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218話 無魔力魔法【徴収】

攻撃をよけながら少しずつ魔法陣を描いていった。攻撃の威力がとてつもないので魔法陣の形成だけに集中することは出来ない。10分ほどしてようやく魔法陣の内部の星を書き上げた。オルはいまだ気が付いていなようだ。何度も攻撃をかわされ怒り狂ったようにミョルニルを振り回しながら攻撃してくる。

ここからは最高速で正確に書かなければならない。魔法陣を形成するうえで最低限の条件がある。それはもっとも外側の線をひと筆で書くこと。これを満たしていないと魔法陣を使用した魔法は発動しない。つまり今書いた星の角を全て通りながら一筆で円を描かなければならない。

一度反対側にオルを寄せ付けてそれから一気に魔法陣まで戻ってから一気に書けば行けるだろう。

まず攻撃をよけるふりをしながら少しずつ魔法陣とは反対側の壁によって行く。そして壁すれすれまで来た。オルはチャンスだとばかりにミョルニルを振り上げてたたきつけてくる。振り下ろし始めた瞬間、一気に最高速まで加速し、魔法陣のところまで行く。そして右足を擦りながら円を描く。確実に星の角を通りながら一周した。少しゆがんだところもあり、かなり不格好だが、魔法の発動には十分だろう。オルが攻撃してきてはいるが、魔法陣を壊されないよう、できるだけ上から振り下ろすなどして地面にたたきつけられないように横の方に隙を作りながら魔法の詠唱をする。オルの一撃の間に詠唱が終わるくらいには短いので大丈夫だろう


「魔の力よ。我が魔力を糧とせず我が求めと魔陣を導として顕現せよ。無魔力魔法(アンノウン・マジック)徴収(スティール)】」


詠唱を終え魔法を発動させる。それとほぼ同時に私に攻撃が命中するはずだった。その攻撃が命中したと思ったオルは嫌な笑みを浮かべる。

しかし、その攻撃は命中しておらずその手に持っていたはずのミョルニルはなくなっていた。

オルが急に慌て始めたが、こうなってしまってはもうオルに勝ち目はない。

無魔力魔法【徴収】指定された魔法陣を描きその上で詠唱を行うことで発動が可能な魔法。魔力は消費されず、魔法の使用ができない状況でも条件さえ満たせば発動することができる。相手の持つ武器、防具、スキル、レベル、魔力、下がったレベルに応じたステータスのすべてを相手から徴収する魔法。武器や防具は身に着けていなくとも所有者が対象にした人物ならば自動的に徴収してしまう。レベル、ステータス、魔力は使用者に還元され、スキルは魔力として還元される。その他の武器や防具は使用者が指定した場所に転送させる。


今回は武器・防具の転送先を私の創造魔法【収納】の収納にしたのでその中に入っているはず世ある。

あるは自分の手からミョルニルがなくなったことと、身に着けていた防具に所持していたすべての武器を失い発狂していた。


「何が起こったか教えてあげましょう。私が発動させた魔法であなたの所持している武器と防具、そしてスキル、魔力、レベル、それに応じたステータスを奪いました。もうあなたはレベル1ですし、それ相応のステータスしかありません。武器や防具もないので私に勝つのは不可能です。投降すれば苦しまないように殺してあげますよ。」


残酷な真実を伝えたのだが、それでも歯向かってくる勇気があるようだ。


「何で魔法が使える!?ミョルニルの効果で魔法とスキルの使用を完全に封じていたはずだろうが!」


「私が発動させたのは魔力を消費しない魔法です。この世界では魔力を消費しないと魔法扱いされないらしいのです。私の使ったものは魔法陣を描き詠唱することで魔力と同等の力を引き出すことができる魔法なのです。そのため魔法ではないものとして扱われそのせいであなたは負けたのです。」


さっきまで負けそうだったからこうやって形勢逆転した瞬間にあおるのってめっちゃ気持ちいい!これで私の勝は確実だが、こいつはどうするかな。それ次第で対応も変わるけど。


「わかった。投降する。」


今にも消えそうな声でそう宣言した。かなり苦戦はしたものの、私の勝利だ!

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