表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
222/324

222話 神器・死神の鎌

すぐに食事を準備させ、ドラルと同様の説明を施した。彼の名はベルゼというらしい。ソロの冒険者とのことだ。基本的にはダンジョンに潜り、そのお宝を持ち帰ったリモンスターの素材を売ったりして生活しているらしい。よく言えばトレジャーハンター、冒険者の職業的に言えば盗賊といったところか。かなり稼いでいるらしいが、本人曰くなぜか貯金はたまらないらしい。しかし、第三者から見ればそれは明白だ。彼の食事量は異常の一言に尽きる。とりあえずシチューを出したのだが、足りないと言い出したので、すぐにがっつり系の食事を持ってこさせた。それもすぐに平らげ、最終的には10人前を平らげてしまった。

その間にリーン以外の2人も目覚めた。その二人は見た目は似ていないが双子らしく、姉ナナは弓使い、妹のミミは魔法使いらしい。他にも兄弟がいて兄弟4人でパーティーを組んでいるらしい。

その2人にも同様に説明をした。リアという名前を聞いて魔王だとならないのが少し不思議ではある。あまりにも何もしないから一般の人々には名前を知られていないのだろうか。

それから2人にも食事を出し、全員でリーンが目覚めるのを待っていた。みんなが目覚めて気が抜けていたのは確かだが、完全に私は忘れていた。進化の眠りにつく前にカインに伝えられたことを。


「ダンジョンの調査は終わったが、リアの言っていたような奴はいなかったから注意しとけよ。」


そういわれていた。そしてそれを忘れていたことがよくない方向に動き出した。

急に城全体が揺れた。私は慌てながらも落ち着いて、4人にリーンを守りながら、この部屋で安全の確保をするよう伝えた。そして蜥蜴人に状況を聞いた。正門から敵が攻め込んできたとのことだ。どんなやつか聞いたが、わからないというのだ。何者なのかがわからない謎の存在だと。

あいつで間違いないだろう。あいつは私でさえ形を捕らえることも難しかった。配下たちでは相手にならないだろう。

蜥蜴人にすぐに向かうからできるだけ入り口の近くで足止めをするよう指示させる。それはすぐに伝達され、犠牲が出ないようにかつ確実に足止めを開始した。私が付くまで少しかかってしまったが、奴はまだ屋外にいた。

私は配下たちに下がるよう指示をしてそいつと対峙した。


「数日ぶりですね【死神】さん。あの時は全力で戦えない状況だったので逃げましたが、今は違います。すぐそこにかばうものがあるわけでもない。確実にあなたを殺します!」


そういいながら、魔法を発動させようと手をかざす。すると【死神】が話し始めた。


「私が殺したいのはあのリーンという女だけですが、それを邪魔するというならばあなたも殺してさし上げましょう。先日の戦いが私の本気と思ってらっしゃるようなので訂正しておきましょう[神器・死神の鎌(デスサイズ)]」


また神器か。戦ったばっかで疲れてるっての。鑑定してみるか。

神器・死神の鎌(デスサイズ)

ATK:100000

DEF:0

スキル{不壊}{次元斬}{魂喰らい}


{不壊}はミョルニルと同様壊れないスキル、{次元斬}は私の持つ{次元断裂}をよりコンパクトにしたもの。{次元断裂}は世界を跨ぐが、{次元斬}は切り付けた生物のみを{次元断裂}と同じ威力で切ることができる。最後に{魂喰らい}。これは殺した生物の魂を武器が食らうスキル。喰らった魂の質と量によって武器のステータスが強化される。


かなり厄介そうだが、これなら十分に戦えるだろう。しかし、{次元斬}は刃に触れただけでも発動するみたいなのであまり距離を詰めることは出来ない。

それだけじゃなくてあいつ、前回と違って防具を装備している。魔法無効化の防具だ。つまり、こちらの魔法は何であろうと効かない。なら直接たたくしかないか。幸い、ミョルニルと違って魔法やスキルの使用は禁じられてないし、こちらはそれを十分に活用させていただくとしよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ