表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
168/324

168話 「禁呪の呪い」

魔法の完成と同時に【時間停止】の効果が切れる。とにかく一度距離を取る必要があるので魔法を発動させて早く行動できるようにする。


「【ソニックムーブ】【フィジカルストレングス】」


2つの魔法の効果で目に見えないほどの速さで動けるようになった私は回避しながらどうやってさっき作った魔法を閻魔に命中させるか考える。どれだけ隙をついたとしても閻魔も動いているので簡単に命中させることができない。それに、詠唱は必要ないが、1回分の魔力を練り上げるのに5分ほどかかってしまい、連発ができない。どうにかして私の力を使わずに動きを止める方法があればいいんだけど。

状態異常への耐性も持っているようなのでスキル{賭博}の[創造]で毒やしびれ薬を作っても意味がなさそうだ。

ロープ等で縛って一瞬でも隙を作ってみるのはどうだろうか。それなら行けるかもしれない。

とりあえず拘束のための紐的なものを作るため、スキル{賭博}を[創造]が出るまで発動差焦る。そして、ロープでは弱いかと思い直しワイヤーを創り出す。

今回はすぐに完成したのでそれを手に取り、どうやって巻き付けるのかを考える。

あまり接近すると攻撃を受けてしまう危険性がある。【時間停止】を使うべきなのだろうか。それ以外にいい方法が浮かばない。しかし【時間停止】空間内でも攻撃は受けるし、危険であることに変わりはない。魔法だと攻撃とみなされて無効化されてしまうだけだろうし、他に方法も思いつかないし、仕方がないか。


「禁呪【時間停止】」


それを発動させた瞬間、急に体を倦怠感が襲った。以前魔力切れを起こした時と同じような感覚だ。慌てて自身の鑑定をする。すると魔力の欄が10000/∞となっていた。これまで無限だったものが有限になったことで、これまでは満ちていた魔力が不足し始めたらしい。その後詳しく鑑定して分かったのはこれは「禁呪の呪い」によるものであるということ。

「禁呪の呪い」とは禁呪を1日に1種類につき15回以上使用するとその日の使用可能魔力が大幅に減少する現象の事らしい。これはそれ以上回復することもできなくなるらしいのでかなり状況をしてはまずい状態になってしまった。10000ならぎりぎりさっき作った魔法を発動できるくらいしかない。1撃で決めなければ自身が攻撃されて負けることになりそうだ。

とにかく下準備は入念にしなければ危ないのですぐに閻魔の足元を中心にワイヤーを巻き付ける作業に入る。とにかく硬い金属で作ったワイヤーなので簡単に壊されることもないだろう。剣で攻撃されたらさすがに壊されそうなのでワイヤーをちょうどいい長さで切断して、手にも入念に巻き付ける。それが終わるとすぐに魔法の魔力を練り上げ始めた。そして魔力が練りあがる前に【時間停止】は解除された。

通常通り時間が動き出してなおワイヤーから脱出できない閻魔を対象にして魔法を発動させる。魔力はこれで0になってしまうので倒せなければそれで私の負けだ。スキル{賭博}なら回復することもできるがその発動にも魔力が必要なのでそれを使うこともできず、回復アイテムなどもない。確実にこれで決める。その覚悟ととともに魔法を練り上げ、完成させていく。

そして時間をかけて完成した最強の魔法を発動させるのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ