表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】転生チート少女、チートスキルを得て勇者になる  作者: 雲英侑李
第4部 3章 魔王の権威と日常 編
237/324

237話 獣魔人捜索大作戦

まずはリーンと四天王を中心に魔王城の防衛機構を完成させる。常に四天王かリーンの誰かが、城の結界を守る体制を整える。私が張った結界なのでよっぽどのことがない限り破られることはないが、念のため結界の核となる位置を常に守護する体制を整えた。とはいえ、四天王たちだけにやらせるのも大変なので配下の中から実力者を選抜し、その者たちに守護させてもよいと伝えた。

そして世界中を探し回って獣魔人(デモニックビースター)を見つけ出さなければならない。獣魔人(デモニックビースター)は世界に4体しかいない上に神出鬼没なのでエンカウントするのはかなり大変だ。どうにかして現在地を割り出せればいいのだが、それもかなわない。猫の獣魔人(デモニックビースター)、犬の獣魔人(デモニックビースター)、狐の獣魔人(デモニックビースター)、狸の獣魔人(デモニックビースター)。人型の配下に聞き込みをさせたところ最も目撃例が多かったのは狸の獣魔人だった。狸の獣魔人(デモニックビースター)は人間に対して好意的であり、強力な魔物が現れるなどして困っている村にふらっと現れては魔物を倒して去っていくらしい。

逆に猫の獣魔人(デモニックビースター)の目撃例は全くと言っていいほどなかった。狐と犬は人間と交流があったり、ただ目撃されるだけだったりで目撃例がいくつかあったのだが、猫の獣魔人(デモニックビースター)だけは一切目撃例が上がらなかった。

噂では猫の獣魔人(デモニックビースター)は魔族に加担して何か企んでいるのではないかといわれていた。狸は人間に好意的に、犬はとある村でまつられているものの姿を見せることはめったにない一匹狼、狐は人間をだましてもてあそんだりたびたび人間に害を成し嫌われ、猫は実在するのかさえ分からない。といった感じだ。

禁忌スキル{世界の理}を用いて獣魔人(デモニックビースター)について調べてみるが、これまで出てきた以上の情報はほとんどなかった。しかし、人間に化けることができるとのことなので探し出すのはかなり大変だろう。世界中に鑑定を覚えさせた配下を散らせて見つけ次第私が向かってもいいのだが、それでは時間がかかりすぎてしまう上に見つかるかどうか定かではない。

他に何かいい方法はないだろうか。狸の獣魔人(デモニックビースター)が人里に現れるのは基本的にも強力な魔物が現れた時だ。それならどこかの村の近くに魔物を放ってやれば現れるだろうか?

しかし、そんな定かでない実験のために一つの村を巻き込むわけにもいかない。ニケ村の住人たちを避難させた状態で魔物を召喚し、狸の獣魔人(デモニックビースター)をおびき出す。ニケ村に防護結界を張っておけば魔物の被害を受けることはないだろう。そのうえで外からは被害を受けているかのように見える魔法をかけておけば騙されてくれるだろう。

それならさっそく村長であるお父さんに許可を取りに行こう!


「スキル{時空間転移}」


ニケ村まで転移し、実家に帰る。最近では突然帰ってきたり、出て行ったりすることも多いので2人ともなれたのだろう。突然帰ってきた私に驚くこともなく普通に迎えてくれた。


「お父さん、急用なんだけど、ちょっといい?」


「今は特に何も立て込んでないからいいぞ。」


それから私は計画のすべてを話した。もちろんその目的は伏せていた。あくまで狸の獣魔人(デモニックビースター)をおびき出さなければならないとだけ言って計画を実行に移させてくれないかと頼み込んだ。


「村を破壊するわけでも村人を危険にさらすわけでもないんだろ?それならいいぞ。ただし、村人たちの避難先の衣食住はきちんと整えることが条件だ。」


「もちろん!すぐに準備できるよ。皆さんへの連絡をお願いしてもいい?1週間以内には実行したいからそれまでに避難準備をしてもらえると助かるんだけど。」


「それだけあれば十分だ。あと、もう一つ。結界を張るって言ってたが、その結界だけは残しておいてくれねぇか?最近知能の低い魔獣が湧いてきてこのままじゃ対応できなくなりそうなんだ。聞いたところその結界は人間と結界を張った時に侵入許可をした者だけが出入りできるんだろう?それなら魔物対策に使わせてもらいたいんだ。」


「分かった。そりゃこんなことに協力してもらうんだからそのくらいお安い御用だよ。それじゃあ、計画についての伝達と準備よろしくね!5日以内にはいつ行けそうか聞きに来るね。」


私はそういいながら{時空間転移}を発動させ、魔王城に転移した。村人たちが快適に過ごせるとなると同じような村を一つ用意するのが一番手っ取り早いだろう。1日で終わらない可能性もあるので魔王城内だけで生活するというのは窮屈だ。村を作るなら、【リアの世界】がいいだろう。あそこなら私の好きなように好きなものを作れる。

早速スキル{豊穣の貢ぎ}で【リアの世界】に村を出現させる。そして私の許可がないと侵入できない結界を張り、完成だ。村は家の中の以外はすべてニケ村と同じにしてある。それに食料もしっかり用意してあるので困ることはないだろう。

少しずつ下準備をして、すべての事が終わり、再び家に帰ったのは4日後の事だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ