139話 第1階層
目を開けるとそこには厳かな雰囲気のダンジョンの入り口があった。もちろんこの入り口も私が作ったものなので知ってはいるが、実際にここに立ってみると迫力が桁違いだ。
さてさっそく中に入ってレベル上げをしたいところだけれど、一応何があるかわからないからステータスの確認をしておく。こちらの世界ではステータスが減少するなどしていたらやられかねないので念のためである。
リア 創造神 13歳
スキル{賭博}、{魔神}、{魔王}、{豊穣の貢ぎ}、{時空間移動}、{次元断裂}
Lv.1
HP ∞
MP ∞
STR 13000
VIT 10000
RST 1000000
AGI 300
魔法:想像魔法、魔族魔法
称号:無詠唱魔術師、ゴブリンキラー、勇者、天災打破、魔神、魔王、創造神
うん。変更はなさそうだ。この能力値ならこの世界の存在に負けることはないだろうけど、数が多いはずだから気を付けないと。
一応気を付けながらダンジョン内に侵入する。
入るとすぐに階段があり、その階段の下から大量のモンスターの気配を感じる。とりあえず、一一魔法を使うのは面倒だから剣でいいか。
健を引き抜き、いつでも切りかかれる状態で階段を降り、モンスターが襲ってくるのを待った。10秒もしないうちに襲い掛かってきて、それを一刀両断する。
次々にモンスターが襲い掛かってきたが、それらをとりあえずすべて倒した。この洞窟内では食事も睡眠も必要がない、その上疲労がたまることもない。時間停止空間と同じ特性が付与されているのでいくらでも戦い続けられる。
今回倒したのは大体1万匹くらいの虫型のモンスターだ。でっかい蟻みたいな見た目をしていて比較的弱い。が、群れで襲い掛かられるとやっぱり疲れるな。すべて倒すのに6時間もかかってしまった。
とにかく鍛えなければならないのでこれだけたくさんいる方が都合がいい。このダンジョンは作りが自動的に変形されるシステムになっており、ダンジョンへの探知は禁止されているので1階層突破するのにも時間がかかる。それだけでなく、できるだけ早くクリアしないとまたその階層にモンスターがわいてくるのだ。
これだけ凶悪で大量のモンスターがいるダンジョンならかなりレベルが上がるだろう。とにかく今日はひたすら動いて第1階層を突破することだけを考えよう。
あちこちしながらモンスターが襲い掛かってきたら倒す、というのを繰り返していたらいつの間にか翌日になっていたようだ。まだ手掛かりすらつかめないのが惜しい。できるだけ早くクリアすべく階段を探すが見つからない。まぁ、向こうの世界の1日がこちらの世界では4千年近くだから向こうの世界について心配する必要はなさそうだけど。
そんなこんなで1週間が経過した。時間は魔法で正確に見ることができるが、いまだに第1階層の階段が見つからない。そもそもこのダンジョンは1層ごとの面積がありえないほど大きいため、迷宮という方が正確かもしれない。100層にわたる迷宮。正直クリアできる気がしないけど強くなるために頑張ろう!!




