26話 賭博
「フィジカルストレングス」
「グレーターストレングス」
「グレーターバイタリジェンス」
「グレーターアジリティ」
「マテリアルクリエイト」
「ソニックムーブ」
物理関係のステータスと速度を極限まで上げて、二本のハンマーを作り出した。ああいう相手には打撃が有効と相場は決まっているのだ。すべての支援魔法の効果は10分。それまでにケリを付けなければ。
リアはアダマンタイトゴーレムに向かって襲い掛かった。
強化された脚力を生かして、相手の上を取り、ハンマーで殴り付ける。少しへこんだように見えたがそうでもなかったらしくはじき返された。空中でバランスが取れないところを殴りつけられる。が、うまく受け身を取り、ダメージを軽減した。
(これ勝てなくない?)
リアの中に初めて敗北の二文字が浮かんだ。しかし、あっさりやられてやる義理もないのでとりあえず作戦を立てるために回避に専念する。ゴーレムというだけあり、動きはそこまで速くない。
(うーん、どうしようかな?極大魔法以外は効かないし、物理攻撃も通らない。あれ?極大魔法なら効くってことだよね。{賭博}スキルで魔力量増大と極大魔法の二つを引ければいいのか。デメリットがでかすぎるし使いたくないなぁ。まぁ最終手段として考えておこう。とりあえず、もろそうなところを攻撃してみよう。)
そう考え、 足の関節を狙って突進した。そしてハンマーを打ち付ける。しかし、アダマンタイトゴーレムはびくともしない。リアはそのまま後ろに下がろうとしたが、少し間に合わず、アダマンタイトゴーレムにつかまれてしまった。そしてそのまま壁に向かってたたきつけられてしまった。支援魔法の効果がなければ即死だっただろう。しかし、ここでちょうど10分経ってしまい、支援魔法の効果が切れた。
もはや勝ち目はない。
(やらなきゃどうせ死ぬのなら最後に一つ大勝負いくしかないよね。)
「{賭博}!!!!!」
{魔力量増大}
1回目は成功!
「{賭博}!!!!!!!!」
{エナジードレイン}
失敗!?しかし、極大魔法を使えればリアの勝ちなのだ。体力を奪われるなんて気にしない。
「{賭博}!!!!!!!!!!!」
{身体能力制限}
また失敗。しかし、魔法とスキルが使用不可にならない限り勝ち目はあるのだ。
「{賭博}!!!!!!!!!!!!!!!」