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【完結】転生チート少女、チートスキルを得て勇者になる  作者: 雲英侑李
第4部 3章 魔王の権威と日常 編
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253話 獣魔人の最期

「入って」


そう声をかけると5人が入ってきた。


「4人は会うの初めてだよね。私の側近のカインとアンチデューン。2人ともものすごく強いから頼りにしてね。」


カインとアンチデューンが軽く頭を下げる。獣魔人たちはそれにお辞儀を返したが、何かそわそわしているようだ。


「みんなしてそわそわしてるみたいだけど、どうかしたの?」


そう聞くと、サダンが代表して話始めた。


「はい。リーンさんが獣魔人に足りたいという話を伺って私たち全員で話し合ったのですが、私たち全員の力をリーンさんに移していただきたいのです。我らが1人増えるより、その1人に力を結集させた方がお役に立てると思うのです。」


まさかの言葉が聞こえてきた。自分たちは死ぬといっているのと同義だよね。


「本当にいいの?自分たちは死ぬといっているのと一緒だけど」


「はい。我々は【創造神】に敗れた時から、叛逆者という烙印を押され、すでに死んだも同然の存在です。みじめに生き続けるくらいなら、誰かの力として活きていきたいのです。」


どうしよう。戦力ダウンってわけではないけど、あんまりうれしくはないかな。でも本人たちもそれを望んでるし、リーンが強くなれるならそれの方がいいかもしれないし。そもそも力を移すってどうやってやるんだろう?そんなスキルの作成は出来なさそうだし。


「分かったけど、どうやってあなたたちの力をリーンに移せばいいの?私の力でもそんなことは出来ないのだけれど……。」


獣魔人(デモニックビースター)に秘められた特殊な力があるのです。自身の体を一つの核と成し、それを体内に取り込むことで他人に力を分け与えたり憑依したりできる力です。今回は私たち全員の精神を贄にすることでさらに私たちの潜在的な力まで引き出します。」


「そんなことができるんだ。あなたたちの覚悟は受け取るわ。決意は固いみたいだし、みんなでリーンの力になってちょうだい。」


「はい。ありがとうございます。それではこの場で秘儀を行わせていただきます。【神核化(しんかくか)】」


サダンの魔法発動の合図とともに全員の体が光に代わり溶け合って一つになっていく。彼女らが望んだこととはいえ、悲しみがないわけではない。しかし、ここで泣くのは彼女らのためにならないだろう。

少しして光が収まると、そこには豆くらいの大きさの小さな球が転がっていた。しかし、大きさに対して内に秘めるエネルギー量は膨大だ。気配だけで行けば【創造神】と遜色ないほどに大きい。私はリーンにそれを拾ってもらい、持ってきてもらった。さすがにこのまま体内に取り込めばエネルギーの暴走でリーンの体が崩壊して灰になってしまう。少しずつ体になじむように内側に行くにつれてエネルギー量が大きくなっていくように100枚以上の薄い結界を施した。外側から順にはがれていく仕組みだ。とても薄いものなので大きさに変化はほとんどない。


「リーン、これを飲み込んで。エネルギー量は膨大だけど、私が少しずつ体になじむように調整をしたから大丈夫だと思うけど何かあったらすぐに誰かに伝えてちょうだい。」


「わかったわ。魔力もかなり含むみたいだし、念のため部屋のベッドまで行ってから飲み込むわね。進化の眠りに入っても困るし。」


「そうだね。そうしてちょうだい。」


そうしてリーンは部屋を出て、アンチデューンも純血の悪魔を探しに出て、部屋には私とカイン、ハンゾウが残された。

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