272話 わからない
リーンに連絡をするとすぐに部屋に駆け込んできた。進化の詳細を伝え終え、全員で情報の整理をすることになった。もちろん、カインやアンチデューン、ディアも呼んで、全員の意見を聞いてみる。
「まず、お父さん、ここではアランって呼ぶけど、アランが神各階級に進化したことでおそらく人間からの進化が神になる条件だと分かったんだけど、それについてはみんなどう思う?私が何か見落としてりしないかとか。」
カインが挙手して答える。
「人間からの進化で、俺はアンデッドになってからの進化だからというのは分かるんだが、ということは【創造神】も元は人間でそいつが生まれた世界があることにならないか?その世界を創った神が生まれた世界の神・・・・・・という風にさかのぼっていくと、必ずどこかに最上位の存在がいることになるよな。上に行くほど強くなり、すべてを創り出したともいえるであろう神が存在していることになる。もしそれが存在しているなら、俺たちはまだ強くなれる可能性を残しているのだと思う。」
「なるほど。確かに原初の【創造神】が存在するはずだよね。あいつが原書である可能性はあるけど、今のところは何とも言えないね。まぁ、まだ強くなれるっていうのは私も賛成かな。実際にアランのステータスに不明な表示があるわけだし。」
「俺自身も何かわかっていないが、ほかのステータスと比べて、はるかに大きな力を出すことができる気がする。上限がないようなそんな感覚だ。さっき割った星も、力まずに最大限の力を籠めれば粉砕できる気がするんだよな。」
「多分それが最上位の力。真の無限といったところかな。上限が存在せず、どこまでも威力を上げることができる。それによって世界を滅ぼすことさえできる力になっている。つまり、その数値は【創造神】の管轄外で発生したものだと考えられるから、何かしらの要因でこの城、もしくはアランに干渉できなくて上限を超えたステータスが発現したんだろうから、もしかしたら、今すぐにやれば私たちも今のステータスを超えれるかも。」
「それなら、まずは私で試してみてちょうだい。リアに何かあったら嫌だし。」
「おっけー。それじゃあ、一気に魔力を流し込むよ。」
そして進化に必要な魔力を流し込み続ける。進化の眠りにもつかずにステータスにも変化が起こらなかった。つまり、アランだから発生したバグなのかな?なんか納得いかないんだよね。アランだから、じゃなくて何か条件があって、アランはそれをクリアしていたとかかな。
まだまだ分からないことが多すぎる。こんな時少しでも情報が得られたら、ずいぶんと楽だろうに。




