表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】転生チート少女、チートスキルを得て勇者になる  作者: 雲英侑李
第4部 3章 魔王の権威と日常 編
254/324

254話 懐かしの過去

「カイン、あなたを配下たちだけで城の警護は大丈夫そう?」


「多分大丈夫だと思うぞ。」


「そう、それならハンゾウも進化させてしまおうかな。ハンゾウ、分身をすべて解除してこっちまで来て。」


「かしこまりました?」


少し困惑しながらハンゾウがこちらに歩いてくる。


「今からあなたに魔力を流し込んで進化させるね。1週間は眠ることになると思うけど、いい?」


「リア様がそれでよろしいのでしたら異論はございません。」


「それじゃスキル{魔力支配}」


スキル発動により魔力が流し込まれたハンゾウは体の力が抜けるように眠りについた。


「カイン、この部屋にベッドを持ってきてハンゾウを寝かせてあげてちょうだい。」


「分かった。それにしても{魔力支配}にそんな使い方もあるのだな。」


そう言いながらどこからかベッドを取り出し、部屋に配置し、ハンゾウをその上に寝かせていた。


「あなたたちは他人に使っちゃだめだからね。あんまり超越存在を量産して叛逆でも起こされたらたまったもんじゃないから。」


「わかった。それにしてもリアが弱っているのを見るのは格付け試験の時ぶりだな。」


「確かにそうかも、あの時も最後気絶しちゃったんだったね。今はそんなことはないから、こうやってほぼ戦闘不能の状態になってるのって珍しいかも」


「別に戦闘不能でもないだろ。多分今俺が襲い掛かっても倒せないだろうしな。魔法とスキルが使えるだけでも十分世界最強だよリアは。」


「あなたたちにもこのくらい強くなってもらわないとね。そういえば気になることがあるんだけど少しいい?」


「ああ。魔法通話で警備については指示してあるから今は時間もあるしなんでもいいぞ。」


「それじゃあ、スケルトンを1体召喚できる?」


「あぁ。スキル{不死者の王}」


このスキルを使わせるのもあれだけど、どうしても試したいことがあったのだ。

鑑定でスケルトンを見てみると実に貧弱だ。でもこれでいいのだ。


「それじゃあ、このスケルトンからステータスの吸収ってできる?」


「ステータスの吸収?」


「あぁ、わかってないのね。あなたとアンチデューンは支配者階級(ルーラード)っていう階級になってて、各種族の支配者階級(ルーラード)の者は同種族の者からステータスだったり命だったり好きなように奪うことができるのよ。」


「なるほど?で、どうやったら吸収できるんだ?」


「条件は本体の手で触れることらしいけど、それ以上は私もわからないから、とりあえず触れてみたら?」


「雑だなぁ。まぁいいか。」


そう言いながらもスケルトンの頭に手を置いた。すると少し驚いたような表情に変わった。そして私の鑑定にはスケルトンのSTRが減少し、カインのSTRが上昇したと表示された。


「できた?」


「あぁ、手で触れた瞬間なぜかどうすればいいのか手に取るようにわかった。これならいくらでもステータスを上げれるな。」


「ただ、1体から奪えるのは最大で全体のステータスの8割までみたいだから気を付けてね。カインはSTRと魔力だけで良さそうだけど。」


「そうだな。魔力は今でも十分なくらいあるから、STRとAGIの方がいいかもな。それなら十分に俺自身を強化できる。」


「確かにそうだね。アンチデューンは感覚で悟ってそうだしいいかな。」


「これってリアは出来ないのか?」


「そうなんだよね。支配者階級(ルーラード)以上のものならだれでもできるらしいんだけど、私はそもそも、支配者階級(ルーラード)には至ってないから。【創造神】自体は支配者階級(ルーラード)以上らしいだけど、通常は支配者階級を通過してから【創造神】になるらしくて、通過してない私は支配者階級(ルーラード)以上とは認められてないみたい。」


「そうか。配下の中にそれができるようになったことが条件になって進化するかもしれないけど、呪いがかかっている間はそんなことはなさそうだな。その呪いは相当凶悪なものみたいだし。」


「そうだね。アンチデューンが純血の魔族見つけてきてくれればいいけど。リーンの血は空間収納に入れてあるから、あとは私の血と悪魔の血を混ぜればこの呪毒の解毒剤ができるし、多分もうすぐでしょ。アンチデューンの事だからすぐに見つけてきてくれるよ。」


「そうだな。それにしても何で神器にそんな凶悪な呪いがかけられていたんだ?急にダンジョンが出現したというのも解せん。」


「そうなんだよね。術者をたどろうとしても途中で切れて手出来ないんだよね。もしかしたら【創造神】の罠だったりするのかもしれないけど。」


「それだと怖いな。結界は超えられないと思うが、危険な相手なのに変わりはない。」


「そうだね。この隙に攻め込んでくるかもだから、警戒態勢は最大にしておいて。」


「あぁ、すでに伝えてある。【創造神】がどれだけの強さかはわからないが、数で時間稼ぎくらいはできるようにしてある。」


「相手が神器を装備してれば【創造神】が憑依してるだけで私と互角かそれ以上だから絶対に油断はしないで。今回も攻めてくるにしても本体は来ないだろうけど、めっちゃ強いから。」


「肝に命じておこう。万が一暗殺などが行われたらいけないし、俺はここにいるから、何か必要なものとかあったら遠慮なくいってくれ。少しだけ席を外すから、何かあれば魔法通話で教えてくれ。」


「ありがとうカイン。何かあっても魔法でどうにかするから大丈夫!」


「リアなら本当にそうできそうだな。」


そう言って笑いながら出ていった。なんだか初めて一緒にダンジョンに潜った時のことを思い出した。あの時は明らかに異端だった私にも普通に接してくれてうれしかったな。今も友人として接してくれてとてもありがたく思っている。せめて幹部たちだけでも失わずにずっと楽しく過ごしていきたいけど、まずは【創造神】をどうにかしないと!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ