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213話 三魔将の推薦

「リア様、幹部どもをお連れしました。」


「入っていいよ。」


入室を許可すると、アンチデューン以外に40人の魔族が入ってきた。悪魔から魔獣、アンデッドまで様々だ。


「皆さん顔を合わせるのは初めてですね。私は魔王リアです。私と接するときは、公の場でなければ楽な感じで接してもらって構いません。」


軽く挨拶をしつつ、ざっと鑑定をかける。ほぼ全員実力は拮抗していそうだ。それぞれ侑李比理などはあるだろうが、これは四天王になったものは進化させた方がよさそうだ。


「それでは本題に入ります。本日より、魔王軍の新体制として、三魔将と四天王を導入します。私の直属に三魔将を置き、その下に四天王、さらにその下に残りの幹部の皆さんを配置します。三魔将すでに決定しているので皆さんの中から四天王を決めたいと思います。四天王の決定方法は、アンチデューンとカインの推薦で2人、残り2人は私がそれぞれの力や、能力を見て決めます。まずはカインの推薦を本人に確認するから少し待ってちょうだい。」


全員に概要を伝え、少し待たせカインに連絡する。


(カイン、少し聞きたいことがあるのだけれど)


(なんだ?リア。何ならそっちまで行こうか?)


(いや、大丈夫。実は、あなたとアンチデューンの下に四天王という組織を作って配置しようと思ってるんだけど、だれか幹部の中から1人推薦してくれない?できれば強さだけじゃなくて、軍団の指揮とかができそうな頭の切れる子がいいんだけど)


(そうだなぁ。オーガにかなり頭の切れるやつがいたと思うぞ。それなりに強かったはずだし。確か名前はオグレスだったと思う。)


(ありがとう。)


通話を終わらせると、すぐにその結果を全体に向けて知らせた。


「カインの推薦する者が決まった。カインが推薦したのはオグレス!前へ。」


そういうと、戸惑いながらも立ち上がって歩いてくるものがいた。容姿は少しガタイのいい人間に角が生えたという感じだろうか。


「わたくしめがオグレスにございます。」


「うん。これから四天王としてよろしく。あそこに椅子が用意してあるからそっちに座ってて。」


「はっ。」


オグレスが椅子に座ったのを確認して、次に移る。幹部たちの中にはオグレスの四天王入りに不満のありそうなものもそこそこいるが、それは放置だ。


「では次にアンチデューンの推薦。アンチデューン、だれが四天王にふさわしいと思う?四天王には軍団の指揮とかもしてもらうから頭の切れる子だと嬉しいんだけど。」


「そうですね。今の幹部は皆優秀ですからね。ただ、現場での活動が主となると、指揮もできて自身で環境に合わせて臨機応変に行動できるのはやはり、エレンではないでしょうか。」


「それでは、エレン、前へ。」


すると、フワフワとした煙のようなものが、ゆっくりと進んできた。なるほど、精霊か。体をどの属性にでもすることができて、魔法戦ではどんな相手でも引けを取らないと言われる種族だ。さらにどんな環境でもそれに適応しながら戦えて、知力も高い。


「わたくし、精霊のエレンと申します。」


「これから四天王としてよろしくね。オグレスの横に座ってて。」


「はい。」


少し不思議な感じの種族だが、強いうえに頭が切れるのに間違いはないだろう。


「では残り2人は私が決めたいと思います。まず、・・・」


私が話し始めたところに割り込んで話始める魔族がいた。


「ところで魔王さんよぉ、三魔将っていったい誰なんだ?アンチデューンさんとカインさんは分かる。けどよ、あと一人に心当たりがないんだよ。」


横でアンチデューンがかなり起こっているが自制するよう言ってから話始める。ディアにはほかの幹部たちに紛れるよう言ってあるので誰か見当がつくはずもない。


「三魔将が誰かは後で発表します。少なくともほかの幹部の方たちとは一線を画した実力を有しています。わたしが、アンチデューンやカインに並ぶ存在になるに値すると判断しました。そのため後からの異論も認めません。しかし、四天王や三魔将になりたい方もいるでしょうから、そのためのルールは設定します。どういう形式で行うかはまだ決まっていないので後で発表します。」


「成り上がれるってんならいいけどよぉ。あんまりい加減な奴を選んでたらここにいる全員であんたに襲い掛かるかもしれんぞ。」


「それは別にかまいません。全員を相手にしても軽くひねりつぶせますので。」


語っている本人以外は呆れた顔をしているのにも関わらず彼はそれに気が付いていない。何かタイミングを見つけて処刑した方がいいかもしれないな。

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