257話 神格階級・∞支配者
動けるようになった私はまず、私自身の階級についてなぜ本来あるべきものになっていないのかを調べることにした。
本来私のこの世界での階級は最低でも支配者階級以上なはずだ。それなのに支配者階級にすら慣れていないというのは納得がいかない。まずは支配者階級についてスキル{世界の理}で調べた結果を見返してみる。
支配者階級
【基軸世界】において超越存在を経て更に進化することで得られる称号兼特権。同種族間でのステータスを自由に操作でき、自分のものにすることができる。この階級は【基軸世界】以外の世界でも適用される。世界に選ばれた者はこの階級にならず神格階級となる。
つまり私は超越存在を経てないから支配者階級になることができないってことなのかな?それなら、今から誰かに魔力を流し込んでもらえば超越存在に進化して、更に魔力を流し込んで支配者階級に進化できるのだろうか?世界に選ばれることの基準が分からないけれど、もし私が選ばれているのなら神格階級になるかもしれない。
今更超越存在に進化できるのかという心配はあるけれど、それに関してはいくら調べててもわからなかった。まぁ、試してみて万が一にも死ぬことはないでしょ。あくまでも空気中の魔力を体内に流し込むだけだし、それに耐えられないほど貧弱な体でもないはず。
「アンチデューン、さっそくで悪いんだけど、{魔力支配}で空気中の魔力を私に流し込んでちょうだい。ちょっと私自身も進化できないか試してみたいんだよね。」
「それではまたお眠りになるのですね。その間の守りはお任せください」
「いや、直ぐに起きるよ。呪いで動けない間に想像魔法の真髄に触れたことで時間を加速させる魔法をさらに強化できたから。私が魔法を使ったらすぐに魔力を流し込んで。」
「かしこまりました。」
私はアンチデューンの手が私に触れ、魔力を流し込む用意ができたことを確認すると魔法を発動させる。魔法の終了地点は次に私が目覚めた地点に設定する。体内を流れる時間の速度は通常の250万倍にしたため、1秒で1か月弱が経過したのと同じ変化が起こる。
「想像魔法」
一瞬視界が真っ暗になり、直ぐに明るくなった。時間にして15秒弱といったところだろうか。大体1年分の肉体変化。さすがに変化があってもおかしくないけれど、特に変わったところはなさそうかな。
「ありがとうアンチデューン。それじゃあもう一度お願いしてもいい?今の進化が超越存在への進化でもう一段階進化したいから。」
「かしこまりました。先ほどは十数秒でしたが今回も同じくらいですか?」
「多分ね。それじゃあお願い。想像魔法」
今回も終了地点は変更せず次に目覚めた時。ただ、倍率を変更し、1000万倍の速さで体内時間を進める。さすがに変化に耐えられないかもしれないけれど、そのくらいなら自動的に再生できるだろうし問題ないはず。
アンチデューンから魔力が流し込まれ、暗闇で1分ほどが経過して目覚めた。進化の間も意識はずっと会って秒数を数えられるほどだった。
それにしても時間がかかりすぎな気がする。この世界の1秒当たり約4か月が経過するはずなので60秒で240か月つまり20年。進化に必要な眠りが20年という膨大な時間だったってことだよね。アンチデューンたちは時間加速して1か月とかだったし大体2~3年ってところだし、これはほぼ神格階級で確定かな。
「アンチデューンありがとうね。成功してるかちょっとステータスを見てようかな。アンチデューンも一緒に見ていーよ。」
アンチデューン、カイン、ディア、リーンの4人にはステータスを開示して損はないだろうし、漏洩もしないから教えておこう。
リア 神格階級[魔王創造神]
∞スキル{無限無法者}
HP ∞
MP ∞
STR ∞
VIT ∞
RST ∞
AGI ∞
魔法:想像魔法
称号:無詠唱魔術師、ゴブリンキラー、勇者、天災打破、魔神、魔王、創造神、神格階級、∞支配者
ステータスがすべて∞になってる!スキルは全部が圧縮されたらしく1つに魔法もよくわからないものになってる。
{世界の理}はなくなったけど、知りたいと思ったことについて頭の中に情報が流れてくる!なんて便利なんだ。
神格階級
あらゆる種族のステータスを徴収・付与等すべてを自由にできる
∞スキル{無限無法者}
あらゆることを可能にするスキル。なんでもできる。
雑だな。まぁ文字通り何でもできるのだろう。おそらく完全に【創造神】の管理下から脱したことによってすべてのステータスが限界突破した結果だろう。
全てが無限なので魔法もスキルも無限の可能性を秘めている。無限つまり限りがないこと。もともと最強なステータスをさらに限りなく強く使えば【創造神】に勝てるかも?




