14話 冒険者ギルド
「うちのものが失礼した。このことはそのまま上層部に報告するので、こいつは何かしらの罰を受けることになるだろう。」
隊長っぽい人は本当に隊長で名前はコリスというらしい。コリスの謝罪を受け入れ、リアは、そのままキルスの町中へ入っていったのだった。
キルスの町は広かった。東京ほど発展しているわけではないが、名古屋くらい発展してそうな感じだった。門から入って、冒険者ギルドまでの道はアランに聞いていたため何の問題もなくこれた。ここからが問題だ。アニメとかでは絡まれるのがお約束だが実際はどうなのか。さっき衛兵に絡まれたばかりだからもう勘弁してほしい。
ギィィ……
ドアを開けると、たくさんの人がお酒を飲んで騒いでいた。絡まれても厄介なのでそそくさと右奥の方にある登録カウンターへ行こうとすると、さっそく酔っ払いに絡まれた。
「おぉ、嬢ちゃん。その年で冒険者になるのか?まぁ、紹介があるくらいだしそれなりに強いんだろうな。まぁ、死なないように頑張れよ!」
絡まれたと思ったらいい人たちだったようだ。
(でも衛兵の方が冒険者よりガラが悪いってどうなんだろう……)
そんなことを考えながら、リアは登録カウンターへ向かって歩いて行った。
「ようこそ、冒険者ギルドへ!冒険者登録でよろしいですか?」
「はい。お願いします。」
「こちらに必要事項の記入をお願いします。この後行う鑑定と異なる記入があった際、登録ができませんのでご注意ください。」
「はい。」
その紙には、氏名、年齢、装備の種類を書く欄があった。
(氏名リア、年齢11歳、装備はショートソードとワンド、と。)
すぐに書き上げ受付嬢に渡した。
「リアさんですね。装備はショートソードとワンドですか……。未成年ということなので、どなたかの紹介状はありますか?」
「これです。」
「確認させていただきます。」
受付嬢はしばらく紹介状を見つめると、
「えぇ!アラン様とリリス様の紹介ですか!!」
そう大声で叫んだ。その2人の名前を聞いて周りの冒険者たちがリアに注目した。それほど高名な冒険者に紹介されるとは何者なのか、と。
「Aランク冒険者お二人の紹介となりますので、一度ギルドマスターと面会をしていただきます。」