てはおくけれど。


「2人とも、悪魔神への進化のための世界ができたからそれぞれ戦闘の準備をお願い。かなり強い相手だから油断はしないようにね。そいつらを倒してもらえば進化するのには十分すぎるくらいのヘイトがたまると思うから。」


「わかりました。それで倒す相手というのは?」


「私がそれぞれそいつの前まで転移させるから、そこにいる相手を倒してもらえばいいよ。アンチデューンは天使、ディアは大精霊ね。あなたたちと互角くらいには強いから一種の戦闘訓練だと思って頑張ってね。」


「わかったけど、何で私が精霊なの?普通戦いなれてるアンチデューンの方が不利な相手と戦うべきでしょ。」


明らかに精霊と戦いたくなさそうにディアが文句を言う。もちろん悪魔が精霊に対して不利なのはわかっている。


「戦闘経験が浅いから精霊との戦いで経験を積んでほしいの。まぁ、危なくなったら助けに入るからとりあえず戦ってみな。それじゃ転移させるね。」


時間の進み方はさっきスキルで調整しておいたのであとは2人を送り届けるだけでいい。


「スキル{無限無法者(インフィニティレイジ)}」


それによって2人は問答無用でそれぞれ転移させられた。アンチデューンは【天使世界】の天使の前、ディアは【大精霊世界】の大精霊の前に転移させられた。

私はお茶を飲みながら2人の戦闘の様子をスキルで映し出したモニターで確認していた。

まずはアンチデューン。悪魔は天使に対して優位をとれることもあり、魔法による攻撃を中心に優勢を保っている。しかしあの天使はHPが30%を切ると自動的に発動するスキルで魔法を無効化するものがあったはずなのでそれからどうするのかが見物だ。

ディアの方は不利であることもあってか、なかなか苦戦していた。そもそも悪魔の魔法は基本的に精霊に効果がなく物理攻撃を仕掛けるしかない。悪魔の物理攻撃は精神へ攻撃を加えるので問題なくダメージは与えられるものの、強大な精神力を持つ大精霊ともなれば一筋縄ではいかない。それに相手の使う魔法には強い浄化の効果が常に付与されているせいで攻撃を仕掛けること自体にも苦戦しているみたい。

おっと、アンチデューンの方に動きがあったみたい。精霊のHPが30%を切って魔法が聞かなくなったみたい。アンチデューンはその後1回目の魔法で気が付いて物理戦闘に切り替えたみたいだけど、ディアと違ってSTRが高いわけではないから少し決め手に欠けるみたい。そのうち回復されてHP30%ギリギリのところをキープされて、あとはひたすら攻撃を打ち込んでくるはず。アンチデューンはどう対応するんだろう。

ディアの方はなんとか相手に魔法を使用されない状態を作ったみたい。魔法の使用を不可能にする結界の魔法を想像魔法で出して、自分も使用不可になるっていうデメリットで大精霊にも効果があるようにしたらしい。なかなかやるじゃん。大精霊は魔法専門なのでこの状況になったらディアの圧勝かな?今も攻撃を加え続けてどんどん相手のHP減ってるし。これは勝負あったかな。というか後一撃で倒れそう。その一撃も今入って……。倒れたね。以外とディアの方があっさり倒したね。戦闘経験はアンチデューンに劣るけどセンスは高いみたい。

アンチデューンはどうかな?お、こっちももう倒すところみたい。なるほど。{眷属創造(クリエイトデーモン)}で物理攻撃特化の悪魔を生み出して戦わせたのか。そして自分も攻撃を加え続けることで隙を与えない。見事だね。

2人とも{時空間転移}を使うことができるのでそれでこちらに帰還してきた。2人には結界無効化の魔法をかけていたので結界をすり抜けてスキルの使用もできる。


「「リア様、ただいま帰還しました。」」


「うん、2人とも見てたよ。ディアの方がちょっとだけ早かったかな。でも2人ともさすがだね。結構厳しいと思ってたんだけどあんなに簡単に倒しちゃうなんて。」


「リア様、私の方が厳しいなら先に言ってくださいよ。天使の方こそディアが適任だったじゃないイですか。」


「そうだね。あいつはHP30%以下になると魔法攻撃が効かなくなるからね。それぞれ不利な相手と戦った時にどう対処するのかを見たかったんだよ。いわずに戦わせてごめんね。とりあえず両方の世界にそれぞれ天使と大精霊があなたたちに倒されたって人々に広まるように細工をしといたと思うからじきにヘイトが集まってくると思うよ。今、時間の進み方も早くしたからすぐだと思うよ。」


それでも、前ほど早くはしていない。ヘイトによる変化がどういうものかわからない以上一気に集まらないようにしたい。なので3600倍にとどめてある。これくらいなら何か変化が出たらすぐに気づけるだろうし。


「それにしても2人とも本当に戦い方がうまいね。私はこれまで力でねじ伏せることしかしてこなかったからああいうのを見れると勉強になるよ。」


「リア様って規格外だもんね。」


「そうだね。そうだ!2人に見せたいものがあるんだ!ちょっとこっちに来て」

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